双子の出産に関する基礎知識

双子を出産できる病院とは?

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双子など多胎の場合、どこでも出産できるとは限りません。施設にもよりますが、医療設備の整った総合病院などで出産するケースが多いです。

なぜなら双子の出産は、母体にも大きな負担がかかり、単胎妊娠と比べると早産などのリスクが高いからです。双子を妊娠した場合、自分の家の近くで出産できる場所はどこなのか早めに調べておくとよいでしょう。

出産前のリスク

双子の妊娠は、お腹が大きくなるスピードも早く、単胎妊娠と比べて切迫早産になりやすいです。また、体にかかる負担も2倍であるため妊娠高血圧症候群にもなりやすい傾向にあります。

ですが、これらは双子だからといって必ず起こるわけではありません。あまり気にしすぎるのもよくないため、無理せずリラックスして過ごしてください。

出産方法

経膣分娩と帝王切開

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双子の出産方法としては経腟分娩(自然分娩、無痛分娩など)、帝王切開と両方あります。経腟分娩の場合は施設によってやや異なりますが、胎児が2人とも頭位(子宮の中で胎児の頭が下になっている状態)であることが基本的な条件となります。

自然分娩の場合は、単胎の出産と同じように陣痛がきて出産となります。双子の出産の場合は、1人目が生まれた後にもう1回陣痛がきて2人目が生まれます。そのため2回の陣痛を経験することになります。

帝王切開での出産は、双子のどちらかが逆子であったり、前回の出産を帝王切開で行っている場合など、何か帝王切開をする医学的な理由がある場合に選択されます。

帝王切開の場合は陣痛が来る前に出産しなければならないため予定日より2~3週間程早い時期に計画出産が行われることが多いです。

双子の場合も手術の流れは単胎の場合と変わりはありませんが、1人が生まれ、もう1人という風に順番に1人ずつ医師が取り上げます。

自然分娩:メリット・デメリットと出産時間

自然分娩のメリットは、産後の体の回復が早いことです。体の回復には個人差がありますが、帝王切開の場合と比べて数日早く退院できる施設がほとんどです。

しかし、自然分娩にはリスクはあります。出産時間が長くなり、母体の疲労が強くなったり、微弱陣痛になってしまったり、1人目を出産した後に2人目の胎位が変わってしまうなどということも考えられます。このような場合、状況によっては緊急の帝王切開になることもあります。

自然分娩による出産時間については個人差があり、初産婦か経産婦かによっても変わってきます。しかし、双子だから2倍の時間がかかるというわけではなく、だいたい1人目が生まれて10~20分で2人目が生まれることが多いです。

帝王切開:メリット・デメリットと出産時間

帝王切開のメリットは、あらかじめ日程が決まっているため、出産前の準備や家族の予定が合わせやすいということがあります。特に双子の育児となるとママ1人で行うのはとっても大変です。

そんな時に産後のお手伝いをしてくれる家族などと、事前に予定を合わせておけるのはママにとっても心強いでしょう。

反対にデメリットはというと、やはり帝王切開の場合は自然分娩に比べると産後の体の回復に時間がかかるということです。また、手術後は痛みもあるため初めはなかなか育児に積極的になれないかもしれません。

さらに、帝王切開の場合、予定日より2~3週間前に行うことが多いため、赤ちゃんが少し小さめで生まれてくるということもあります。そのために、少し入院期間が長引くこともあります。

生産期(37週以降)に入っていれば体の機能は完成しているので過度に心配しすぎないようにしてくださいね。

帝王切開の出産時間としては、手術室に入ってまず麻酔をします。ママの体の状態にもよりますが多くの場合は腰の辺りにのみに部分的に麻酔をするため手術中も意識があります。麻酔が終わるといよいよ手術開始となります。

手術が開始するとだいたい5-10分ぐらいで赤ちゃんが生まれます。帝王切開の場合は1人ずつ順番に医師が取り上げるので、1人目が生まれて1~2分で2人目が生まれることが多いでしょう。赤ちゃんが生まれた後は問題なければ30分~1時間程で手術は終わります。

一卵性、二卵性で出産に違いはある?

