目次
汗疹(あせも)
発疹の症状・部位

暑さとともにやってくる「あせも」。赤くて小さなプツプツがたった一晩でパッとできてしまいます。よくできるのは、汗をかきやすい部分や通気性が悪い部分、汚れやすい部分です。具体的に挙げると
・頭~首→特にねんねの時期は後頭部から背中にかけてできやすいです。
・腰~おしり→おむつの中がムレることでできやすくなります。
・くびれがある所→赤ちゃん特有の「輪ゴム」をつけたような手足のくびれ、ひじの内側やひざ裏などは汗がたまりやすいので、できやすいです。
赤ちゃんは言葉で訴えることができないので、痒みによって不機嫌になり、頭や首などをかいたりすることもあるでしょう。服を脱がせてはじめて「あせもが原因でぐずっていたんだ!」と気づくことも多いので、様子をよく見てあげましょう。
発熱の有無
あせもが直接発熱の原因となることはありません。しかし、あせもをかきこわしてそこからとびひとなってしまった場合は炎症から患部に限局して熱をもってしまうことがあります。
その他の症状
あせもによる痒みでかきこわしてしまい、そこから細菌感染をおこすととびひになってしまいます。とびひになるとどんどん患部が広がり、他のところにもうつってしまいます。
他の人にもうつることがあるので、じゅくじゅくしたところがひどくなってきた時には早めに皮膚科か小児科を受診しましょう。
予防
(1)汗をかかないように環境をととのえる
赤ちゃんは大人よりも代謝が活発です。汗をかきやすく、皮膚も薄く未発達。かいた汗が外に出せずにつまってしまうことであせもとなります。室内の温度を調整し、服は大人よりも一枚少なく、を心がけましょう。
(2)清潔にする
皮膚についた汗をそのままにしておくとあせもになりやすいので、こまめに着替えたり体を拭いたりしましょう。夏場は時間をきめて午前・午後にシャワーなどをすると効果的です。
筆者は厚手のおしりふきを水でしぼって体をささっと拭いて着替えをさせています。これだけでも効果は抜群ですよ。
体を清潔にする時のポイントは
1.溝をしっかり洗う(ひじ、ひざの内側、首、股など)
2.水分はしっかり乾かす(お風呂によって汗をかくと意味がないので、ぬるめでさっとすませ、軟らかいタオルでおさえぶきをしましょう。汗がひいてから服を着ると良いですよ。)
(3)肌を健康に保つ
お風呂でゴシゴシこすらないようにしましょう。一日に何度も石けんを使うのはお肌への刺激が強くなってしまうので、日中のシャワーは洗い流すだけでも大丈夫です。
お肌にキズがつかないように優しく、でも汚れはしっかり落としましょう。保湿剤を使用することで、肌のバリア機能が高くなりトラブルをおこしにくくなります。
汗疹の体験談:痒みでぐずることも
元谷さんさんからの体験談:
頭や顔、またうちの子は太っていたため首とあごのお肉が常に接触してしまっている状態となっていましたので、その接触している部分に発疹とただれがありました。あとは痒いせいか、汗をかいたり暑くなるとグズりもみられたりしていた。
おむつかぶれ・カンジダ皮膚炎
発疹の症状・部位

おむつかぶれとカンジダ皮膚炎、パッとみてすぐ区別がつく人は少ないと思います。どちらもおむつの中の、おしっこやうんちで汚れやすい場所、蒸れやすい場所にできます。
原因は汚れ(おしっこやうんち)、刺激(おむつによるこすれ)などが主なものになります。どちらも陰部が真っ赤になります。ではどうやって区別するのでしょうか?
