産後の体調は?

入院中

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出産は、ママにとって身体的に精神的にも大仕事です。産後2時間くらいは、分娩室で安静にして疲れた体を休めます。その後問題がなければ、自分の病室に戻って休みます。

歩く許可が出るのは、初産婦さんで6時間後、経産婦さんで8時間後が多いようです。子宮の回復を促進したり体の血の流れを良くしたりする効果もあるため、体を動かすことは推進されています。

しかし、まだ出産の疲れがあるので無理は禁物です。医師の指示を守って、適切に過ごすようにしましょう。産後2~3日して問題がなければ、シャワーを浴びることもできます。

帝王切開で出産した場合には、お腹の傷があるので通常分娩より2~3日ほど安静期間が長くなり、入院期間も10~14日程度と少し長くなります。

帝王切開だと自然に子宮が収縮しないので、薬剤を投与して収縮させます。傷の処置は加わりますが、おおよそ通常分娩と同じように体は回復していきます。

退院後

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産後すぐから、広がった子宮が元に戻ろうとし始め、それにともない痛みを感じる後陣痛がおこります。悪露と呼ばれる、子宮内容物や血を含む分泌物が膣から排泄されるので、処置が必要になります。

悪露は個人差がありますが、産後1ヶ月以内にはなくなってきます。陰部を切開した場合には、数日間痛みや違和感がありますが、痛みは1週間ほどで引き、違和感は1ヶ月ほどでなくなります。

妊娠・出産で広がった骨盤も、少しずつ元の状態に戻ろうとします。骨盤が元の状態に戻るのには、約3~4ヶ月を要します。

産後1ヶ月すると、妊娠前の体力に戻ってきますが、慣れない赤ちゃんの世話や生活環境の変化でストレスを感じたり、疲労したりします。

産後8週ほどたつと、やっと体が妊娠前の状態に戻ります。しかし、骨盤はまだ元の状態に戻っていないので注意が必要です。

産後の家事はいつから?どの程度できる?

産後3週目から軽い家事を少しずつ

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・産後1~2週間
赤ちゃんのお世話と自分の体の回復に専念することが大切です。家事はなるべく家族にサポートをお願いしましょう。

・産後3週目
少しずつ軽い家事から始めてみましょう。重い物を持つと、腹部に圧力がかかってしまうので避け、洗濯物をたたむなど体に負担をかけないものがおすすめです。
まだまだ回復途中にあるので、少しでも疲れを感じたらすぐに休むようにしましょう。近所への短時間の外出くらいなら大丈夫です。

・産後4週目
通常の家事をすることができます。しかしまだ妊娠前の体に戻っていないため、重い物を持つことは控えましょう。赤ちゃんのお世話による疲労や睡眠不足もあるので、万全の体調とは言えません。自分の体調に合わせて家事を進めていきましょう。

・産後5週目
体も回復してくるので、通常の家事をだいぶできるようになります。この時期に無理のない程度に体を動かすと、回復が早く順調に進むと言われています。

・産後8週間目
やっと妊娠前の体調に戻ります。重い物をもったり、職場に復帰したりすることも可能になります。

産後の家事 無理をするとどうなる?

慢性的な悪影響がおきる

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産後すぐに家事をして無理をすると、悪露が増えたり後陣痛が酷くなったり発熱したりして、回復が遅くなることがあります。

体が妊娠前の状態に戻る前に重い荷物をもつと、妊娠・出産のために伸びてしまった骨盤底にある筋肉が元の状態に戻らなくなることも。

若いうちはそれでも大丈夫ですが、更年期になり筋力が低下すると、骨盤底にある筋肉も弱り子宮を支えきれなくなり、子宮が膣に飛び出してしまうことがあります。

また、骨盤底の筋肉は膀胱を支える役目もあるので、尿漏れを起こしやすくなります。体が回復する前に無理をすると、骨盤が正しい位置以外で固定され、ゆがんでしまうことがあります。

骨盤がゆがんでいると、骨盤内の血流が悪くなり子宮筋腫ができやすくなったり、痩せにくい体質になったり、腰痛や股関節が慢性的に起こることにつながってしまいますので注意しましょう。

産後の家事ができない期間の対策

里帰り出産の場合

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退院後2週間は赤ちゃんのお世話と自分の体の回復に専念することが大切なので、里帰り出産の場合には家族に甘えてしまいましょう。

