目次
産後9ヶ月はこんな時期|赤ちゃんの様子
赤ちゃんの身長・体重は?

個人差はありますが、身長・体重の平均は、男の子だと67.4~76.2cmで7.2~10.4kg、女の子だと65.5~74.5cmで6.7~9.9kgです。
たくさん動き回りますので、引き締まった体つきになり少し幼児体型に近付きます。
授乳回数はどれくらい?
栄養の60~70%を離乳食からとるようになり、離乳食がメインになってきます。まずは離乳食を食べさせて、栄養を補うかたちで授乳しましょう。
ミルクでしたら、1回あたり200~220mlを目安に、1日5回ほどあげましょう。とはいえお腹がいっぱいで欲しがらないこともあります。その場合は、無理にあげる必要はありません。
栄養不足が気になる場合は、赤ちゃんの体重や様子をみながらフォローアップミルクをあげてみましょう。
離乳食は何をあげたらいいの?

歯茎ですりつぶせるくらいの固さが良いですが、噛まずに飲みこんでいるようでしたら、もう少し柔らかくしてあげましょう。
また、下痢や便秘になるときは離乳食の固さがあっていない可能性があります。その場合も、まずは離乳食を少し柔らかくして様子をみましょう。
赤ちゃんが離乳食に慣れてきているようでしたら、以下を1回あたりの量の目安にして、1日3回にしていきましょう。
・ごはん(5倍粥や軟飯) 80~90g
・野菜や果物 30~40g
・魚 15g/肉15g/豆腐 45g/全卵1/2個/乳製品 80g(どれか1品をあげてください)
味覚が発達してくる時期ですので、好き嫌いがでてきます。あまり食べないようでしたら、赤ちゃんの様子をみながら味付けを変えてみてください。
とはいえ、食べムラも出てくる時期ですので、無理に全部食べさせる必要はありません。ある程度食べたら一定時間で切りあげましょう。
なお、鉄分が不足しやすい時期ですので、赤身のお肉やお魚、レバーや卵、ほうれん草などを積極的にメニューに取り入れましょう。
便秘の時は、にんじんやトマト、みかんなどをあげると良いですよ。ただ、下痢が続く時はなんらかの食品にアレルギー反応を起こしている可能性もありますので、異変に気づいたら小児科でみてもらいましょう。
また、自分で食べたがりますので、手づかみで食べられるようなおにぎり、スティック状のパンや野菜などを用意すると良いでしょう。
お皿をひっくり返したり食べこぼしたりしますが、自分で食べる練習ですので見守ってあげましょう。エプロンをつけてあげたり、床に新聞紙を敷いてあげたりすると片付けが楽になりますよ。
9・10ヶ月健診って何をするの?
健診が行われる時期は自治体によって違います。お住まいの地域の制度を確認しましょう。
9・10ヶ月健診では、身体計測の他、ハイハイやつかまり立ちの様子から体の発達状況をみていきます。
また、周囲に関心を示すか、視線を合わせるかといった点をポイントにして精神面の発達状況も検査します。
つかまり立ちや1人遊びができるように