おむつかぶれは皮膚が真っ赤になります。カンジダは赤い部分がもこもこと少し腫れたようになり、膿をもつこともあります。また、その周りの皮がむけて白っぽくカサカサすることもあります。
おむつかぶれは、おむつが当たる所だけに症状がでますが、カンジダは皮膚の溝の中のおむつに接していないところまで症状がみられます。
発熱の有無
おむつかぶれやカンジダ皮膚炎はよほど重症でない限り、直接的に発熱を起こすことはありません。おむつかぶれに処方された薬を使い、きちんと対処していても悪くなっていくときはカンジダ皮膚炎の可能性があります。
おむつかぶれとカンジダ皮膚炎の治療薬は全く違うものなので、治療法も異なります。おかしいなと思ったら早めに再受診してください。
他の症状
重症化すると炎症を起こしたところから出血したり、お風呂のお湯で痛みを感じたりします。そうならないために早めの対処が必要です。
予防
日ごろのケアが大切になってきます。赤ちゃんの皮膚は大人とくらべて薄くて未発達。ちょっとした刺激で傷がついてしまい、おしっこやうんちによる刺激でさらに負担がかかり、おむつでこすれてかぶれてしまいます。
そして、そこから健康な肌には悪さをしない菌が入りカンジダ皮膚炎につながります。
<ケアのポイント>
・マメにおむつを替える
・おしりふきはゴシゴシ拭かない
・陰部のしわや陰嚢の裏まできれいにふく
・下痢やうんちがゆるいときには座浴やお湯でやさしく流す
・おむつのサイズは適したものを使う
・しっかり乾かしてから新しいおむつをつける
赤ちゃんのうんちは基本的にゆるくて回数が多いですよね。そのたびに座浴やシャワーは正直大変です。
筆者は「あったかいdeシュ」という水のボトルを保温してくれる商品を使って、うんちの度にまずおしりふきでやさしくふきとり、シュッシュと汚れた部分をたっぷりうるおしてから再度拭きあげる、という流れで対処していました。
おむつのうんちで汚れていない部分をお尻の下に敷いて拭いてあげると、流れ落ちる余分な水を吸ってくれるので余計なゴミもでなくていいですよ。この商品、最初の数回のシュッシュは冷たい水が出るのでそこは注意が必要です。
赤ちゃんは月齢が低いほどおしっこも頻回です。乾かそうとしているうちにピューっとされるのが心配な時は、おまたにティッシュをかけておくと周りへの飛び散りは防げますよ。
おむつかぶれの体験談:暑い夏は要注意
yuiko22さんからの体験談:
真夏に湿度が高く暑い日に、おむつの中が蒸れてしまったようで、太ももの付け根と腰のあたり、ちょうどおむつのギャザーが当たる部分が、赤くなっており、ブツブツと腫れている状態でした。痒いのか機嫌が悪かったです。
カンジダ皮膚炎の体験談:おむつかぶれと間違えやすい
ゆいりなママさんからの体験談:
症状は膣~肛門にかけてで、初めはいつものおむつかぶれのような発赤とただれがありました。
いつものおむつかぶれの時のようにおむつかぶれの薬を塗っていたのですが良くならず、徐々に発赤とびらん、皮むけのような症状が出てきました。
乳児湿疹
発疹の症状・部位

乳児湿疹と一口にいっても、乾燥するものやじゅくじゅくするもの、原因によって様々です。
<新生児ニキビ>
・生後2週間ごろ~3、4ヶ月頃まで
・おでこ、眉、頬のあたりにできやすい
・白、または赤いプツプツ
・痒みはない
・男の子はとくにできやすい
原因はお腹の中でママからもらったホルモンです。ホルモンの働きで皮脂をどんどん分泌しようとするのに、赤ちゃんの皮膚は未発達のために毛穴につまってしまい、それがニキビとなり、炎症を起こしてしまうのです。
対策は皮膚や寝具を清潔に保ち、刺激をさけることです。汗をかいたら沐浴をし、清潔で軟らかい肌着にかえましょう。
石けんは赤ちゃん用の刺激が少ないものをよく泡立て、こすらないようにしましょう。石けんが肌にのこらないようにすすぎもしっかりしましょう。
<乳児脂漏性湿疹>
・生後数週間~4ヶ月ごろに多い
・頭の中、おでこ、眉、頬のあたりにできやすい
・黄色いかさぶた、フケのようなもの、炎症により赤くなることも
・痒みはない
対策は新生児ニキビと同じです。注意することは、カサブタを無理にはがさないことです。泡立てた石けんでくるくるとやさしく洗い、しっかりすすぎましょう。
ふやけて浮いてきたカサブタは櫛でそっと浮かすように取りましょう。また、赤ちゃん自身が傷をつけたりしないよう爪を切り、手を清潔にたもちましょう。
