目次
- ▼モーリス・センダックってどんな人?
- ▼モーリス・センダックの代表作は?
- ▼モーリス・センダックの絵本 おすすめをご紹介します
- ▼【1】かいじゅうたちのいるところ|モーリス・センダック
- ▼【2】まよなかのだいどころ|モーリス・センダック
- ▼【3】ヘクター・プロテクターとうみのうえをふねでいったら―マザー・グースのえほん|モーリス・センダック
- ▼【4】ケニーのまど|モーリス・センダック
- ▼【5】ふふふんへへへんぽん!-もっときっといいことある|モーリス・センダック
- ▼【6】ピエールとライオン-ためになるおはなし|モーリス・センダック
- ▼【7】チキンスープ・ライスいりー12のつきのほんー|モーリス・センダック
- ▼【8】ジョニーのかぞえうた|モーリス・センダック
- ▼【9】とおいところへいきたいな|モーリス・センダック
- ▼【10】ロージーちゃんのひみつ (幼年翻訳どうわ)|モーリス・センダック
- ▼【11】きみなんかだいきらいさ|ジャニス・メイ・ユードリー/ モーリス・センダック
- ▼まとめ
モーリス・センダックってどんな人?
20世紀のアメリカを代表する絵本作家 ウォルト・ディズニーにも影響を受ける

モーリス・センダックは1928年にアメリカのニューヨーク州で、ポーランド系ユダヤ人の家庭に生まれた絵本作家です。仕事をしながら夜間学校でデザインを学び、20代前半で絵本の挿絵の仕事を始めますが、徐々に自分で描いた絵本を発表するようになりました。
1952年に『あなはほるもの おっこちるとこ』が評価され、その後『かいじゅうたちのいるところ』等で名実ともに人気絵本作家となり、たくさんの作品を発表し続けました。そして2012年に83歳で逝去した後も、アメリカの現代絵本の世界を代表する存在と言われています。
センダックはイギリスやスイスの古典絵本と、当時最先端だったミッキー・マウスに代表されるディズニーという、一見全く違うように見える両方に強く影響されたといいます。
伝統と斬新さが同居したような、幻想的でちょっと不思議な彼の画風が生まれたのにも納得できますよね。
モーリス・センダックの代表作は?
1963年に出版された『かいじゅうたちのいるところ』は世界的大ヒット

モーリス・センダックはこれまで80作以上の作品を発表していますが、その中で一番の代表作といえばやはり『かいじゅうたちのいるところ』でしょう。
いたずらをしてお母さんに怒られ、自分の部屋に閉じ込められた少年マックス。すると自分の部屋がたちまち森になっていき、かいじゅうたちのいる世界への冒険が始まります。
不思議なストーリーと緻密に描き込まれたダークなトーンの幻想的なイラスト、さらにちょっと怖いけど魅力的なかいじゅうたちと、この作品にはこどもたちをワクワクさせる要素が散りばめられていますよ。
アメリカでその年1年間に発売された絵本の中で一番で優れた作品に贈られるコールデコット賞も受賞し、子どもたちからだけでなく専門家からも高く評価されています。
子どもの頭の中で実際に繰り広げられている想像力の世界を切り取ったような楽しい物語は、50年以上にわたって世界中で支持され続けています。
モーリス・センダックの絵本 おすすめをご紹介します
【1】かいじゅうたちのいるところ|モーリス・センダック
魅力的なかいじゅうたちと出会う、幻想的な冒険の物語

オオカミの着ぐるみを着て家でいたずらしていた男の子マックスは、ママに叱られて部屋に閉じ込められたうえ、夕ご飯抜きになってしまいます。
納得いかずに憮然としていると、なんと部屋の中にどんどん木が生えてきて、気付いたらかいじゅうたちがいる世界へ迷い込んでいまいた。
怖そうで大きな怪獣にも全くひるまないマックスを見て、怪獣たちは彼をかいじゅうの王様にします。かいじゅうたちと楽しい時間を過ごしていたマックスですが、ふとママのいる家が恋しくなって家路につきます。
細かく書き込まれた幻想的なイラストに彩られるこの冒険物語はセンダックの代表作で、世界中で親しまれていますよ。
この商品の基本情報
商品情報
*参考価格:¥1,512
*メーカー:冨山房
*著作者:モーリス・センダック
*ページ数:40
*商品サイズ:24cm x 25cm x 1cm
口コミ
・センダックの絵がとても美しく、気に入っています。ユーモラスで独特の雰囲気があるかいじゅうたちも魅力的です。ストーリーも面白く、何度も読み返して冒険したくなります。
・一文が短くて読みやすく、リズムも良いので読み聞かせにもおすすめです。子どもは色々な特徴のあるかいじゅうに興味津々で、楽しみながら読んでいます。
【2】まよなかのだいどころ|モーリス・センダック
ぼくらが毎朝ケーキを食べられるわけとは?真夜中のお仕事に協力するため大冒険

