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産後1ヶ月はこんな時期
赤ちゃんの身長・体重は?

生後1ヶ月の赤ちゃんの平均身長・体重は55cm、3,000~5,000gです。しかし、赤ちゃんによって産まれたときの体重や、体重増加のペースは違います。また、測定する前に母乳やミルクを飲んだか、排泄の仕方によっても大きく違ってきます。
赤ちゃんが元気に育っており、1ヶ月健診の際にお医者さんから成長について特に言われることがなければ、それほど気にしなくても大丈夫ですよ。
母乳・ミルクの授乳回数はどれくらい?

生後1ヶ月の赤ちゃんは、まだ一度にたくさんは飲めず、少し飲んでは眠ってしまいます。1~2時間するとまた欲しがりますので、1日に10~12回程授乳するママが多いようです。大変ですが、赤ちゃんが母乳やミルクを欲しがったらあげましょう。
授乳時間はおっぱいであれば、左右5~10分ずつを目安にしてください。ミルクの場合は、用量を守り、3時間以上間隔をあけるようにしましょう。母乳とミルクを混合であげるならば、2~3時間おきくらいであげると良いでしょう。
産後1ヶ月の赤ちゃんの授乳に関する体験談
母乳のみの場合
みつママさんからの体験談:
生後1ヶ月なので、母乳のみで育てていました。私の子どもの場合、哺乳瓶が苦手でミルクは飲ませていませんでした。
1日の授乳回数は10回くらいです。左右10分ずつ飲ませていましたが、途中で寝てしまった時は離すまでくわえさせていました。量はどれくらい飲んでいたかはわかりませんが、胸のはりがなくなるくらい飲んでいました。
寝る時間が長く、授乳時間が空いた時は目を覚ますと激しく泣いていました。その時はたくさん飲んでいた印象です。
ミルクのみの場合
みいちわんさんからの体験談:
私の場合は母乳が中々うまく出ずで、ほぼ完全ミルクだったので、3時間は間隔をあけるようにしてミルクを与えていました。
量は1回100ml。大体1日に7回あげていました。大体は3、4時間経つと泣いて教えてくれるので、助かっていました。
寝ていると中々起きてくれないこともあったので、ミルクの時間は毎回覚えておいて、赤ちゃんが起きて知らせてくれない時は、自分で3、4時間経てば起こして、飲ませてあげていました。
1ヶ月健診
何をするの?

1ヶ月健診では、赤ちゃんが元気に育っているか、またママの体は順調に回復してきているか、診察します。
・赤ちゃんの健診内容
身長、体重、頭囲、胸囲を測定し、刺激に対する反応(大きな音などを立て、両手を広げて抱きつくような動作をとるか)などをみます。また、乳児ビタミンK欠乏性出血症を予防するために、ビタミンK2シロップを飲ませます。
・ママの健診内容
尿・血圧・血液の検査、体重を測定します。また、子宮を内診し、悪露の量・状態をチェックします。
赤ちゃん、ママともに問診も行われますので、気になる点があればお医者さんに聞いてみましょう。
産後1ヶ月のママの体調は?悪露や出血はいつまで?
悪露と出血、腹痛(帝王切開)
後陣痛の痛みはおさまってきます。傷口の痛みはおさまってくる方もいますが、まだまだ痛みを感じる方が多いようです。手術によって体内に傷ができるため、産後1ヶ月ではまだ悪露が続きます。
産後2ヶ月頃になるとおさまっていきますが、塊が出るなど異変があった場合は病院へ行きましょう。
骨盤はぐらぐら。無理なダイエットはNG
少しずつ体が回復してくるため、産後のダイエットを始めたいと思われる方もいらっしゃるかもしれません。ただ、産後1ヶ月では出産時に開いた骨盤がまだぐらぐらしています。
寝た状態でお尻を上げ下げする、足を閉じた状態で左右に倒す、といった産褥体操を無理のない範囲で行う程度にしましょう。
産後1ヶ月のママの気持ちは?イライラするのはなぜ?
頭痛や腹痛といった症状も

出産によってホルモン環境が急激に変化するため、これに体がついていけず、出産後に心の状態が不安定になることがあります。
疲労感や不安感がある、食欲がわかない、イライラする、どうしたらいいのかわからなくなる…こうした状態をマタニティ・ブルーといい、通常は2週間ほどで回復していきます。
しかし、出産や育児による疲れ、睡眠不足、育児や仕事との両立への不安なども重なり、非常に気持ちが落ち込んでしまうこともあります。
これを産褥うつ病といいます。産褥うつ病は、そのままにしておくと重症化したり、慢性化したりしてしまいます。
気分が落ち込む、赤ちゃんに関心がわかない(あるいは心配しすぎてしまう)、疲れやすい、眠れない、頭痛や腹痛がある、などの症状が続いたら、親しい友人や医療機関などに相談してみましょう。
また、産前・産後で体力や気持ちが疲れているのにパートナーが無理解であると、パートナーへの愛情が薄れてしまうことがあります。これを産後クライシスといいます。
産後1ヶ月のママの気持ちに関する体験談
子育ての楽しさより辛さが勝っていた
sharikomaさんからの体験談:
とにかく授乳に必死で、若干鬱っぽくなっていたようです。初めての育児で分からないこと、不安なことだらけで産後すぐ味わっていた育児の楽しさよりも、辛さのほうが勝っていたように思います。
特に、産後すぐ新生児黄疸が出ていたので、しっかり授乳させないといけないと言われていたことが不安に拍車をかけていたのかもしれません。
ちょうどこの頃、母乳外来にかかり、そこで助産師さんに授乳の方法を手取り足取りもう一度教えて貰ったことで安心し、心に余裕ができてきました。
上の子と2人分の命を預かることに
yuiko22さんからの体験談:
これだ、というようなマタニティーブルーはありませんでしたが、寝不足と疲れのせいで、毎日が億劫でした。
赤ちゃんはとてもかわいいと思う反面、いつまでこれが続くんだろうと思っている自分がいて、こんなんじゃダメだと自分を責めながら、1人で泣くこともしばしばありました。
2人目の出産だったこともあり、これから先の不安や、さらにもう1人の命を預かる責任の重さに押しつぶされそうになりました。赤ちゃんの首も座っていないし、母乳を飲むのもまだまだ下手で、不安なことだらけでした。
産後1ヶ月の過ごし方
ママと赤ちゃんのために