<アトピー性皮膚炎>
赤ちゃんのアトピー性皮膚炎は診断がつきにくいものです。きちんとケアをしていても、良くなったり悪くなったりすることが何ヶ月も続いたり、耳やひざ裏、ひじのあたりに皮膚炎やかゆみがあるようならアレルギー科がある病院を受診するといいでしょう。
発熱の有無
乳児湿疹が直接発熱に結びつくことはありませんが、湿疹が膿んで細菌感染をおこすと熱をもつことがあります。
その他の症状
家庭でケアをしていても、膿んだり悪くなっていったりするようなら受診してください。とびひになるおそれがあります。自己判断で市販薬を使うと悪化するおそれがあるので、医師に指導、処方された薬を使うようにしましょう。
予防接種
乳児湿疹に対する予防接種はありません。
乳児湿疹の体験談:発疹だけでなく膿のようなものも
sakimorikawaさんからの体験談:
生後間もなく、顔・頭皮・腕・足など、洋服の触れていない部分に発疹、膿のような黄色いかさぶたがびっしりとできました。
発熱はないものの、かゆみが強いようで機嫌の悪い日がほとんどでした。入浴の際に泡立てた石鹸で洗うとかさぶたがぽろぽろとはがれていました。
虫刺され・とびひ
発疹の症状・部位

虫刺されによる症状は個人差があります。赤ちゃんは大人と比べて虫に刺されによる反応が出やすく、目や耳の周り、足などはとくに腫れがおおきくなります。
赤ちゃんは代謝が活発で虫に刺されやすいです。そして大人と違って自分で注意して防ぐことは難しいので、予防と対策を覚えておくといいでしょう。
虫にさされたと気付いたら、まずは患部を水で洗い流しましょう。皮膚についている細菌を洗い流します。痒みがあるようなときは市販のかゆみ止めの子ども用パッチをはると効果的です。
痒みだけでなく、患部をかきむしって細菌が入るのを防いでくれます。蚊のように飛ぶ虫は部位を問わず刺します。3歳の我が子も目の下を刺されていました。なぜ気付かない?と思わずつっこんでしまいました。腫れが痛々しいです。
イエダニは足やお腹、間接の内側など皮膚がやわらかい所をさします。服の中に隠れたところも刺され、咬みあとが二つセットのようになっていたりします。
あれは二本キバがあるのではなく、一ヶ所咬んで味見して、ちょっと移動してまた咬むということらしいです。ダニによる痒みはとても強く、とくに年齢が小さいほど痒みは長引きます。ダニかな?と思ったら皮膚科を受診するといいでしょう。
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発熱の有無
一般的な虫刺されで発熱することはほとんどありませんが、腫れと赤みをもった患部が熱を持つことはよくあります。「かかないでー!」と言ったそばからポリポリ…。そういう時は、保冷剤を使って冷やすといいでしょう。
冷やすことで炎症をしずめ、痒みを軽くすることもできます。保冷材は凍らせると冷たすぎるので、筆者は冷凍庫ではなく、冷蔵庫で冷やし、ぬるくなったら交換するようにしています。
痒みで泣いているような時は、即効性があり効果的ですよ。ただし、冷やしすぎないように赤ちゃんの様子を見ながら、そして使い終わったら必ずきれいに洗ってくださいね。
その他の症状
痒みが強く、かきむしってしまったところから細菌感染することによりとびひ(伝染性膿痂疹)になることがあります。とびひになると患部がどんどん広がり、何にもなかったところに新たに痒みをともなう発疹ができてきます。まさに「飛び火」です。
原因となる菌は常在菌といって特別珍しい菌ではありません。かきむしったキズやあせもなどの傷口から体内に入ることでとびひとなります。
傷口を市販の保護材などを使って覆うときにはきれいな水でよく流してから使用しましょう。菌が付着したままだと保護材の中でとびひが悪化してしまいます。
保護材をつけていても傷が治らず痒みや赤みが強くなっていくときはとびひかもしれません。とびひは抗生剤での治療が必要で、ホームケアだけでは治すのは難しいので早めに受診しましょう。
予防接種
蚊による感染症としてデング熱、ジカ熱、マラリア、日本脳炎があります。予防接種によって防ぐことができるのは日本脳炎です。
マラリアについては日本国内での心配はありませんが、海外渡航の予定がある場合は、予防について早めに医師に相談しましょう。
