目次
妊娠37週ってどんな時期?
妊娠後期で37週から正産期!赤ちゃんの各器官は十分に成長

全妊娠期間は40週で10ヶ月間にもおよびますが、37週はその最後の10ヶ月の2週目に相当します。妊娠前期・中期・後期でいうと後期にあたり、妊娠期間の終盤になります。
お腹の中で37週まで育った赤ちゃんは体の各器官が十分に成長し、それ以降に産まれても問題なく生きていける可能性が高くなります。
そのため、37週0日から41週6日までを「正産期」と呼び、この時期に出産を迎えるのが最も望ましいとされます。この時期のお産を「正期産」といいます。
ちなみに22週0日~36週6日のうちに産まれることを「早産」、42週0日以降に産まれることを「過期産」といいます。
早産、過期産ともに正期産での出産よりは様々な問題が起きやすいですが、適切な治療や処置を受けることで無事に出産を迎えられるケースが多いです。
妊娠37週の母体の状態、マイナートラブルは?
お腹の張りや鈍痛は前駆陣痛?心配なら病院に相談を

赤ちゃんの成長に伴い、子宮はどんどん大きくなり子宮の頂上=「子宮底」はみぞおちの辺りまで上がってきます。
しかし37週くらいになると、お腹の赤ちゃんは出産に備えて子宮口へと下がり、骨盤に頭がはまっていきます。このため、骨盤が内側から圧迫されるような感覚や恥骨の痛みが強くなる場合も。
その他には、おりものが増えたり手足がますますむくみやすくなったり、睡眠が浅くなったりと、つわりのような症状が起きる場合もあります。
またお腹の張りや腹痛が頻繁に起きます。痛みの強さや間隔が不規則なうちは「前駆陣痛」と呼ばれ、本番の陣痛の練習のようなものです。
ただし痛みの感じ方には個人差があり、前駆陣痛と思っていたら破水して出産が始まった、という場合もあり得ます。心配な場合は病院に相談してみましょう。
ホルモンの影響による症状|骨盤や恥骨の痛み、手足のむくみなど
37週頃にはエストロゲンが次のように機能し、症状を引き起こします。
・骨盤周りの筋肉や産道を緩め、おりもので滑りを良くし、赤ちゃんを通りやすくする
→骨盤周りや恥骨が痛む、おりものの量が増える、
・血液中の水分を増やし、赤ちゃんへ血液を送りやすくする
→手足がさらにむくみやすくなる
・出産後に赤ちゃんの様子を敏感に感じ取る練習のため、睡眠を抑制する
→睡眠が浅くなる
・胃や周りの筋肉を緩めるので、胃酸が戻る
→後期つわりが起こる
37週以降の体の変化は、36週までの変化に比べると急に症状が進むことがあり、とまどうママも多いかもしれませんね。
間もなく訪れる出産に向けて、女性ホルモンが準備しているのです。我慢できないほどつらい場合は病院に相談しつつ、出産に備えてゆったり過ごしてくださいね。
妊娠37週 母体の状態に関する体験談
ウォーキングやヘルシーな食事で体重管理

妊娠37週の赤ちゃんの状態
胎児は骨盤内にはまり胎動が減少、器官が完成し腸内には胎便も

妊娠37週頃の赤ちゃんは、個人差もありますが体長は約45cmを超え、体重も2500~3000g程度に達していることがほとんど。いつ産まれても大丈夫な大きさに達しているでしょう。
体の各器官も完成し一番成長の遅い肺も成熟するので、肺呼吸できる準備も整います。消化器官も発達し、水分や老廃物の処理ができるようになり、腸内には胎便がたまっていきます。
足の爪が十分に伸びるなど細かいパーツも完成。体にも脂肪がついてふっくらしてくるので、エコーなどで見ると赤ちゃんらしい見た目になっているはず。
赤ちゃんの姿勢は、産道を通りやすいようにあごを胸に近づけ、腕や足を曲げおなかに引き寄せて丸くなります。
その姿勢のまま下におり骨盤内にはまってくるので、動きが少なくなります。胎動が以前より感じられなくなるので不安になるママもいるかもしれませんね。
もしあまりにも胎動が少ないなぁ…と心配になるようなら、一度病院に相談してみてください。胎動を感じやすい状態、感じにくい状態などを教われば安心できるかもしれません。
妊娠37週 赤ちゃんの状態に関する体験談
胎動を感じられて安心、心配な気持ちは楽しみに変化

しておくべきこと・注意することは何がある?
生活や体調は?電車に乗って外出をしても大丈夫?

