妊娠17週の母体について
母体の変化|お腹がふくらみ乳腺も発達、動機や息切れなども

妊娠17週のママの身体には、子宮はもちろん、他の臓器や箇所にもさまざまな変化がおきるようになります。この時期の子宮の大きさは、大きめのメロンくらいで、子宮底長は15~20センチほどになります。
妊娠初期にはお腹のふくらみが目立たなかったという人も、この時期になるとはっきりとふくらんでいるのが分かり、周囲からも妊娠に気づかれることでしょう。
また、これまではそれほど激しく動いていなかった心臓が、妊娠17週から急激に活発に働くようになります。これは、赤ちゃんの成長のために胎盤に血液を送り込むようになるためで、同時に血液量も増えます。
ママは何も激しい運動をしていないつもりでも、いきなり動機や息切れ、疲れやすいといった症状を感じることもあるかもしれません。そんな時は無理して動かず、休みながら作業するように心がけましょう。
また、お腹だけでなくバストも全体的に脂肪がついて丸く大きくなります。母乳を作るための準備として乳腺が発達し、少し黄色がかった母乳が出るという人もいるかもしれません。
流産や切迫流産に注意|不正出血や下腹部の張りは医師に相談
妊娠17週になると、流産の確率は1パーセントほどとかなり低くはなりますが、母体側のさまざまな問題により流産や切迫流産になってしまうこともあります。
切迫流産は流産ではなく、妊娠22週に至る前までに、流産が起こりかけているという状態のことです。安定期のこの時期より、妊娠初期に耳にした人が多いかもしれません。
この時期に切迫流産になる原因としては、染色体異常によって起こることの多い初期のものとは異なり、子宮奇形や子宮筋腫、冷えや疲れ、過度のストレスなどといった母体側の問題によるものが挙げられます。
この時期、不正出血が続いたり、下腹部が張ったり、重く長い鈍痛を伴ったりするなどの症状がある場合は、ただちに病院を受診するようにしましょう。
医師の指示をあおぎ、自宅でゆっくり休んだり、入院してしばらく安静を保つ事で、無事に出産まで乗り切る場合が多いです。
切迫流産の予防法としては、できるだけストレスフリーになれるように、気分転換などをうまく取り入れながら無理せず過ごす事が理想です。
妊娠初期から続くつわり、眠気や倦怠感|無理はせず心身ともにリラックス!
妊娠17週はつわりが治まってくる頃ではありますが、まだ続いているという人も中にはいます。
子宮が胃腸などを圧迫する事による吐き気が続いている場合は、出産が近づくにつれて子宮が下にさがり、すっきりしてくるというケースも多いので、それまでの辛抱だと言えます。
眠気が依然としてある、倦怠感がなくならないという場合、ホルモンバランスの変化による影響が続いていると考えられます。
妊娠中の今だけだと思って存分に休んだり、あるいは適度に身体を動かす事で心身ともに調子が良くなる事もあるでしょう。
便秘や痔、腰痛など|運動や水分補給、ストレッチなどが◎
妊娠17週頃は、つわり以外にもマイナートラブルの悩みも出てくる時期です。中でも、便秘と痔はセットで妊娠中のママを困らせることが多い症状です。
身体の冷えや運動不足などによって胃腸の働きが活発でなくなったり、ホルモンの影響や腸が子宮に圧迫される事などによって便秘が引き起こされます。
そして、便秘になるとなんとか便を排出しようといきむので、痔にもなりやすくなってしまうのです。食物繊維の多い食事を心がけたり、適度な運動、こまめな水分補給などを意識して便秘・痔を予防しましょう。
また、腰痛に悩まされる人も多いでしょう。この時期、お腹が前方に突き出すような形で大きくなっていくため、その分身体の重心を後ろにもっていこうとすることで、少し反り返ったような姿勢になることが増えます。
それにより、腰に負担がかかって腰痛を引き起こすことがあるのです。対策としては、身体の一箇所に力がかかるような姿勢をとり続けないようにしたり、ゆるやかなストレッチをして筋を伸ばしたりすると良いでしょう。
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妊娠17週の赤ちゃんの状態
ママの声を覚える時期、耳や目も整い吸って飲み込む動きも