ハイハイのスピードがあがり、遠くまで移動できるようになります。後追いも盛んになりますので、事故には気をつけましょう。
その場を離れる時は一声かける、大泣きしたら抱きしめて安心させる、など、「ママがいなくなる」という赤ちゃんの不安を取り除いてあげると、後追いは徐々に少なくなっていきます。
そして、つかまり立ちもできるようになる時期でもあります。そのため、つかまった時に倒れるような不安定なものは置かないようにしましょう。
なお、ハイハイをせずに、いきなり歩きだす赤ちゃんもいます。成長度合いの個人差もありますので、ハイハイをしないからといって心配しすぎる必要はありません。気になるようでしたら健診時に相談してみましょう。
また、おもちゃなどに興味を集中させ、ひとりで遊べるようになります。指先がどんどん器用になっていきますので、小さいものをつまみあげたり引き出しを開けたりすることもできるようになります。
昨日できなかったことが今日できているということもたくさん出てきます。誤飲や事故には十分気をつけるようにしましょう。
精神面でも成長します
手を振ると同じように手を振り返してきたり、大人の言うことを真似して言おうとするようになってきます。真似をすることで脳が刺激されて発達に良いとされています。
遊びの1つとして取り入れていきましょう。また、自分の名前が呼ばれると返事をしたり振り向いたりと、反応を示すようになります。
自分と他人の区別がついてくるので、他の赤ちゃんや子どもがママに甘えていると、やきもちをやいて泣くようにもなります。
これまでは赤ちゃんはママと同じ存在と思っていたものが、徐々に別なんだと分かってくるということなので、精神面で成長している証拠です。赤ちゃんの反応を優しく受け止めてあげてくださいね。
歯が生えてきたら歯みがきを始めましょう
赤ちゃんは口の中を触られることを嫌がります。まずは濡らしたガーゼを指に巻き付けて口の中をきれいにすることから始め、口の中を触られることに慣らしておきましょう。
歯が生えはじめたら、赤ちゃん用の歯ブラシで歯みがきをしてあげましょう。まだ歯が柔らかいですので、磨くというよりも、優しく汚れを取り除く感じできれいにしてあげると良いです。
なお、歯が生える時期には個人差があり、1歳をすぎてから生え始めることもありますので、まだ生えてなくても心配する必要はありません。
産後9ヶ月のママの体調の変化|生理再開や貧血の症状も
生理が再開しはじめます

個人差がありますが、産後9ヶ月になると生理が再開している方は多いようです。産後は多くの方が生理不順になりますが、2~3周期すると生理周期が安定してきますので、基礎体温をつけながらしばらく様子をみましょう。
また、授乳しているうちは排卵しにくく、低温期と高温期に分かれないことがありますので、あまり心配しなくても良いでしょう。
ただ、産後1年半経っても生理がこない、あるいは断乳して3ヶ月経っても生理がこない・生理周期が安定しない、という場合は婦人科を受診しましょう。
また、生理痛が非常に強くなったときは病気などの可能性も考えられますので、病院へ行きましょう。
なお、出産をすると、PMS(月経前症候群)の症状が変化してくると言われています。PMSは以下のような症状があらわれます。
・手足の冷えや肩こり、腰痛といった身体的な症状
・イライラする、攻撃的になるといった精神的な症状
・普段通りの仕事ができないといった社会的な症状
産後は精神的・社会的な症状があらわれる傾向が強いようです。PMSの症状を和らげるには、栄養バランスのとれた食事をとり、適度な運動をすると良いようです。
ただ、症状がひどいようでしたら婦人科で相談してみましょうね。
貧血に注意
生理が再開しはじめる時期です。妊娠・出産や授乳で貧血気味の方はもちろん、貧血ではなかった方も積極的に鉄分をとりましょう。
最近疲れやすいな、と感じている方は、育児疲れだけではなく貧血の症状が出ているのかもしれません。赤身のお肉やお魚、レバーやほうれん草、小松菜などを食事に取り入れてみましょう。
なお、ほうれん草や小松菜などに含まれる植物性の鉄(非ヘム鉄)はビタミンCと一緒にとると吸収が良くなります。
ビタミンCをたくさん含んだ緑黄色野菜などと組み合わせた献立にしたり、お酢を使った味付けにしたりしてみてはいかがでしょうか。
体験談:生理時の症状が以前より強く
はちまきさんからの体験談:
私の場合、第2子の産後2ヶ月で月経が再開したのですが、不規則ということに加えて月経前の腹痛・頭痛が妊娠前よりも辛くなりました。
また子どもが歩き始めるなど、成長が著しいために体力的に育児が辛く感じることもあり、常に疲れを感じています。
気持ちも不安定になりがちで、イライラしやすい毎日なので何かサプリメントを接種したいと考えています。
それから、痩せにくくなったと感じています。軽い体操を毎日していたので体重は産前に戻りましたが、体型は戻りません。
産後9ヶ月のママの気持ちの変化|イライラしやすい時期
家族や地域の手助けを借りて、リフレッシュを