<蚊に刺されないための予防法>
・黒い服をさける(蚊は暗い色を好みます)
・虫よけスプレー、リングなどを利用する
・汗をこまめにふく(蚊は代謝が活発な人を好んで刺します)
・扇風機やうちわで風をあてておく(蚊は風が当たるのを嫌がります)
・ベビーカーではカバーを利用する
赤ちゃんはねんねが多いので、足の裏もさされることも。注意すべきこととして、薬やスプレーは赤ちゃんの手や口に入らないように、ということです。赤ちゃんは手や足をしゃぶったり目をこすったりしますよね。使用する時は気をつけてあげて下さいね。
虫刺されの体験談:大きく腫れ上がり、痒みも強く
you45さんからの体験談:
恐らく蚊に刺されましたが、最初は大人と同じように小さくぷくっと赤く腫れていて、かゆみがあるようでかいてしまっていました。
まだ免疫がないからなのかわかりませんが、その後ブヨに刺されたかのように大きく真っ赤に腫れて痛みも伴っているようでした。
とびひの体験談:虫刺されの搔き壊しからとびひに
ccdecさんからの体験談:
腕を蚊に刺されたあと、かき壊してしまったが患部が小さかったことと、あまりジクジクしていなかったことから放置。その2日後くらいに耳ダレが出はじめ、一気に背中、脇腹に広がりました。
患部の範囲は広いところで大人の手のひら程の大きさで、小さな患部同士が合わさりながら、大きくなっていました。発熱、嘔吐は無く、本人も小さかったので痛みを訴えることはありませんでした。
風疹
発熱の有無
風疹による発熱は、高熱になることはあまりなく、微熱で終わることもあります。別名「3日ばしか」というように、3日程度で解熱します。不顕性感染といって、感染したのに症状がでることがない場合もあります。
その場合は本人が気付かないうちに免疫ができます。風疹も麻疹と同じように、一度かかれば免疫は一生続きます。不顕性感染の割合は15~30%程度だといわれています。
その他の症状
風疹は、リンパ節の腫れも症状の一つです。とくに耳たぶの後ろのあたりや首のリンパ節に腫れがおこります。
小児科にいくと、先生が両手で子どもの顔を包むように何か触るしぐさをしますね、あのあたりです。リンパ節の腫れは発疹が出る前からはじまり、発疹がきえたあとも数週間続く場合があります。
予防接種
現在、日本では風疹予防のためにMRワクチン(麻疹・風疹混合ワクチン)というものを2回接種するように決められています。1回目は1歳になってから、2回目は小学校入学前の1年間、つまり年長さんの時にということです。
一度かかった人は免疫ができているので予防接種をする必要はないのですが、だからといって予防接種前に免疫があるかどうかを検査する必要はありません。免疫がある人に予防接種をしても問題はありません。
風疹は妊娠初期の妊婦がかかってしまうと、「先天性風疹症候群」といって胎児に様々な障害おこしてしまう可能性があります。
予防接種は、風疹の流行を防ぎ、新たな先天性風疹症候群の患者を防ぐことを目的に行われています。これから妊娠を希望されている方も、かわいいわが子が将来苦しまないためにも、しっかり予防接種を行いましょう。
成人女性が予防接種を行った場合、接種から2ヶ月間はしっかり避妊をすることが大事です。注意しましょう。
風疹の体験談:発疹から発熱へ
雨宮槙子さんからの体験談:
最初の症状は、発疹でした。腕や足などの柔らかい部分中心に出てきて、1日~2日は病院から貰った湿疹の塗り薬を試してみていました。
しかし、効果が全然見られないのと、熱が出てきてしまったため、病院に受診すると風疹との診断がでました。
突発性発疹
発熱の有無
突発性発疹は生後6ヶ月から2歳まで(ほとんどが1歳までにかかるといわれています)の赤ちゃんの、初めての高熱によくなる感染症です。
38℃以上の熱が出ますが、高熱の割には元気なことが多いようです。熱が下がって発疹が広がるころの方がぐずることが多くみられます。
赤ちゃんが高熱を出したときには「熱性けいれん」が起こる可能性があることを頭にいれておきましょう。
その他の症状
突発性発疹では、発熱、発疹の他に下痢を起こすこともあります。ほとんどが自然治癒していくものですが、まれに脳炎や肝炎などを起こすことがあるようです。
予防接種
突発性発疹は、予防接種はありません。原因となるウイルスは2種類いるため、2回かかってしまうこともあります。感染力は弱いウイルスですが、熱が高い間は他の人への感染もしやすいと言われています。