妊娠17週の赤ちゃんの身長はおよそ120~170ミリ、体重はおよそ100~150グラムというのが目安の数値となっています。ちょうど手のひらの上に乗るくらいのサイズと言うと想像がつきやすいかもしれませんね。
妊娠16週あたりから発達してきた聴覚がさらに発達し、赤ちゃんはママの声を覚えて他の声や音と区別ができるようになります。
骨が固くしっかりと発達していき、耳や目といった顔のパーツもだんだん整っていくので、超音波検査でもそれらをはっきりと確認できるかもしれません。
そして、この頃から吸う動作や飲み込む動作というものを練習するようになります。産後すぐからママのお乳を吸って飲み込む必要があるからです。
この時期より赤ちゃんは身体に皮下脂肪をつけ始め、それを熱に変えることで自身で体温調節する事も可能になってきます。
それでもママの身体に頼っている部分も大きいですので、身体を冷やす服装や食べ物には注意したいですね。
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しておくべきこと・気を付けることは何がある?
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マタニティウェアの着用|冷え対策にも◎、妊娠中もおしゃれを楽しもう

バストが大きくなって、普段の下着を既にマタニティブラに変えたという人もいらっしゃいますよね。でも、服は妊娠前のものをまだ着ているというママも多いのではないでしょうか。
しかし、この頃になるとお腹のふくらみがはっきりと目立つようになるため、服によってはシルエットが崩れたり、丈が短くなってしまったり、胸やウエスト周りを締め付けたりする場合も出てくるでしょう。
そんな時、無理に窮屈なまま着用したり、お腹をへこませる癖などがついてしまうと、赤ちゃんの成長を脅かす恐れがあるので危険です。
お腹周りに余裕があるワンピースや、ウエスト部分の伸縮性が優れていてお腹をすっぽりカバーしてくれるマタニティパンツなどがおすすめです。
足首の冷えや着心地の良さなどに注意をしつつ、マタニティウェアを上手に取り入れて、妊娠中ならではのおしゃれを楽しめると良いですね。
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出生前診断|全額自己負担の任意検査、メリットもデメリットも

この時期に特に気にしておきたい検査として、出生前診断があります。出生前診断とは、望む人が妊娠9~22週の間に受ける検査で、赤ちゃんに異常がないかを調べる内容となっています。
検査の種類は、胎児超音波スクリーニング検査、母体血清マーカーテスト、羊水検査などがあります。これらの検査は任意なのですが、一般的には35歳以上の高齢出産の場合に医師から薦められることもあるようです。
費用は全額自己負担になりますし、検査をする事自体が赤ちゃんに与える影響や、異常が見つかった場合の精神的ダメージなどのデメリットから、検査を受けるのをためらう人もいます。
一方で、障害を持った子と分かっても事前に心の準備ができたり、病気を早期発見することで治療ができたりするというメリットから検査を受ける人もいます。
検査の結果が1ヶ月ほどかかるため、受けたいと考えている人は、妊娠17週頃までに申し込みをしておくのが適切です。
いろいろな不安や心配があるかと思いますが、ママ一人で悩まず、パパや家族、医師などとよく話し合って決めるようにしましょう。
パパはなにをしてあげたらいい?
ママの体調の良い時、一緒に楽しもう

パパにとってみれば、妊娠17週のママはつわりからも解放され、妊娠生活を謳歌しているように見えるかもしれません。
それでも、妊娠中のママは常にさまざまな身体の変化やトラブル、出産や育児に関する心配事などに悩まされているものです。
パパはその点を忘れないよう、お腹が大きくなって大変になってきた掃除や洗濯物干しなどの家事を率先して行ったり、腰痛や便秘などのマイナートラブルに苦しんでいるときはそっと身体をさすってあげたりといった優しさを示してあげてください。
そして、ママの体調が良い時には、一緒に行動して妊娠中の二人だけの思い出作りをするのも良いでしょう。
赤ちゃんが生まれると実現が難しい映画鑑賞、おしゃれな場所での外食など、今しかできない楽しみをママと考えて行ってみてください。
ママのマタニティウェアを一緒に選びに行くのも良いですし、ちょっと早いと思うかもしれませんが、出産前後の段取りを話し合ったり、赤ちゃん用品を眺めてみるのもワクワクして楽しいものです。
ママが辛い時は側に寄り添って支えてあげ、楽しめるときは一緒に楽しむ事で、ママはパパをよりいっそう頼りにして愛情を注いでくれることでしょう。
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まとめ
つわりが少し治まってきたり、初めての胎動を感じたりして、身体も心も安定してくる妊娠17週。性別が判明すると赤ちゃんの誕生が一層楽しみになると同時に、出産への不安が増してくるママもいらっしゃるでしょう。
比較的気持ちにも体調にも余裕のある今の時期には、できるだけ赤ちゃんを迎える準備を進めておくと後々楽になりますよ。また、夫婦でのおでかけや旅行など今しかできないことをして妊娠生活を楽しめると良いですね。
(文書作成:caltoids)
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