産後はイライラしやすくなりますが、これはホルモンバランスの急激な変化に体がついていっていないことが原因です。
また、家事や仕事が今まで通りにできなかったり、自分のことは後回しになってしまったりすることなども積み重なるため、イライラするのは仕方ありません。
まずはパートナーやご家族に家事や育児を手伝ってもらいましょう。そして、時々は赤ちゃんを観てもらったり、一時保育に預かってもらったりして、自分のために使える時間を確保しましょう。
ゆっくりショッピングする、普段気になっていたところの掃除をしてみる、観たかった映画を観る、好きなだけ寝る…今まで我慢していたことを思いっきりやってみましょう。
体験談:赤ちゃんの心配からイライラすることも
ryo_coさんからの体験談:
ちょっとずつ動き始めていたのが急にハイハイして移動したり、つかまり立ちをしたりと、目が離せなくなり、ドキドキが増えました。
布団の上でゴロゴロしていたころは、早く大きくならないかなと思っていましたが、動き出すとトイレにもなかなか行けず、成長がうれしいような大変なような、困惑していました。
お昼寝もあまり長くしないので、ホッとする時間が少なくなり、何をするにも見ていないと落ち着きませんでした。片付けてもすぐ部屋のなかはグチャグチャにされてイライラしてました。
体験談:イライラすることがあっても、赤ちゃんの急激な成長に喜びも増えた!
kanuさんからの体験談:
娘はつたい歩きをマスターし、バンザイ・ぱちぱち・ばいばいなど、マネをするようになり、一気に意思疎通が出来てる感じが増しました。
以前よりもあやした時の反応も大きくなり、好き嫌いや気分が乗らない時もこちらに教えてくれます。
後追いで笑顔でこちらに向かってくる姿がかわいくてたまらなくて、より一層愛おしさを強く感じました。
ティッシュを出して食べようとしたり、頭にくることもありますが、娘の笑顔ですべて忘れることが出来ました。
産後9ヶ月の過ごし方|パートナ―との生活や産後ダイエット
のびのびと遊ばせてあげましょう

生後9ヶ月の赤ちゃんは、パパやママが困るようなことをたくさんします。ティッシュを引っぱり出したり、本を破ったり、食べ物を手でこねくり回したり…
ただ、これらは悪気があってやっていることではなく、成長段階での大切な行動だと言われています。怪我する危険がないような場合はダメと言わず、なるべく赤ちゃんがしたいようにさせてあげましょう。
家の中では心配だったり、どうしてもイライラしてしまうようであれば、子育て支援施設など赤ちゃん向けになっている場所で遊ばせるのも1つの手です。
赤ちゃんものびのび遊ぶことができますし、他の赤ちゃんを見て刺激を受けることも!ママにとっても、同じ状況のママとお話しができたり、リフレッシュにもなりますよ。
パートナーとの関係も大切に

