目次
- ▼エドワードゴーリー絵本の特徴
- ▼【1】うろんな客|エドワード・ゴーリー
- ▼【2】まったき動物園|エドワード・ゴーリー
- ▼【3】The Edward Gorey Practical Cats 2017 Calendar|エドワード・ゴーリー
- ▼【4】優雅に叱責する自転車|エドワード・ゴーリー
- ▼【5】ウエスト・ウイング|エドワード・ゴーリー
- ▼【6】キャッテゴーリー|エドワード・ゴーリー
- ▼【7】憑かれたポットカバー|エドワード・ゴーリー
- ▼【8】ギャシュリークラムのちびっ子たち―または遠出のあとで|エドワード・ゴーリー
- ▼【9】題のない本|エドワード・ゴーリー
- ▼【10】Edward Gorey|エドワード・ゴーリー
- ▼まとめ
エドワードゴーリー絵本の特徴
どんな作風?
「世界一残酷な絵本作家」と評されるくらい、絵本の内容は不気味で、不条理で、ナンセンスです。見る人によっては不快に感じたり、「子どもにこの本を読み聞かせするなんて!」と思われる方もいるかもしれません。
一方で、救いようのないようなストーリーの中に隠れる韻を踏んだテンポの良い文章表現だったり、何とも言えない魅力的なモノクロームの線画だったり、どこか惹かれてしまう作風に熱狂的なファンも多いです。
子どもが理不尽に次々と死んでしまったり、畳みかけるような不幸が見舞われる絵本もあるので、子どもに見せる場合は、物語の内容を確認してからの購入をおすすめします。
ここからは、そんなエドワード・ゴーリー作品の中でもおすすめの絵本や、独特なイラストのみりょきが光るグッズをご紹介してまいりましょう。
【1】うろんな客|エドワード・ゴーリー
不気味かわいいストーリーに惹かれる

「うろん」とは確かでなく、怪しいこと、うさんくさいことです。表紙に描かれているのが「うろんな客」ですが、この生き物がいろいろな奇妙な行動をします。
「子育て中の人なら、このような不可思議な行動に思い当たる節は多いはず」というレビューがあって、読めば共感できること間違いなしです。
翻訳は短歌形式で味わいとリズム感があって面白いですし、原文の英文も載せてあるので楽しみ方が広がります。挿絵はちょっと不気味ですが、この絵本なら子どもと読んでも差し支えない内容です。
口コミ
・数あるゴーリーの作品の中で一番楽しく、微笑ましく感じられ、多くのファンに愛されている本だと思います。子どもの、大人にとっては迷惑だと感じる行動にも、この本を読めば少しはおおらかな気持ちで接することができるようになるかも。
・「うろんな客」自体のキャラクターもさることながら、それを見守る家族の顔がいいです。どんなに困らせられてもやっぱりこいつは憎みきれない、という愛情を感じる作品です。
【2】まったき動物園|エドワード・ゴーリー
A to Zで紹介される「架空の動物」たち

ゴーリーの作品の中にはアルファベット順、A~Zで物語がすすむものがあります。この絵本もそのタイプです。
そしてタイトルは動物園ですが実在する動物は一切でてきません。代わりに線画で描かれた不気味な動物たちが次々と登場します。
短歌形式の翻訳は評価が高く子どもに読み聞かせれば、はじめてきく短歌のリズムにわくわくして独特の世界観に親子で惹き込まれることになるでしょう。この作品も親子で楽しめる内容になっています。
口コミ
・名前を適当に付けられていそうなどうぶつ達は、かわいくて、どこか間抜けで、やる気が無さそうなものばかり。
・ナンセンスだけどなぜか癒されるふしぎな絵本です。
【3】The Edward Gorey Practical Cats 2017 Calendar|エドワード・ゴーリー
カレンダーもゴーリーでいかが?

こちらは猫好きでも知られるゴーリーの、猫モチーフのカレンダーです。挿絵の大ファンで日常にもこの世界観を取り入れたい方におすすめのグッズです。
月ごとに変わる12枚の絵には、なにかストーリーが隠されているかもしれません。子どもと眺めながらストーリーを推理したり、オリジナルのお話しを考えたりするのも面白いと思います。ありきたりではないタッチとデザインのカレンダーは子どもの感性も伸ばしてくれるかも?
値段もお手頃なのでおすすめです。
この商品の基本情報
商品情報
*参考価格:¥ 947
*メーカー:Pomegranate (Cal)
*著作者:Edward Gorey
*ページ数:12
*商品サイズ:18cm x 0cm x 18cm
*商品重量:91g
【4】優雅に叱責する自転車|エドワード・ゴーリー
不条理なファンタジーを楽しもう

「火曜日の翌日で水曜日の前日」のすきまの時間、ケンカをしていたきょうだいの前に変な自転車が現れます。そこからはじまる、あり得ないことが巻き起こるナンセンスな物語です。
余白が多いページやきょうだいの性別もはっきりしない点、第22章まであるはずがあるのは9つの章だけといろいろ納得できない絵本です。
説明のつかないこともあるということを、この絵本から感じとることができるはずです。この絵本から子どもは、多少不条理なことが起きても対処することを学ぶかもしれません。
口コミ
・話は不可解でしたが、絵にも話にも余白が多いので、想像力が喚起させられます。
・第2章の次が第4章、そして次は第7章…なぜ、とんでいるの?書かれなかった章はどんなものなの?そして主人公二人の運命は?不思議な絵本です。
【5】ウエスト・ウイング|エドワード・ゴーリー
文章がないって不気味