学校保健安全法で何日休みなさい、というように定められてはいませんが、赤ちゃん自身の体力の低下を考え、登園や外出などは十分に体力が戻ってからがいいでしょう。
突発性発疹の体験談:40度の高熱が下がると発疹に
ishiwatajrさんからの体験談:
1日目は発熱40度、嘔吐なし、ぐったりとしていてただグズグズ寝ているだけでした。1人で歩けるようになった頃だったのですが、立つ事もしようとしませんでした。
2日目は発熱37度、ほぼ平常通り。3日目に発疹、背中が1番ひどく、お腹や足、全身に広がりましたが、4日目あたりから発疹が少しずつ治りました。
はしか(麻疹)
発熱の有無
38℃以上の高い熱が出ます。初めは咳や鼻水、目やになど風邪に似た症状からはじまります。いったん熱が下がったと思ったらまたすぐに高熱になり、体に発疹が出てきます。一番つらい時期です。
その他の症状
合併症としては、中耳炎になる人が全体の5~15%、その他に気管支炎や肺炎、クループ症候群などがあります。1000人に1人はウイルス性脳炎を発症するといわれています。
予防接種
はしかは風疹と同じくMRワクチン(麻疹と風疹が混合したワクチン)というものを必ず2回接種するように決められています。1回目は1歳、2回目は小学校入学前の1年間、つまり年長さんの時です。
地域で大流行しているときなどは生後6ヶ月から接種することができます。かかりつけの医師に相談してみましょう。
一度麻疹にかかったことのある人は麻疹の免疫があるため、それ以降の接種の必要はないとされています。また妊娠を望む成人女性が麻疹の予防接種を受ける場合、接種後2ヶ月は胎児へのリスクを考えて避妊する必要があります。
はしかの体験談:発熱と発疹の症状
chihopさんからの体験談:
症状は発熱、発疹。熱は38度で、食欲はありました。保育園で、はしかが流行っていて娘も移りました。食欲があったせいか熱もすぐに下がりました。病院へすぐに連れて行き薬をもらったので発疹も早い段階で収まりました。
手足口病
発熱の有無
手足口病は、熱が出ても38℃以下でそれほど高熱にはならないといわれています。ただし、コクサッキーウイルスA6というウイルスが原因であった場合、発症時に39℃近い高熱が出ることが多いようです。
その他の症状
ほとんどが自然に治っていきますが、まれに髄膜炎や脳炎などの中枢神経系の病気を合併することがあります。
予防接種
手足口病に予防接種はありません。基本的には手洗い、うがい、マスクなど風邪などと同じような対策となります。手足口病の原因となるウイルスは、便の中にも排出され、治ってからもしばらく排出は続くのでおむつの処理には十分な注意が必要となります。
手足口病の体験談:解熱後も発疹の症状が
minilaさんからの体験談:
38度代の発熱が2日続き、その間におしりにおむつかぶれのようなブツブツができました。次の日足の裏、手足に発疹が見つかりましたが、熱は36度代の平熱へ。
口の中、喉や舌に発疹がひどく見られて食欲がなくなりました。手足の発疹は痒みがあるようでした。
水疱瘡
発熱の有無
症状の出始めに、3日間ほど37~38℃ぐらいの発熱が続きます。一般的に高熱となることは少ないようですが、重症化してしまうと高熱が出るので早めの対応が必要となります。
その他の症状
かきこわしてしまったところから細菌感染をおこすことがあります。黄色ブドウ球菌という常在菌がそこから入ることによって、とびひを併発することがあります。
防ぐためには、できるだけかかないこと、またお子さんの手を清潔に保ち、爪を短く切っておくことが必要です。その他まれにおこる合併症として、肺炎、脳炎、髄膜炎などがあります。
予防接種
水痘ワクチンで予防することができます。1回目は生後12ヶ月から15ヶ月の間に、2回目は1回目の接種後3ヶ月が過ぎてから打つことを推奨されています。まれに予防接種をしていても感染・発症してしまうことがありますが、軽い症状ですむようです。
また、感染者に接触してから3日以内にワクチンを打てば発症を抑えたり、軽症ですむことがあるそうです。妊娠中はワクチンを打つことは出来ません。また、ワクチン接種後は胎児への影響を考えて2ヶ月間は避妊する必要があります。
水疱瘡の体験談:最初は水疱瘡とわからず…