ミッキーは夜中に騒音で起こされたかと思うと、いきなり裸になって3人のパン屋さんがこねているパン生地のボウルの中へ落ちていきます。
そこは、朝にみんなが食べるパンやケーキをつくるためにパン屋さんが忙しくしている“まよなかのだいどころ”という不思議な世界でした。ミッキーはケーキの生地を身にまとい、これまたケーキの生地で飛行機を作って足りないミルクを取りに、巨大な瓶へと向かいます。
イマジネーションが爆発するこのとっても楽しい物語は、コミック調の構成になっていてスピード感あふれる展開を楽しめますよ。
口コミ
・3歳半になる息子のお気に入りで、毎晩読んでいます。私も読むと現実を忘れてこの世界観に浸れるので、読んであげるのがとても楽しいです。
・独特の世界観とストーリーですが、子どものウケがよく、何度も読んでほしいとせがまれます。絵本のセリフも覚えて口ずさんでいます。
【3】ヘクター・プロテクターとうみのうえをふねでいったら―マザー・グースのえほん|モーリス・センダック
イギリスの童謡マザー・グースをセンダックの世界観で自由に表現

イギリスの童謡であるマザー・グースをベースにした「ヘクタープロテクター」と「うみのうえをふねでいったら」という2話が収録されています。
元気でわんぱくな男の子のちょっと不思議な冒険が、生き生きと描かれています。イギリスで昔から親しまれている詩や物語が、センダックのアレンジによって全く新しい魅力と楽しさに満ち溢れた作品になっていますよ。
ライオンやお妃などの登場人物を生き生きと描く独特の世界観を放つイラストも流石です。マザー・グースを知っている子も知らない子でも十分楽しめますよ。
口コミ
・子どものお気に入りで、読んで読んでとせがまれます。人や動物の表情などがとても上手く描かれています。
・マザーグースがセンダックの手によって、一気に世界が広がって楽しいお話に変わるので、感心していまいます。一度手にとって読んでみることをおすすめします。
【4】ケニーのまど|モーリス・センダック
センダックが初期に発表した傑作

ケニーという男の子が夢の中で4本足のおんどりに出されたなぞなぞの答えを探します。「約束を破ってもとりかえしがつくか?」など、大人でもどう答えていいのかわからないようななぞなぞですが、ケニーの謎解きには子どもならではの空想や感性があふれています。
願いとは一体何なのかの真理にせまるこの作品は、頭ではなく心で感じる奥の深い物語です。
【5】ふふふんへへへんぽん!-もっときっといいことある|モーリス・センダック
犬のジェニーの逞しい旅立ち

犬のジェニーが、愛してくれる飼い主のいる何不自由ない暮らしを捨てて、新しい世界へと旅立っていきます。ぶたやねことの出会いを通して色々な経験をしたジェニーは、やがて舞台に立つ女優へとなりました。
所々にマザー・グースが引用されている逞しくてちょっと切ない不思議な物語で、白黒のイラストで描かれた長編です。
いつか両親の元を離れて自分の世界へと旅立っていく子どもたちに、“もっといいこときっとある”というメッセージはとても心強いものですよね。センダックの愛犬がジェニーのモデルになっていますよ。
【6】ピエールとライオン-ためになるおはなし|モーリス・センダック
「ぼくしらない」としか言わない男の子は一体どうなるのか 想像以上の展開にびっくり!

ピエールは、何を聞かれても「ぼくしらない」としか答えないあまのじゃくな男の子です。そんなピエールに困り果ててママとパパは、仕方なくピエールを置いて出かけてしまいました。
そこにやってきたのは、なんとライオン。「しにたいの?」の質問にも「ぼくしらない」と答えたピエールは、食べられてしまいます。家に帰ってきて驚いた両親は、ライオンを病院に担ぎ込んでピエールを助けます。
ちょっと衝撃の展開ですが、ユーモアと押しつけがましくない教訓でとっても楽しめる作品です。すっかり素直になったピエールに、ちょっと安心してしまいますよ。
口コミ
・子どもには「ぼくしらない」の繰り返しが面白いようです。物語はテンポよく進み、最後にはライオンも仲良くなって一緒にお家に帰るというハッピーエンドで、気分よく読み終えられます。
・繰り返しのセリフのリズムが心地よく、面白くて子どもの心に強く残るストーリーです。何を言っても同じ返事しかしないようなお子さんにぜひ読んでほしい絵本です。
【7】チキンスープ・ライスいりー12のつきのほんー|モーリス・センダック
チキンスープ・ライス入りが大好きな男の子の1年間