絵本というと、挿絵とともになにかしらの説明の文章がはいっているものです。でもこの絵本はそういった文章が一切ありません。
あるのは「ウエスト・ウイング」 というタイトルだけ。すべて絵を見る人に解釈が委ねられている、とても珍しいタイプの絵本です。
子どもは想像力が豊かになるほど、この絵本の不気味さと怖さを感じることでしょう。目に見えないものへの恐怖が少なくなってきている今の時代の子どもがどんな反応を示すのか…。
天井のシミがなんだか怖かったママパパ世代と違った反応がかえってきそうです。親子で、どんなお話か語り合ってみてもおもしろいですよ。
口コミ
・ただ白黒の絵の連続。この絵本に描かれているのは一体何なのか、何が言いたいのか、全て読んでる人にゆだねられ、想像するほどゾクゾクと背中が寒くなるような作品です。
・不気味でなんとも不可思議な世界。おばあさんや床に横たわる人、ドアの向こうにまたドア、壁にうっすらと映る黒い影、はだかの人…。丸太までがなんだか人のように思えてしまい、恐ろしいのに惹かれます。
【6】キャッテゴーリー|エドワード・ゴーリー
ゴーリーの描く猫が魅力

他のゴーリー作品とは一味違って、とぼけた味わいのかわいい猫たちが1から50までの漢字を含む数字書体と一緒に登場する不思議な絵本です。
いつもの不気味なタッチと作風がが好きな方は物足りない内容かもしれませんが、おそろしいイラストが一切なく、ストーリー性を重視しない年齢の子どもでもかわいい猫の絵本として受け入れてくれると思います。
セリフなどもないのでママパパの想像力で語りかけてあげましょう。数字を探すのも面白いですよ。
口コミ
・残酷な絵本を描くイメージのゴーリーですが、これはかわいい猫が全ページにいて、ながめてるだけで楽しくなります。
【7】憑かれたポットカバー|エドワード・ゴーリー
ゴーリー晩年のクリスマスブック

こちらは、かの有名なチャールズ・ディケンズの「クリスマス・キャロル」をゴーリー流にアレンジしたクリスマスブックです。
クリスマ・スキャロルは映画化もされており、原作を知っている方も多いのではないでしょうか。でもゴーリーがアレンジすると…?あとがきまでパロディだったことに気づかないくらい不条理でナンセンスなことが巻き起こります。
ゴーリー晩年のこの作品の絵のタッチは線が太めで背景がすっきりしており、また違った味わいがあり魅力的です。こんなちょっぴり不思議なクリスマスブックもアリではないでしょうか。
【8】ギャシュリークラムのちびっ子たち―または遠出のあとで|エドワード・ゴーリー
ママパパに、1人でこっそり読んで欲しい

AからZの頭文字の子どもたちが、1ページごとに容赦なく天へ召されてしまう内容はちょっと子ども向きではありません。しかし、ゴーリー作品の代表作でもあり、子どもを持つ親には気になる内容なのでとり上げたいと思いました。
現実に子どもが不幸な事故に巻き込まれてしまうニュースが毎日のようにあり胸を痛めますが、この絵本の韻を踏んだ小気味いい文章とイラストに悲壮感は感じません。
溺れてしまったり、誤飲してしまったり日常のすぐそばに隠れる危険な教訓を、この本に登場する子どもたちが教えてくれているような気がします。
口コミ
・まったく容赦ない、ただの一行で言い切ってしまう絵本。絵本ならではの残酷さ、容赦のなさが、存分に味わえる作品です。
・線画とシュールです。まさに「大人向けの絵本」です。描写が子ども向きとは思えませんがおすすめです。
【9】題のない本|エドワード・ゴーリー
シュールな世界観が好きな方へ

場面は一か所に固定されていて、そこへ変な生き物が登場し…。変な文章の説明と変な事づくめのシュールな絵本です。
「ひぴてぃ、うぃぴてぃ」など到底意味があるとは思えない文章は、まだお話しができない赤ちゃんに読み聞かせしたら語感で面白がってくれるかもしれません。
場面が変わらなかったり文章に意味がなかったり、既存の「絵本」という概念を全部とっぱらってしまう点は、子どもが創作活動する上で「自由でいい」という勇気を与えてくれます。
口コミ
・固定カメラでひとつの場所を撮りつづけているような感じで、そこで何やら怪しい生物がコソコソしているだけという、本当に変わった作品です。
・変な生物たちがしかも変な風に登場しては去っていきます。生物たちの名前と思われる変なフレーズもシュール。傍観している子どもの微妙な変化もおもしろいです。
【10】Edward Gorey|エドワード・ゴーリー
人気キャラクターがシールブックに

50種類の異なったデザインの185枚のステッカーが付いた、ステッカーブックです。猫やうろんな客などゴーリー作品の人気キャラクターがシールになりました。シールブックなら単純にイラストだけを楽しめて本とはまた違った使い方ができておすすめです。
子どもと一緒にオリジナル絵本を作るも良し、持ち物に貼るもよし、お手紙に貼るもよし、絵本の世界を超えてゴーリーの作品に触れることができます。線画の独特のタッチはシールになっても同じですよ。
この商品の基本情報
商品情報
*参考価格:¥ 868
*メーカー:Pomegranate Communications
*著作者:Edward Gorey
*ページ数:8
*商品サイズ:22cm x 0cm x 27cm
まとめ
「大人向け絵本」のイメージが強いエドワード・ゴーリーでしたが、このように子どもと一緒に楽しむことのできる作品やグッズもあります。
子どもの自由な感性なら、ゴーリーの描く不条理も大人よりすんなりと受け入れられるかもしれません。いつも読んでいる絵本とはちょっと違う韻を踏んだ文章や繊細な線画の挿絵。
ぜひそちらに注目して読んでいただけたらと思います。ママパパがこっそり楽しむのもおすすめですよ。
・表示価格は、改正前の消費税率で掲載されている場合があります。ご了承ください。