厚生労働省が母子家庭を対象に行った調査で、赤ちゃんが0~2歳の時に離婚した方は35%だという結果が出ています。
確かに、育児をしていく中で、「もっと育児に参加してほしい」「赤ちゃんのお世話だけでも大変なんだから、自分のことは自分でやってほしい」、そんな風に感じることってありますよね。
ただ、そんなときは怒ったり愚痴ったりするのではなく、どうしてほしいのかパートナーに伝えるようにしてみましょう。
言われてはじめてママの大変さに気付く、なんてケースも多いです。パートナーに対する心のわだかまりは小出しにして、ためないようにしましょうね。
そして、時々はご家族や一時預かりに赤ちゃんをみてもらい、2人で過ごす時間を持つようにしてみてはいかがでしょうか。
日常生活でできる産後ダイエット方法
育児に少し慣れてきて、周りにも目が向けられる余裕が出てくると、自分のことが急に気になってきたりしませんか?
出産して多少体重が落ちたものの、育児で日々たくさん動いていても想像よりも痩せない!妊娠前の体重になかなか戻らない!とお悩みのママも多いのではないでしょうか。
産後、なかなか体重が減らないのには様々な原因が考えられます。骨盤の歪みや生活習慣や運動部族…育児の合間にできるダイエット法などで改善も見られるかもしれません。
赤ちゃんとの生活の中だとジムに通ったりなどは難しいかもしれませんが、日常でできる運動法もあるので、ぜひ試してみてくださいね。でも、無理なダイエットは禁物ですよ!
体験談:お外に出かけて母子ともにリフレッシュ
ryo_coさんからの体験談:
できるだけ出かけるといいと思います。子育て広場や児童館などで遊ばせると疲れて寝てくれるので自分の時間ができたりしていいと思います。
いろいろ興味を出し始めるときなので、赤ちゃんにも刺激になり、私も気分転換になったのでよかったです。
お昼寝時間にベビーカーに乗せていればぐずったりもあまりなかったので、ゆっくり買い物ができました。ベビーカーは心地よいのかすぐには起きませんでした。
外出すると他のママさんとお話もできて情報交換にもなるのでおすすめです。
産後9ヶ月の注意点|赤ちゃんの安全対策や日々の変化に注意
自宅内での事故に注意

ハイハイが上達し、つかまり立ちもできるようになってきますので、思わぬところに入り込んだり、高いところに手が届いたりするようになります。
さらに手先が器用になってきますので、引き出しを開けたり、ボタンを押したりできるようにもなります。事故や誤飲の危険性が高まりますので、自宅内をチェックしましょう。
また、赤ちゃんはどんどん成長して行動範囲が広がっていきますので、危ない箇所はないか、定期的に見直すことが大切です。
気になる点はないか、よくみてみましょう
自治体によっては9・10ヶ月検診が行われます。普段の赤ちゃんの様子を観察し、離乳食の進み具合や成長の度合いなど、気になる点があれば健診の際に質問してみましょう。
もちろん、嘔吐やアレルギー症状などがみられた場合は健診まで待たず、小児科を受診しましょうね。
体験談:つたい歩きで行動範囲が広がるので要注意
りりなもさんからの体験談:
赤ちゃんがつたって歩き始めたりする時期なので、家事との両立に苦しみ始めた時期でした。
なので、赤ちゃんをおんぶしながらご飯を作って、赤ちゃんがキッチンやお風呂場や階段などの危険な場所に行くのを防ぐような感じで日々の生活に注意しながら毎日過ごしていました。
他にも、目を離したりすると何かする可能性がでてくる時期だと思うので、とにかくそばを離れないで近くにいながら、用事も連れていったりして、注意しながら生活していました。
体験談:床に危険なものが落ちていないかチェック
mie0312さんからの体験談:
この頃になると、赤ちゃんがハイハイをしだしたので、床に落ちているものに注意していました。
指でつまめるくらいの小さな物なら、すぐ口の中に入れてしまうので、赤ちゃんがハイハイする場所には、なるべく物がないようにしていました。
つかまり立ちもするようになったので、不安定な物は置かないで、歩きそうな時は赤ちゃんの行く方についていき、転倒しないように気を付けていました。
机などにつかまり立ちをすることが多かったので、机の角など尖っている場所にシリコンのゴムをつけて、怪我をさせないようにもしました。
専門機関へのご相談はこちら
※健康状態に心配なことがある場合や受診の目安に迷った場合は専門機関へのご相談をおすすめします。以下のような窓口もご活用ください。
助産師会 相談窓口
https://www.midwife.or.jp/general/supportcenter.html
まとめ
今回は、産後9ヶ月頃の生活や赤ちゃんとママの状態についてご説明しました。生理が再開したり、パートナーとの関係について考えたりと気持ちの動きが大きい時期です。
産後はイライラしやすい時期ですが、生理の症状も重なり、さらにイライラしてしまうことも。ご自分にあった対処法をみつけ、息抜きもしながら乗り切っていきましょうね。(文書作成:米奉行)
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