赤ちゃんのあざはどうしてできる?

生まれつきのあざ、原因は?

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あざとは体のどこにでもできる可能性があります。あざはメラニン色素によってできます。皮膚の一部でメラニン色素や毛細血管が増加することであざとなっていきます。

あざには青色、赤色、茶色、黒色、白色のものがあり、自然と消えていくもの、治療によって消えるもの、病気のサインであるものなど様々な種類があります。

また生まれた時からあざがある場合もあれば、生まれてからできてくる場合もあります。あざができる根本的原因はまだ詳しくわかっていません。

生まれてきた赤ちゃんにあざができることで、自分のせいかもしれないと考えてしまうことがあるかもしれませんが、それは間違いです。妊娠中の生活習慣のせいで赤ちゃんにあざができてしまうということはないので安心してくださいね。

レーザー治療可能。費用はどのくらい?

あざを治療する場合、そのあざを切除するといった外科的手術をおこなう方法もありますが、最近では赤ちゃんでもできるレーザー治療が主流となっています。

レーザー治療はレーザー光線をあざにあてることでその細胞を破壊し、新しく再生させるという方法です。レーザー光線をあてても出血はありません。

赤ちゃんのように、新陳代謝が良く皮膚の薄い時に治療を始めた方が効果が出やすいと言われています。また、あざの種類やレーザーの種類によって保険適用のものがあります。

しかし、保険適用となるには回数制限などがあるので、詳しくは病院に問い合わせてください。保険適用外の診療となると、受診する病院やあざの大きさによって異なってきますが1回7,000~10,000円くらいの費用がかかります。

治療期間は3ヶ月に1回のペースで3~5回というものが多いので、全体で半年から1年くらいが目安となります。

青いあざ

蒙古斑

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蒙古斑はお尻にできる青いあざです。黄色人種によくできます。そのため日本人の赤ちゃんには必ずといっていいほど蒙古斑があります。

皮膚の一番深い所にメラニン色素が残っていることで青く見えます。この蒙古斑は2歳~10歳くらいまでに徐々に薄くなっていきます。

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異所性蒙古斑

異所性蒙古斑とはその名の通り、蒙古斑がお尻ではない異なる所にできたものを言います。例えば、背中、腕、顔などにできます。

これらもお尻にできる蒙古斑と同様、成長するにしたがって消えていきますが、異所性蒙古斑は大人になっても残っている場合があります。

体になにか影響があるわけではありませんが、気になるようであればレーザー治療で薄くしたりなくしたりすることが可能です。

太田母斑

目の周辺、こめかみ、おでこ、頬、白目などにできる青色のあざです。多くは体の片側だけにできますが、両側にできる場合もあります。

生まれた時からあざがある場合もあれば、生まれてからできる場合もあります。悪性化することはありませんが、年数が経つにつれ濃くなっていく可能性が高く、徐々に消えるものではありません。

治療方法としてはレーザー治療が有効とされています。また、男の子よりも女の子の赤ちゃんに多く発症しています。

体験談:赤ちゃんの青いあざ

1046560さんからの体験談:
手首に五百円玉程の大きさの青あざがあります。

蒙古斑も強く出ており、産科医も悪いものでは無いと言ってくれたので、蒙古斑がだんだん消えてゆくように、手首の痣もだんだん薄くなるのではと思い特に何もしませんでした。

赤いあざ

サーモンパッチ

サーモンパッチは正中部母斑と言われていて額、鼻、眉間、目の周辺など顔の中央部分にできます。

あざは比較的目立ちにくいですが、お風呂に入った後、激しく泣いた後など血流がよくなることで目立ちやすくなることがあります。

サーモンパッチは2歳くらいまでに消えていくので治療の必要はありません。しかし5歳くらいまでに消えず、あざを目立たなくしたいというのであれば、レーザー治療によって治すことができます。

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ウンナ母斑

ウンナ母斑もサーモンパッチ同様、血管が拡張することでできます。ウンナ母斑は先天性のもので後頭部やうなじにできます。サーモンパッチとは違いあざがはっきりしている所が特徴的です。

多くは成長するにしたがって薄くなったり消えていったりしますが、3歳頃までにあざが残っている場合はその後も残る可能性が高いです。

病気の予兆ではないのでそのままでも問題はありませんが、治療するのであればレーザー治療でおこないます。

ポートワイン母斑(単純性血管腫)