マタニティ・ブルーや産褥うつ病といった症状が起こるのは特別なことではなく、正常な生理反応です。決してママの責任ではないですので、自分を責めたりはしないでください。
つらい思いはひとりでため込まず、いま自分がどのように感じているか、パートナーや周囲の方に伝えてみましょう。
親しい友人やママ同士で話したり、保健所などの育児相談を利用するのもおすすめです。言いにくい悩みはインターネットなどで相談してみるのも良いでしょう。
また、うつが重い場合はカウンセリングや投薬などの治療を受ける必要があります。医療機関で相談しましょう。
食事にも一工夫を

うつ病は、セロトニンという脳内物質が不足していることが関係していると考えられているため、食事を見直してみるのも良いでしょう。セロトニンをつくるには、乳製品や豆類、ナッツや肉類、バナナが良いとされています。
こうした食品とビタミンB6(肉類)やナイアシン(肉や魚)、マグネシウム(海草類、ナッツ、ほうれん草)、鉄分(肉、赤身の魚)、炭水化物を一緒にとると効果的なようです。
ごはんにワカメとお豆腐の味噌汁、お肉やお魚を焼いてみましょう。これに冷凍ほうれん草を解凍して胡麻和えやソテーにしたものなどつければ、手早く栄養の取れる献立となります。おやつには、ナッツやチーズ、牛乳などを摂ってみてはいかがでしょうか。
家事はできる範囲でOK

産後1ヶ月では体力が回復しておらず、睡眠も不足しています。出産前と同じように家事をがんばってしまうと、体に大きな負担がかかってしまいます。
完璧にこなそうとはせず、家事はできる範囲までとしましょう。この時期はお買い物にでかけるのも大変です。
食料品や生活用品を自宅まで届けてくれるネットスーパーや、栄養バランスのとれた食事を配達してくれる宅配サービスなどを利用してはいかがでしょうか。
また、お掃除は家事代行サービスに頼むこともできます。家事の手助けになるサービスは色々ありますので、うまく利用して無理なく過ごすようにしましょう。
産後1ヶ月の注意点
赤ちゃんと一緒にお昼寝をしましょう

赤ちゃんの頻繁な授乳に付き合うため、この時期のお母さんは睡眠不足になりがちです。睡眠が不足すると疲れがとれないだけではなく、気持ちも不安定になりやすくなったり、母乳が出にくくなったりします。
睡眠不足がストレスとなって乳腺炎になってしまうことも。休めるときは、赤ちゃんと一緒にお昼寝しましょう。眠れなくても体を横にして休むだけで、ずいぶん楽になりますよ。
乳腺炎に注意!高熱が出ることも

母乳が乳腺に詰まると、急性うっ滞乳腺炎になってしまいます。急性うっ滞乳腺炎になると、
・乳房全体が赤くなる
・しこりができる
・微熱が出る
といった症状がでます。
また、急性うっ滞乳腺炎が進行したり、乳頭にできた傷から細菌感染したりすると、化膿性乳腺炎になることがあります。化膿性乳腺炎は、
・震えたり悪寒がする
・高熱が出る
・しこりができる
・血の混ざった膿や母乳が出る
といった症状がでます。
乳腺炎を防ぐためには、まずは乳房を清潔に保つようにしてください。しこりができてしまったら、しこりの部分を軽く押しながら授乳すると良いでしょう。
しこりが腫れている場合は、濡れタオルなどで冷やすと痛みがひきます。また、甘いものや脂っこいものをたくさん摂ると乳腺が詰まりやすくなるので注意しましょう。
水分を摂りすぎると母乳がたくさん作られて症状が悪化することもありますので、水分補給は適量にしておきましょう。乳腺炎で熱がでてしまったら、病院へ行くようにしましょう。
インターネットでは乳腺のつまりを取るマッサージなどが紹介されていますが、自分でやると刺激になってしまい、症状を悪化させることもあるので危険です。授乳していても服用できるお薬などもありますので、まずはお医者さんに相談してみましょう。
専門機関へのご相談はこちら
※健康状態に心配なことがある場合や受診の目安に迷った場合は専門機関へのご相談をおすすめします。以下のような窓口もご活用ください。
助産師会 相談窓口
https://www.midwife.or.jp/general/supportcenter.html
まとめ
産後1ヶ月の過ごし方についてご紹介しました。出産によって変化した環境になかなか体がついていかず、大変な時期です。
ですが、そんなお母さんたちをサポートするための機関やサービスはたくさんあります。一人で我慢せず、サービスを上手に利用しながら、赤ちゃんを育てていきましょう。(文章作成:米奉行)
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