aaiijeeさんからの体験談:
保育所で発疹を発見してもらいましたが、水疱瘡とはわからず、皮膚科へ。そこでも水疱瘡とわからず、翌日発熱。
おかしいかもと思ってまたその翌日に小児科へいくと、水疱瘡だと診断されました。発熱が38℃くらい、数日つづきました。
じんましん
発熱の有無
じんましん=発熱というわけではありません。ただ、皮膚が赤くなっているということはその場所が炎症をおこしているので発熱と結びつくことも考えられます。また原因となっている物質によっても発熱するかどうか変わってきます。
その他の症状
じんましんと共に唇やまぶたなどの粘膜の腫れ、息苦しさ、嘔吐や腹痛などの急激な症状が見られる場合はアナフィラキシーショックの可能性があります。
アレルゲンとなる物質が体内に入り込んだ場合に起こる症状で、対応が遅れると命にかかわります。すぐに救急車を呼びましょう。
予防接種
じんましんに対する予防接種はありません。予防法としては、原因となる物質や食べ物がわかっている場合はそれらをさけて生活することです。
採血によってアレルゲン(原因物質)を調べることもできます。またストレスをさけ、健康で清潔な毎日を過ごすようにしましょう。
じんましんの体験談:時間が経つと発疹が全身に
くまごろたさんからの体験談:
AM10:00頃に市販の離乳食(じゃがいも、たら、牛乳)をあげたところ、PM14:00過ぎからポツポツと発疹が出始めたので経過をみていましたが、PM17:00には発疹が全身に広がり体温も37.5℃と発熱がありました。
はっきりとはわかりませんが、おそらく離乳食が原因と思われます。しかし、体の発疹と熱以外は食欲もあり呼吸の乱れもなく、いたって普通の様子でした。
プール熱
発熱の有無
プール熱の三大症状の一つにあげられるとおり、発症初期に高熱がでます。38℃~40℃の熱が4~5日ほど続きます。高熱に続き、のどや目の症状がでてきます。
その他の症状
高熱にともなった頭痛や、腹痛、下痢などのおなかの症状が出ることもあります。熱によって汗をかいたりする上に、のどの痛みで水分を取りにくくなっているので脱水にならないようこまめな水分補給が必要になります。
予防接種
プール熱に対する予防接種はありません。家庭での手洗いうがい、おむつの処理のしかたなど、日ごろから感染予防を心がけましょう。
タオルを共有しない、またはペーパータオルにすることも感染予防に有効です。プール熱が流行っている間はプールにいくことを控えましょう。感染力が非常に強く、症状が落ち着いてからもウイルスの排出は便だと30日ほど続くと言われています。
プール熱の体験談:目の充血から発熱へ
*にしん*さんからの体験談:
最初に気づいたのは片目が赤くなっていました。園で流行りだしていたので熱を測ったら38度、「きた!」と思いました。ただ気づいた時間が夜で病院もやっていないので次の日まで様子をみることにしました。
次の日も、特に悪化しておらず目の赤みと発熱でした。病院に行き検査をして貰いました。やはり咽頭結膜炎でした。ただ軽く済んだので目の赤みも発熱も直ぐ落ち着きました。
川崎病
発熱の有無
川崎病の診断基準の一つに「5日以上続く高熱」があります。発病初期に39℃~40℃の熱がでて、抗生剤を使っても解熱しません。
その他の症状
・両目の充血(目の痛みや目やにはない)
・手足の先が赤くむくみ、硬くなる。腫れがひいていくときに皮がむける
・首のリンパ節の腫れ
・5日以上続く高熱
・赤い発疹
・イチゴ舌
川崎病は上記の6つある主症状といわれる症状が5つあてはまった場合に診断がつく病気です。その他にも
・BCGのあとが赤くなる
・下痢
などの症状がみられることがあるようです。
発病から7日~10日ほどすると、徐々に動脈瘤と言われる血管のコブができてきます。診断、対処が遅くなると心筋梗塞を起こすリスクが高くなります。早めに治療できればそれほど怖い病気ではありません。
予防接種
明確な原因はわかっておらず、予防接種はありません。
溶連菌感染症
発熱の有無
発症初期に38℃~39℃くらいの高熱がでます。多くはのどの痛みを伴います。のどの痛みが強い時は刺激が強い食べ物や飲み物をさけましょう。
また、脱水にならないようにこまめな水分補給を心がけましょう。風邪と間違いやすい症状ですが、鼻水や咳が出ないことが特徴的です。
その他の症状
・熱に伴う頭痛、嘔吐