家族の方達と産後の状態に対する理解が違っている場合があるので、出産前に産後に休養をとる必要性を説明して理解してもらっておくといいでしょう。身内といえども礼儀が大切です。感謝の気持ちを忘れず、態度でしっかり表すことが大切です。

夫しかいない場合

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頼る身内がいない、上の子どもの学校があるなどの理由から、里帰り出産をしない方も増えてきています。またパパは仕事があるため、ママに負担がかかりがちです。

できるだけ赤ちゃんのお世話と、自分の体の回復に専念できるよう、どうしてもやらなければいけないこと以外はやらないと割り切ってしまいましょう。

家族や周りの友人に頼ったり、自治体の支援サービスなどを利用したりするのもおすすめです。出産をお祝いしてくれるお客様には、入院中か産後体が回復して落ち着いてから来てもらうようにすると負担が少なくてすみますよ。

二人目の場合

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上の子どもがいると、休養をとりたくてもなかなか休めませんね。出産中に上の子どもを預かってもらえるような相手を探しておくと良いでしょう。

産後の体が回復するまでの一時的なことですから、上の子どもの育児の手を抜いても大丈夫。いつもより多くテレビやゲームに子守をさせてしまっても、割り切ってよしとしましょう。

上の子どもがお手伝いできる年齢なら、子どもに協力してもらうのもいいですね。出産前に、お手伝いの練習をしたりきちんと話をしたりするのもいいですね。

手抜きしながら上手に家事をしよう

サポートしてもらえるものはフルに使おう

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家事を楽にするサービスを利用することもおすすめです。

・ニチイライフ
家事代行サービスに加えて、産前産後のサービスも行われています。赤ちゃんのおむつ替えや、授乳の補助などもしてもらえるので、初心者ママにはうれしいですね。

・イオン、アピタネットスーパー
産後には外出する余裕もなく、重い荷物も持てないので、ネットスーパーを利用するのがおすすめです。全国展開しているので最寄りのお店が見つけやすいですね。チラシに掲載している商品も購入できるのでお得ですよ。時間帯も希望を選ぶことが出来ます。

・コープデリ
食事を作るのも大変な時には、コープデリがおすすめです。コープデリには、食材の処理が済んだものが宅配されるものと、出来上がったお弁当が宅配されるものがあります。栄養面を考えて作られているので、安心して食べることが出来ます。

・ファミリーサポート
民間人同士で子どもを預かるシステムで、子どもを自宅で面倒みてくれたり、幼稚園や保育園のお迎えや習い事に送迎したりしてくれます。二人目の場合には助かりますね。保育園でも一時預かり保育をしているところがあるので、チェックしてみてくださいね。

産後を乗り切るには、家族の協力が不可欠です。パパにも大いに頑張ってもらいましょう。

産後の家事に関する体験談:パパがしてくれたこと

料理やお風呂掃除をしてくれた

avator ぺぃさんぴさん
私が体調を崩した時は、料理やお風呂掃除などをしてくれたのが嬉しかったです。
それまで家事は一切手伝わなかったパパが、重いゴミ捨てとお風呂掃除はやってくれるようになって、子どものことをしたり、同時に食事の用意をしたりできたのでとてもありがたかったです。
特に食事の用意は、料理が苦手な上に離乳食も作らなければならず慣れるまでは、毎回時間がかかってしまっていました。
パパがお風呂の用意をしてくれるようになったので、集中して作れるようになりコツもつかめました。

パパから進んで家事をやってくれるように

avator kyauojriiさん
家事全般はパパがやってくれていました。
日中は共働きで生後3ヶ月の頃から私は働きに出ていたため、息子とのスキンシップが足りてないと気遣ってくれ、自分から進んで家事をやってくれるようになりました。
何も文句を言わずやってくれます。とても感謝しています。
休みの日は息子と遊ぶのがパパの仕事なので息子を任せっきりですが、すべて(おむつ交換、食事等)やってくれて助かります。
たまには気分転換にと家族でドライブに連れてってもらえることが嬉しいです。

専門機関へのご相談はこちら

※健康状態に心配なことがある場合や受診の目安に迷った場合は専門機関へのご相談をおすすめします。以下のような窓口もご活用ください。

助産師会 相談窓口 
https://www.midwife.or.jp/general/supportcenter.html

まとめ

産後の体の回復と、家事ができない期間の対策についてご紹介させていただきました。産後に家事ができないのは一時的なものです。

体の回復と赤ちゃんのお世話が第一なので、それ以外のことは割り切って誰かに頼むか、手を抜いてしまいましょう。

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