お米が入ったチキンスープ、“チキンスープ・ライス入り”が大好きな男の子の、1月から12月までのチキンスープ・ライス入りのある風景を描いた作品です。
各月のチキンスープ・ライス入りの楽しみ方は、現実と空想が入り混じったような不思議な世界で、それをまるで詩のような文章が軽快に語ります。
チキンスープ・ライス入り、何回も出てくるのでちょっと食べたくなってしまいます。小さい子に読んであげるのはもちろん、小学校低学年の子が自分で読むのにもおすすめですよ。
口コミ
・各月ごとに、チキンスープライスいりのおいしさを一生懸命に伝える内容を子どもがとても気に入って、何度も図書館で借りていたので購入しました。
・文章のテンポがよく、最後の「やっぱりチキンスープ・ライスいり!」というオチが心地よいようで、子どもは歌うように本の内容を暗唱しています。
【8】ジョニーのかぞえうた|モーリス・センダック
1から10までの楽しい数え歌

ひとり暮らしのジョニーくんのところに、次々にねずみやトラなどといった動物がやってくるのですが、それがとっても楽しい数え歌になっている絵本です。
さらにみんなを部屋から追い出す時には、10から1まで逆に数える数え歌になっています。数字の音を使った秀逸な文章に感心してしまうのと同時に、原文は一体どうなっているのか気になってしまいます。
シンプルなイラストですが、どんどん増える動物に困り果てているジョニーくんの様子がチャーミングに描かれていますよ。
【9】とおいところへいきたいな|モーリス・センダック
お兄ちゃんの気持ちを代弁

赤ちゃんのお世話が大変で全く話を聞いてくれないママに腹を立てて、マーチンは自分の話をちゃんと聞いてくれる人がいる“とおいところ”へ家出をします。
ちょっとへんてこな格好に支度して、途中であったねこやうまと一緒にとおいところを目指したマーチンですが、いざそこについてみると仲間たちと喧嘩してしまいます。
まっすぐにママのいる家に戻るマーチンですが、実はちゃんとママは話を聞いてくれる人なんだということがわかっています。嫌なことがあった時など、現実逃避でどこかに行ってしまいたいと思うことは、大人はもちろん子どもにもありますよね。
そんな待っていてくれる人や場所がある安心した逃避が、子どもの目線でかわいく描かれています。
口コミ
・他のセンダックの本に比べて文字数が多かったり絵がカラフルではないかなと心配したのですが、息子は夢中になって読みました。もう一度読みたくなる不思議な魅力のある本です。
【10】ロージーちゃんのひみつ (幼年翻訳どうわ)|モーリス・センダック
ごっこ遊びの世界を子どもの目線で

友達とごっこ遊びをして遊んでいるロージーちゃんは、美人歌手になりきってミュージカルを熱演しています。そこでとめどなく広がっていく想像力の世界は、まるで子どもたちの頭の中をのぞき見しているようでもあります。
空想だけでここまで楽しめる子どもたちは偉大ですよね。センダックによってシンプルに、でもとても生き生きと描かれた女の子たちの姿が、ちょっとまぶしく感じます。
ごっこ遊びが楽しくて仕方がなかったあの頃の気持ちを思い出させてくれますよ。
口コミ
・子どもたちが遊んでいるごっこ遊びの様子がリアルに描かれていて、かわいらしくて微笑ましいです。
・歌手になったり行方不明になったりと想像力を膨らませて遊ぶロージーちゃんは、空想の世界で遊んでいた子どもの頃の思い出を思い起こさせてくれます。会話やセリフも秀逸で、イラストもおしゃれなのでおすすめです。
【11】きみなんかだいきらいさ|ジャニス・メイ・ユードリー/ モーリス・センダック
子どもの視点から描く、友達とは? 細かい心理描写やシンプルな絵も魅力

仲の良い友達だからこそ、些細なことでついケンカをしてしまうことがありますよね。こちらは、いつもは仲良しのジェームズとケンカしてしまった「ぼく」の、微妙な心理を描いた作品です。
ある雨の日、ジェームズに対する不満のたまったぼくは、ジェームズに「もうともだちじゃない」と絶交を言い渡してしまいます。ジェームスも売り言葉に買い言葉で別れ…でも雨が上がって太陽が顔を見せると、二人は仲直り!
ごめんねと謝らなくても、子ども同士って小さなきっかけでまたすぐ一緒に遊び始めて仲良くなれたりしますよね。ケンカするほど仲が良いお友達がいる子に読んであげたい一冊です。
口コミ
・センダックさんのシンプルな絵の雰囲気がとてもよく、友達っていいなあと改めて思わせてくれます。
・そっぽを向いている2人の絵が何度も出てくるのが楽しいです。男の子の表情もかわいくて、兄弟喧嘩などをした日に読むのもおすすめです。
まとめ
想像と現実の境界が驚くほど薄いセンダック作品は、大人が読むと驚く展開もありますが、子どもは自分たちの頭の中をそのまま描き出してくれているようで、楽しいのかもしれません。
不思議な展開も多く奥が深いこの世界観は、知れば知るほどどんどん惹きつけられていきますよ。
アメリカや世界で数々の賞を受賞した世界の名作に、ぜひ触れてみてくださいね。
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