・リンパ節の腫れ
・熱が下がって一週間ほどで手足の皮がむける(発疹のあと)
これらの症状は川崎病などほかの病気でも共通する症状です。診断には検査が必要となります。のどを検査用の綿棒でぬぐって菌がいるかをチェックし、10分ほどで結果がでます。
溶連菌感染症には様々な合併症があるので、診断がついたら抗生剤を10日ほど飲み、しっかりと菌をやっつける必要があります。途中で服薬をやめたりせず、指示通りに服用しましょう。
予防接種
溶連菌感染症に対する予防接種はありません。手洗いうがい、マスクなど他の感染症予防と同じような対策が予防に効果的です。
溶連菌感染症の体験談:風邪に似た症状に発熱、食欲不振も
mutsuki9232さんからの体験談:
2月の中旬頃でした。夜中に発熱、咳と鼻水、嘔吐はありませんでしたが、おなかが痛いと訴えていて食欲もなかったです。38度程度から始まり、初日の夜に39.6度まで上がりました。
日中は38.5度程度から、夜になると39度台の熱が三日続き、四日目の昼寝明けになってようやく37度台後半へ。その後は丸一日かけて熱は下がり平熱、風邪症状は一週間続きました。
ウイルス性発疹
発熱の有無
原因となるウイルスの種類によって発熱するもの、しないものがあります。突発性発疹もウイルス性の発疹の一つです。
麻疹などの重篤になりうるものであるウイルスと間違わないように、発疹だけでなく他の症状の経過にも注意しましょう。
その他の症状
かゆみがあれば痒み止めが処方されます。基本的にウイルスによる発疹は対症療法となるので、症状に応じて検査をし、薬を処方します。
予防接種
ウイルス性発疹症には予防接種はありません。麻疹・風疹などは別のカテゴリーとなります。
リンゴ病
発熱の有無
リンゴ病では、子どもの場合それほど高熱になることはなく、微熱程度で終わることが多いようです。熱がでていても比較的元気に過ごすことができ、発熱に気づかないこともあります。
数日の発熱の後に特徴的な紅斑(赤み)が出てくるので、熱が出た時点でリンゴ病と診断がつくことは難しいでしょう。
その他の症状
発熱とともに、頭痛、のどの痛みや咳などの風邪と間違いやすい症状をともなうこともあります。重症化したり合併症をおこしたりすることはほとんどありません。一般的に、大人が発症した場合の方が症状が重くなるようです。
予防接種
リンゴ病に対する予防接種はありません。原因となる「ヒトパルボウイルスB19型」は感染力が弱いウイルスです。しかし、潜伏期間が10~15日と長く、さらに発熱の後発疹が現れてリンゴ病と診断がつきます。
そのころにはすでに感染力は弱くなっています。成人では50%以上の人が免疫をもっていると言われています。妊婦が感染すると流産のリスクがあります。
リンゴ病の体験談:頬に鮮明な赤みが
ykksrさんからの体験談:
最初に微熱の症状が出て、1日ほどで平熱に戻って数日経った後に、足首からふくらはぎのあたりと手首から肘にかけて赤い発疹を発見しました。りんご病を疑って顔をよく見てみたら若干頬が赤くなっていました。
食欲不振や痛み、嘔吐などの症状は特に見られませんでしたが、鮮明な赤色の発疹にびっくりしていて、気分的に元気がありませんでした。
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※夜間休日、お子さまの健康状態に心配なことがある場合や受診の目安に迷った場合は子ども医療電話相談♯8000に相談をおすすめします。
厚生労働省・子ども医療電話相談事業
https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/10/tp1010-3.html
まとめ
いかがでしたか?いろいろありすぎて難しいかと思いますが、ある程度の知識をつけておけば異常に早く気付くことができます。
発疹の出方は様々ですが、ケアの共通点は「刺激を少なく清潔に」ということですね。そして、病気を防ぐには日ごろから手洗い、うがいを家族全員でしっかり行うことです。
ちょっと気になるな、と思った場合は写真をとっておくといいですよ。経過観察や、受診した時の医師への説明に役立ちます。お風呂のときなど、スキンシップもかねてお子さんの体をよく見てくださいね。
・表示価格は、改正前の消費税率で掲載されている場合があります。ご了承ください。