子どもの結膜炎
結膜炎とはーウイルス性結膜炎
ウイルスが原因で起こる結膜炎です。急に白目の充血、多量の目やに、目の痛みなどの症状が起こります。症状が重症化すると角膜炎が起き、角膜に小さな濁りを残してしまうので、注意が必要な病気です。
特効薬がないため、対処療法が中心になります。感染力がとても強く、他の人に移す可能性があるので、学校や保育園などをお休みしないといけなくなります。
結膜炎とはーアレルギー性結膜炎
花粉が原因となることが多い季節性アレルギー性結膜炎と、ハウスダストなどが原因となることが多い通年性アレルギー性結膜炎があります。目のかゆみが主な症状で、目をかくことで、白目の充血、まぶたの腫れなどがおこることがあります。治療には主に抗アレルギー薬を使用します。
感染経路
感染者の涙や目やにに結膜炎となるウイルスや細菌が含まれているので、感染者の涙や目やにに触れた手で目に触れると感染します。また目を触った手や顔を拭いたタオルやプールの水を介して感染することもあります。
風邪をひいている時に、自分自身の鼻水を触った手で目をこすると、風邪を引き起こしているウイルスや細菌が目にも感染し、結膜炎になることもあります。ウイルスや細菌によっては便にも含まれているので、便に触れた手で目に触ると、結膜炎を起こすこともあります。
体験談:発熱と共に目の赤みとかゆみが
やまはくんさんからの体験談:
風邪を引き 熱が出ると共に 目が赤くなり、本人はかゆいと言いました。熱は38度くらいの熱が二日間くらいでその後は目の赤み、かゆみだけが残りました。
幼稚園生で かいちゃダメ、と言っても 見ていないところでかいていて悪化したのだと思います。熱がおさまってすぐ、眼科に行きました。先生がまぶたをめくって見る方法です。同時に視力や眼圧なども検査しました。
抗生剤の目薬が処方され、1日に4回ほど打ってくださいとのことでした。幼稚園があり定期的に4回打つのは難しかったですが朝、帰宅後、寝る前と3回は打ち打った際はすぐに目を開けずまぶたを閉じたまま5分くらいじっとしていました。この方法で3日くらいで赤み、かゆみがなくなりました。
細菌性結膜炎
治療法
顕微鏡検査、目やにの細菌培養検査を行って原因菌を確定し、その原因菌に効果のあるクラビット、タリビッド、オゼックスなどの抗生剤を点眼薬で投与します。
点眼薬を使用すると、ほとんどの場合1週間ほどで治ります。治らない場合には、逆さまつ毛や涙嚢炎など他の病気がある可能性を疑います。
ウイルス性結膜炎
原因
主な原因のウイルスには、流行性角結膜炎(はやりめ)、咽頭結膜熱を引き起こすアデノウイルスや急性出血性結膜炎を引き起こすエンテロウイルスなどがあります。
治療法
ウイルス性結膜炎には特効薬がないため、自然に抗体が作られて治るのを待つしかありません。その間、対処療法として炎症を抑える点眼薬、二次感染を防ぐ点眼薬を使用します。
角膜炎が重症化して濁りを残すと弱視になる恐れがあるので、重症化しやすい乳幼児は注意が必要です。症状が治まってでも自己判断で治療を辞めず、きちんと治癒するまで眼科で判断してもらいましょう。
アレルギー性結膜炎
原因
季節性アレルギー性結膜炎を起こす原因には、スギ、ヒノキ、カモガヤ、ブタクサ、ヨモギなどの花粉があります。通年性アレルギー性結膜炎を起こす原因には、ダニ、ハウスダストなどがあります。
治療法
リボスチンなどの抗アレルギー薬の点眼薬を使用します。季節性アレルギーが原因の場合、原因となる花粉が影響する2週間ほど前から使用することもあります。症状が重い場合には、フルメトロンなどのステロイド点眼薬を使用したり、抗アレルギー薬の内服薬を使用することもあります。
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こんなときどうする?
上手な目薬の差し方
目薬を嫌がる子どもには、ママが膝枕をしてするようにしてください。目薬をする時には優しく声掛けをして、安心させてあげてくださいね。
どうしても目をつぶってしまう場合には、目をつぶったまま眼頭の部分に目薬を落とし、触らないようにして瞬きをすると目の中に目薬が入ります。
保育園、幼稚園、学校に行っていい?
ウイルス性結膜炎は学校伝染病に指定されているので、医師が人に感染させる恐れがないと判断するまで、登園・登校はできません。医師の許可が出てから登園・登校するようにしてください。もちろん遊びに行くのや外出も控えましょう。
プール、スイミングに行っていい?
ウイルス性結膜炎は感染力が強く、人に移してしまう可能性が高いので、プールやスイミングは禁止です。細菌性結膜炎の場合も、感染力が低いとはいえ移す可能性があるのでやめましょう。
アレルギー性結膜炎は、人に移すことはありませんが、プールや海に入ることで悪化する可能性ものあるので、医師の許可を得てから入るようにしてください。
お風呂は入っていい?
アレルギー性結膜炎は、通常通り入浴してかまいませんが、ウイルス性結膜炎、細菌性結膜炎はお風呂で家族に移ってしまう可能性があるので注意が必要です。夏場であれば入浴せずにシャワーだけでも大丈夫です。
冬場でどうしても入浴したい場合には、必ず最後に入浴し、家族と一緒に入浴するのはやめましょう。入浴後には、きちんとお風呂場を洗いましょう。タオルを家族で共有するのも避けてください。
受診は必要?
結膜炎は原因によって治療法が変わってきます。間違った治療をすると症状を悪化させる恐れがあるので、自己判断で市販薬などを使用せず、きちんと眼科を受診するようにしてください。放置しておくと角膜炎を引き起こしてしまうこともあるので、早めに受診するようにしてください。
予防法
手洗いを習慣づけるようにしましょう。共有のものを触った手で、目に触らないようにしてください。日ごろから、子どもに目を触わらないように指導しておくことも大切です。アレルギー性結膜炎の場合は、できるだけ原因となるアレルギーを除去するように努めましょう。
体験談:こまめに手を洗って感染予防
朝起きたら、目とゆうか、まぶたがすごく腫れていて、さらに目やにもすごく、目が目やにでふさがってしまった感じで、ハッキリ開けられない状態でした。前日までは何もなかったので、驚きました。考えられる原因は、上の子の手に付いたバイ菌が、目に入ってしまったようです。
目薬を処方しでもらい、1日に数回して、3日後には、すっかり良くなりました。まだ0歳だったこともあり、子ども自身が自分で目を触らずに済んだので、完治も早かったようです。
自分や周りも手をまめに洗わないと移ってしまうと言われていたので、こまめに手を洗って予防していました。
まとめ
子どもの結膜炎についてご紹介させていただきました。結膜炎は大人もかかる病気なので、看病するママや家族への感染にも気を付けてくださいね。目の異常を見つけたら、早めに眼科を受診するようにしましょう。
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