サーモンパッチやウンナ母斑よりはっきりとしたあざで、顔や手足にできます。真皮の中にある毛細血管の拡張や充血によりワインのような赤いあざになります。

大人になっても消えるあざではありません。治療を希望するのであれば、レーザー治療となります。何度か通うことで徐々にあざが薄くなっていきます。

いちご状血管腫

いちごを半分に切ったような形の血腫ができます。多くの場合が顔にできますが、手足や肛門周辺などにもできます。原因は毛細血管の増加によるものです。

生まれた時には単なる赤いあざですが、徐々に濃い赤色になりあざが膨れ上がって表面がでこぼこしてきます。

小学校に入る頃の7歳前後までには治ることが多いですが、あざやたるみが残る場合があります。レーザー治療で治すことができますが、あざが大きい場合は切除する場合もあります。

ごくまれに目やまぶた、口や鼻などにできることもあり、弱視や摂食障害を引き起こす場合もあるので、早めに病院を受診して治療方法を相談する必要があります。

体験談:赤ちゃんの赤いあざ

pathyさんからの体験談:
頬の真ん中あたりに、直径1センチ程度の赤いあざがありました。丸い形ではなく内出血しているような、にじむような不規則な形でした。

特に盛り上がりはなく、平らな感じ。他の症状は全くなく、痛みやかゆみもないようでした。

茶色いあざ

扁平母斑

平らな茶色いあざのことを言います。あざがよくできる場所というものは特になく、体の様々な部分にできる可能性があります。

多くが生まれた時にあざができていますが、大人になるにつれて出てくる場合もあります。どちらも病気の予兆ではないので安心してください。

治療方法としてはレーザー治療ですが、治ったとしても再度あざができる可能性が高いです。

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脂腺母斑

主に頭にできる茶色いあざです。脂腺が異常に増えることが主な原因です。生まれた時からあり、平らに盛り上がっています。

成長していくにしたがって、イボになったり皮膚腫瘍になったりすることもあります。脂腺母斑が頭にできた場合、その部分だけ髪の毛が生えないことも特徴です。

脂腺母斑には皮膚がんになる可能性があるので、その点にも注意が必要です。治療法としては、あざを切除する外科的手術となります。

カフェオレ斑

カフェオレ斑とは体にできる薄茶色のあざを言います。名前の通り色はカフェオレに似ています。あざは比較的はっきりしていて様々な大きさのあざができます。

茶色いあざが5個以上ある場合はレックリングハウゼン病の可能性があるので、病院を受診してください。

レックリングハウゼン病とは骨や目、神経系などにさまざまな病気を引き起こす珍しい病気です。このように茶色いあざは病気のサインであることがあり、気になったら病院の先生に相談してください。

黒いあざ

色素性母斑

ほくろのような黒いあざのことを言います。母斑細胞が皮膚の中に残ってメラニン色素を作り出すことで引き起こされます。

小さいあざは心配はいりませんが、大きいあざやあざが急に大きくなってくる場合は、皮膚がんや悪性黒色腫である可能性もあるので注意が必要です。

良性のものであればレーザー治療で治せますが、悪性となれば患部の切除手術や皮膚移植などが必要となります。

赤ちゃんに黒いあざを見つけた場合は、大きさが大きくなってきていないか、色が濃くなっていないかなど日々気をつけて見てあげてください。

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白いあざ

尋常性白斑

生まれた時にはなく成長していくにつれて徐々にできてくる白斑です。皮膚の一部分が白くなり、白くなっていない所との境界がはっきりしています。

皮膚の色素細胞がなくなり皮膚の色が抜けることで白くなります。治療方法としてはステロイド薬、ビタミンD外用、紫外線治療とありますが、根本的な治療法がありません。

その他には、皮膚移植によって白くなった所を目立たなくする方法があります。

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脱色素性母斑

生まれた時からか生まれてすぐくらいに白く見えるあざができます。原因は色素を作り出すメラニン色素の働きの低下によるものや、色素細胞が何らかの影響で壊されることによります。

主に手足や体幹にできます。特に体に害はありませんが、色素失調症の可能性もあるので注意が必要です。脱色素性母斑はあざが消えることはありませんし、大きくなることもありません。治療したい場合は紫外線治療や皮膚移植となります。

専門機関へのご相談はこちら

※夜間休日、お子さまの健康状態に心配なことがある場合や受診の目安に迷った場合は子ども医療電話相談♯8000に相談をおすすめします。

厚生労働省・子ども医療電話相談事業
https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/10/tp1010-3.html

まとめ

あざには自然と消えていくものや、病気のサインかもしれないものなど様々です。自己判断せず、必ず医師に相談して今後の治療法を検討してください。

またあざが目立つ所にあれば、赤ちゃんが大きくなるにつれて気になり始めるはずです。そんな時は家族で心のケアをしてあげてください。

最近は様々なレーザー治療があるので、治療によって目立たなくすることも可能となってきました。選択肢はたくさんあるので、医師や家族と相談して決めていきましょう。(文章作成:nobii 医療監修:しゅうぴん先生)

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