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カフェインはなぜダメなの?
カフェインが妊婦、胎児に及ぼす影響とは

カフェインが妊婦や胎児に及ぼす影響として、カルシウムの吸収を阻害するということがあげられます。妊娠中はお腹の赤ちゃんの骨や歯を形成するために、多くのカルシウムが赤ちゃんへと送られます。
カルシウムが足りないと、赤ちゃんの骨が十分に形成されないおそれもあります。そのためカルシウムが不足していると、ママの体からカルシウムが溶け出して赤ちゃんへと運ばれることになります。
その結果、ママの骨密度が下がり、骨がもろくなったり、肩こり、血圧の上昇などの影響が起こる可能性があります。
妊娠中はただでさえカルシウム不足になりやすい状態ですから、カルシウムの吸収を阻害する働きのあるカフェインはなるべく控えておきたいですね。
また、赤ちゃんはカフェインを排泄する機能が不十分なため、カフェインが体内に滞留し発育が遅れるという報告もあげられています。
どのくらいカフェインを摂取していいの?
コーヒー1杯のカフェイン含有量は約75~100mg、紅茶は約50mg、緑茶は約30mgといわれています。一方、妊婦が1日に摂取可能なカフェイン量の目安は上限300 mgです。
ただし、流産率がカフェインの摂取量に依存しているというスウェーデンの研究結果なども見られるため、飲むとしてもコーヒー2杯程度に収めておくのが安心でしょう。
ノンカフェイン飲料を飲んでみよう

ティータイムにゆっくりお茶をするのが癒し、という方も多いと思います。カフェインに気をつけるといっても我慢してストレスを溜めるのはNG。リラックスタイムを設けることは母体にとっても赤ちゃんにとっても大切なことです。
そんなときにおすすめなのがノンカフェイン飲料。妊婦の味方の麦茶ももちろん良いですが、ローズヒップやエルダーフラワーなどのハーブティーは副作用の心配もなく、妊婦さんにおすすめです。
ビタミンAは多量摂取で胎児に影響のおそれあり!
奇形のリスクあり?妊娠初期にとるビタミンAの赤ちゃんへの影響

妊娠すると、赤ちゃんに栄養を十分に与えたいという一心でサプリメントを飲む方もいらっしゃると思いますが、サプリメントは過剰摂取に陥りやすいので注意が必要です。
とくに妊娠初期にビタミンAを過剰摂取すると、胎児が奇形で産まれてくる可能性があるといわれています。
ビタミンAが多く含まれる食材とは

ビタミンAは体内でレチノールという成分に変化しますが、レチノールを多く含んでいるのがレバーや卵などです。
妊婦の1日のビタミンA摂取の上限は2700μgとされており、鶏レバーだと200g程度、筋子でいうと400g程度にあたります。
サプリメントに注意!単品よりも複合型のビタミン剤を選ぼう
要注意なのはサプリメントです。ビタミンAが1粒に凝縮されていて簡単に摂取できてしまうため、気づいたら摂りすぎてしまっているということも考えられます。
適量なら健康を助けてくれる栄養素も、過剰にとりすぎると悪影響を及ぼす場合があります。複合型のビタミン剤を決まった用量でとるか、食事からとりいれるのが最適です。
水銀が蓄積している魚に注意!
メチル水銀摂取の影響とは?サケやアジは食べてもいいの?

妊娠中に水銀をとってはいけない、というお話を聞いたことのある方も多いのではないでしょうか。
これは赤ちゃんが水銀を排出する能力がないため、体に水銀が溜まり、発育の妨げになってしまうという研究結果があるからです。
メチル水銀が含まれているものは主に魚です。その中でもメチル水銀の含有量が多い魚に気をつける方法として、食物連鎖で上位に位置する魚=大きな魚に気をつけるという方法があります。
妊婦が摂取していい水銀の上限は週に111μgとされています。サケやアジなど小ぶりの魚80gあたりに含まれる水銀量は3μg前後なので、それほど摂取量を心配する必要はありません。
1週間にどのくらいの量の魚介類を食べていいの?気をつけるべき魚は?
水銀が気になるからといって魚を避ける必要はありません。
むしろ、魚には妊婦に必要なカルシウム、アレルギー反応や血管障害の予防になるドコサヘキサエン酸などが豊富に含まれているので積極的に摂取したい食材ですね。
気をつけたいのはクジラなどの鯨類と、タイ、マグロ、カジキ、サメなどの大型の魚です。クジラは80gで2ヶ月分の水銀摂取量になってしまうため、食べる場合は他の魚介類を控える必要があります。
他の大型の魚は80gを週に1、2回程度にとどめておくべきでしょう。
魚料理のレシピを考えるコツ
魚を調理するときは、栄養をしっかり取り入れるためにもホイル焼きや刺身がおすすめです。網で焼いたり油で揚げたりするとせっかくの栄養素が脂とともに流れてしまうからです。
アジやサバ、サーモンなど普段の食卓に並べやすい魚は比較的水銀の含有量が少ないので安心して食べられますね。
魚料理を食べるときに覚えておきたいことは、「水銀が多く含まれる魚類を1、2回食べたらそのほかの魚介類をバランスよく少しずつ取り入れる」ということです。
魚種(大きい魚、小さい魚、貝類、エビ、イカ、タコなど)が偏らないように組み合わせて適量を摂取すれば、魚を毎日食べていたとしても水銀の摂りすぎになることはありませんので心配いりませんよ。
飲みたくなっても我慢!アルコールを控えよう
妊娠中は飲酒禁止!いつから気を付けるべき?

妊娠がわかったらすぐ、できれば妊娠の可能性がある時点で、飲酒をストップすることが理想です。
妊娠初期に飲酒をしてしまった場合、奇形になる可能性があり、妊娠後期の場合では発育が遅れたり脳中枢神経障害をもって産まれてくることがあります。
赤ちゃんのためにも、飲酒は授乳が終わるまで我慢しましょう。
料理に酒粕や料理酒も使わないほうがいい?
料理に含まれる酒粕や料理酒程度は問題ないとされていますが、リキュールを使ったデザートなど火を通していないものは少量でも控えましょう。
ママと赤ちゃんのために栄養バランスのいいメニューを心がけよう
お酒が飲めなくても自宅でアルコールフリーのカクテルを作っても楽しいですし、葉酸入りのドリンクなども発売されています。妊娠中は制限もありますが、工夫しながら、楽しんで栄養を補給しましょう。
妊娠期の食事と飲み物に関する体験談
大好きなコーヒーもカフェインの入っていないものに

心がけたのはバランスのよいメニュー

まとめ
不安なことも多い妊娠中の食事や飲み物。食べたらダメなのではないか、という心配がストレスに繋がることもあります。
本当に気をつけるべきポイントを知って、ある程度は自由に食事・飲み物を楽しみましょう!妊婦さんが元気でいることで、お腹の赤ちゃんも健やかにすくすく育つことができますよ。
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