妊娠37週は出産間近。身の回りの準備を整え、体が発する出産のサインに気を付けて過ごしましょう。具体的には以下のことに気を付けるといいです。
・お腹の張りのチェック
前駆陣痛が起こりやすい時期です。前駆陣痛は不規則にお腹が張りますが、張りが規則的に頻繁に起こるの場合は出産兆候が始まっていることも。
・外出する場合は遠出を控える
もし外出中に出産が始まり、病院に到着するまでに時間がかかるとママや赤ちゃんに危険が及ぶこともあります。一方、全く出歩かないでいると体力が低下してしまいます。お腹が大きくて動きづらい時期ですが、適度に歩く、家事をするくらいは続けていてOKです。
・病院までの交通機関の確認
家族の運転する車やタクシーを使う、徒歩や電車の場合は必ず誰かが付きそうなど、ママに負担がかからない方法を確認しておきましょう。
・第2子以降の場合の上の子の預け先
ママが出産入院し退院するまで、上の子は誰が面倒を見るのか、夜中に出産が始まった場合はどうするかなどをしっかり確認しましょう。親族に頼れない場合は自治体に相談を!
入院時までに準備しておきたいグッズをチェック!

いざ出産が始まれば、入院~赤ちゃん誕生~退院まであっという間!遅くともこの頃までには、入退院時に必要なグッズ、自宅で赤ちゃんが過ごす環境などを準備しておきましょう。
<入院時に必要なグッズ例>
・母子手帳
・診察券
・健康保険証
・病院が指定した書類
・パジャマ
・産褥ショーツ
・産褥用ブラ
・スリッパ
・靴下
・メガネ(出産時はコンタクトレンズNGの病院もあります)
・タオル
・洗面用具
・体型補正用のベルトやニッパー、さらし帯
・ティッシュ
・コップ
<退院時に必要なグッズ例>
・赤ちゃんの肌着、ウェアなど着せるもの
・おくるみやスリング
・(車移動の場合は)チャイルドシート
<退院後に自宅で必要なグッズ例>
・ベビーベッドやベビー布団など寝かせる場所
・バウンサーやハイローチェアなど昼間の居場所
・哺乳瓶や授乳クッション、搾乳機などの授乳グッズ
・赤ちゃんの肌着やウェア
上記に挙げたものでも、病院によっては用意してくれている場合もあります。入院までに確認しておきましょう。また上の子やペットがいる場合は、事故防止のためゲートなどで居場所を区切るなどの工夫が必要です。
薬やレントゲンの影響は?

ママの体調不良により、薬を服用する機会もあるでしょう。大きいお腹でバランスを崩して転倒し、ケガをした、または骨盤の状態を見るためにレントゲンを撮る機会もあるかもしれません。
妊娠初期に比べて、妊娠37週頃の赤ちゃんは薬やレントゲンの影響が少ないと言われていますが、大人に比べればまだまだ未熟です。
薬を服用する場合はかかりつけの病院で処方されたものか、産婦人科以外の専門医を受診する時は妊娠していることを必ず伝えるなどしましょう。
骨盤に対して赤ちゃんが大きめの場合など、赤ちゃんが通れるかどうかを見るために、病院で骨盤のレントゲンを撮ることがあります。
この場合は、赤ちゃんに影響の少ない形でレントゲンを撮ることが多いです。また、レントゲンを避けて超音波検査などで検査をするケースも増えています。
ケガなどでかかりつけ病院以外でレントゲンを撮る場合は、事前に病院に相談し必ず妊娠中であることを伝えましょう。
酒や煙草はNG!胎児性アルコール症候群を引き起こす可能性も

酒や煙草は妊娠中を通じてNGです。これは妊娠37週であっても変わりません。妊娠37週になり赤ちゃんの各器官が完成すると言っても、成長し続けています。
そして大人に比べると処理能力ははるかに小さく、影響を受けやすいのです。お酒に含まれるアルコールがもし赤ちゃんに届いた場合、胎児性アルコール症候群になる可能性があります。
これは、知能障害、てんかん、行動障害などのさまざまな症状をもたらすとも言われています。同じことは煙草に対しても言えます。
煙草の煙に含まれるニコチンが胎盤を通じて赤ちゃんに届くと、血流不全により胎盤の機能が低下します。
これが常位胎盤早期剥離や赤ちゃんの発育不全を招く場合も。常位胎盤早期剥離とは、通常分娩が終わった後に剥がれる胎盤が、赤ちゃんがお腹にいるうちに剥がれてしまうことです。
赤ちゃんは胎盤を通じて酸素や栄養を受け取っているのに、肺呼吸も哺乳もできない状態で胎盤が剥がれるということは命に関わります。ママにも大量出血などの大きなトラブルが起こりえます。
煙草の副流煙に含まれるニコチンは、吸っている本人のニコチン量の約3倍とも言われます。ママだけでなく、家族も吸わないようにしましょう。
カフェインは適量を…過剰摂取でめまいや心拍数上昇、不眠症なども