胎児や母体の状態で決まる

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双子と聞くと、一卵性か二卵性かが気になりますよね。双子の場合、重要なのは胎盤や卵膜をどのくらい共有しているかというところにあります。

多くの場合、妊娠15週までに膜性診断というものを行います。この診断で何をみるのかというと、羊膜、絨毛膜、胎盤の3つを双子がどの程度共有しているのかをみます。

この3つをすべて共有している双子を一絨毛膜一羊膜双胎(MM双胎)、羊膜のみ別々に持っている双子を一絨毛膜二羊膜双胎(MD双胎)、3つともすべて個々に持っている双子を二絨毛膜二羊膜双胎(DD双胎)と呼びます。

この3つの割合としてはMM双胎が約1%、MD双胎が約29%、DD双胎が約70%です。MM双胎やMD双胎の場合、1つの胎盤を2人で共有しているため双胎間輸血症候群や双胎一児死亡などの合併症を発症しやすくなります。

出産の時期については胎児や母体の状態によって決められます。特にMM双胎やMD双胎に場合、合併症が起こる確率があがるので胎児の状態によっては早めの出産になる場合もあります。

双子の場合、単胎と比べて早産になりやすい傾向にありますが、必ずなるということはありません。心配しすぎず、しっかり健診を受けて赤ちゃん達の成長をみてあげてください。

管理入院について

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先ほども述べましたが、双子の妊娠の場合は子宮が大きくなるスピードも早く、母体にも大きな負担がかかるため、切迫早産などの心配から管理入院することがあります。

この場合、お腹の張りを止める点滴をしながら安静にして病院で生活をすることがほとんどです。どのぐらいの安静を保つかは切迫早産の進行具合によるので、食事とトイレ以外はベッドで過ごす人もいれば病棟内は動いても良いという人もいます。

双子のママの場合は1度切迫早産で入院すると、出産までずっと入院という人も少なくありません。普段から重いものを持たない、無理はしない、ゆっくりリラックスして過ごしてなるべく切迫早産にならないように注意して下さい。

産後の入院日数

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産後の入院日数は、基本的には単胎を出産したママと同じことがほとんどです。ただ、双子の場合は出産時の出血が多くなったり、切迫早産による長期の入院で産後の回復が遅くなることもあります。そのような場合は入院期間が延びることもあります。

また、赤ちゃんも早産になる確率が単胎よりは高く、低出生体重児で生まれた場合、赤ちゃんのみ入院が延びることもあります。また、双子のうち1人は退院できるがもう1人はまだできないということもあります。

その場合、2人一緒に退院するのか、1人ずつ退院するのかなどは施設によって違います。気になることがあればかかりつけの医師や助産師に聞いてみてくださいね。

双子の出産費用

出産にかかる費用

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双子の場合、出産にかかる費用は2倍なの?と思う方もいますよね。また、管理入院が長引くと入院費用が不安になることもあるでしょう。

出産費用は施設によって違いがあるので正確な金額は言い切れませんが、双子だからといって過度に費用の心配をする必要はないと思われます。

まず、双子の場合は帝王切開になることが多く、この場合は医療保険が適応されます。また、長期の管理入院で入院費が高くなってしまった場合は、高額医療費制度というものを使うこともできます。

出産育児一時金は2倍?

双子の場合出産育児一時金は、2人分支給されます。つまり42万円×2で84万円もらえることになります。もし、費用について心配なことがあれば事前に病院の事務スタッフに相談しておくと詳しく教えてもらえると思いますよ。

医療保険は使える?

双子の場合も自然分娩の場合には医療保険は使えません。しかし切迫早産などの管理入院や帝王切開の場合は「治療や手術」とみなされ、医療保険が使えます。

また、赤ちゃんが低出生体重児で生まれた場合、住んでいる地域の乳児医療費の助成制度が使用できます。詳しい手続きなどはそれぞれの地域によって違うので出産前に申請方法など確認しておくのもよいでしょう。

まとめ

いかがでしたか?周りに双子のママがいないと、誰に相談していいのかわからないこともたくさんありますよね。でも双子のママは大変だけど幸せも2倍!とおっしゃる方がたくさんいます。

不安なことは家族や助産師、医師に相談して、1人で悩みを抱え込まずリラックスして過ごしてくださいね。

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