カフェインは酒や煙草に比べれば赤ちゃんへの影響は少ないと言われていますが、過剰摂取は赤ちゃんに悪影響を与えると言われています。
カフェインは中枢神経系を刺激し、興奮やめまい、心拍数を上げる、不眠症などをもたらすとされています。
またカフェインの摂取量が1000mg近くになると流産や死産が起こりやすくなるという研究結果もあります。コーヒー1杯のカフェインが約100mgですので、10杯近く飲むのは控えてください。
紅茶や緑茶などが好きなママは、カフェインの含有量に注意して飲みましょう。一般的には1日に1~2杯ほどなら影響が少ないと言われています。
今はノンカフェインでもカフェインの風味を損なわずに楽しめる飲み物が増えています。ストレスをためない程度に、上手に取り入れてみてはいかがでしょう。
おしるしや破水など出産のサインは産婦人科へ連絡!

この時期になると妊婦健診も1週間に1回程度と、回数が多くなっていることでしょう。そのため、健診が増えてママや赤ちゃんの変化に気付きやすいものです。
ただし、病院にいる時に出産が始まるとは限りません。そのため、出産の始まり方を頭に入れておくといいですよ。出産の始まりには主に3パターンあります。
・おしるしから始まる
・陣痛から始まる
・破水から始まる
おしるしとはは出産が近くなると、子宮口をふさいでいた蓋状のものが剥がれ、子宮頸管の粘液と混ざって外に出たものです。多少の出血が混じることもあります。
陣痛から始まった場合は、規則的な腹痛とお腹の張りが起こりますので間隔を測ります。破水の場合は水の様にサラサラした液体が出ます。
いずれの場合も、病院に連絡して指示を仰ぎます。また激しい腹痛や少量とは言えないほどの出血が起きたら緊急を要することも。すぐに病院に連絡し、受診しましょう。
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パパはなにをしてあげたらいい?
出産間近の不安なママの気持ちに共感することが大切

妊娠37週に入り、パパにとってもいよいよ我が子との対面が近づいています。この時期にパパがやっておくと良いのは、以下の様なことです。
・赤ちゃんが過ごす環境づくり
ベビーベッドやベビー布団などの寝具のセッティングやフロアマットを敷く、家具の移動などはパパが率先して行うといいですよ。
・家事をやる
家事はお腹の大きくなったママには負担の多い作業。特にお風呂掃除や布団干し、買い物の荷物持ちなどを代わってあげるとママも大助かり。
・手続きなどの再確認
出産に関わる費用の申請や出生届の方法、立ち会い出産はどうするか、などを確認しておきましょう。
・ママとたくさんコミュニケーションを取る
元気そうに見えても、出産を控えて不安なものです。体のあちこちが痛み、胎動などで眠れず、疲れがたまっているママもいます。ママの不安な気持ちや体の不快感などを理解しましょう。
足の爪切りやマッサージなども、動きづらいママにはとてもうれしいものですよ。赤ちゃんのいる生活を想像し話合うのもいいですね。
大切なのは、ママの話に共感すること。この時期に夫婦の時間を取れると産後のストレスも減らせるでしょう。
パパがしてくれたことに関する体験談
臨月に入ってからは毎日連絡をくれた

家事を手伝ってくれたことがうれしかった

まとめ
妊娠37週になると、赤ちゃんはいつ産まれてきても大丈夫な大きさに育ち、ママの体も出産の準備が整っている状態です。もうすぐ赤ちゃんに会えると思うと待ち遠しいですね。
適度な運動をしたり、パパと出産後の生活について話し合ったり環境を整えたりしながらゆったり過ごしましょう。
そして、いざという時にパパや家族がどう動くかを何度も確認を。出血や腹痛などの小さな変化に気が付いたらすぐに病院へ連絡しましょうね。無事に赤ちゃんを迎えられる日が楽しみですね!
(文書作成:さこまーま)
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