1ヶ月健診ってなにをするの?
1ヶ月健診の内容
健診では、まず 赤ちゃんの身体測定(体重・身長・頭囲・胸囲)を行い、出生時と比べて発育が順調かを確認します。さらに医師が 全身の診察 を行い、皮膚・おへそ・股関節・腹部などを丁寧にチェックします。
また、この時期特有のモロー反射をはじめ、原始反射のチェックも行います。モロー反射とは、大きい音などの刺激にびっくりした赤ちゃんが、両腕を広げ、その後ゆっくりと広げた腕が戻ってくる反射のことです。
加えて、黄疸の有無や程度、ビタミンK2の投与状況などを確認する場合もあります。基本的に確認する項目は自治体や病院によって大きな違いはありませんが、細かいところは異なることがあるため、気になるようであれば受診先に聞いてみましょう。
そのほかにも、赤ちゃんの排泄(おしっこ・うんち)の回数や便の状態、睡眠リズム、泣き方、母乳やミルクの飲み方、頻度、吐き戻しの有無などについて助産師や保健師から質問があります。必要があれば授乳のサポートもあります。
そして、産後のママの体調チェックも実施されます。問診、尿検査、血圧測定、体重測定、会陰(出産で切開があった場合)の診察、子宮の戻り、悪露の量、おっぱいのトラブルなど、産後のからだを総合的に見てもらえます。
初めての育児でわからないことや不安なことも多いと思いますので、気になることがあれば、この機会にしっかり伝えて解決しておきましょう。
1ヶ月健診にはどうやっていく?
病院へ行くまでの交通手段をみつけましょう!

まだ産後間もない赤ちゃんをどうやって連れていったらいいでしょう?病院までどのようにして行ったらいいの?と悩みは尽きません…。そんな不安を解消します!
車を利用する場合は、チャイルドシート(新生児対応)の装着が必須です。まだ準備できていない方は、1ヶ月健診後に外出機会も多くなってくるでしょうから、それまでに必ず用意することをおすすめします。
バスや電車などの公共交通機関を利用する場合は、ラッシュ時を避けて利用しましょう。これは、まだ免疫が十分ではない赤ちゃんを感染症から守るためです。
また、季節に応じて 室内外の温度差に注意する必要があります。特に真夏や真冬は、車内や電車内との温度差が大きいため、ブランケットなどで体温管理できるように備えておきましょう。
移動手段はタクシーも選択肢の一つです。タクシーなら泣いても周囲を気にせず、ママも赤ちゃんに集中できます。
なおタクシーを利用する場合、タクシーにはチャイルドシートを設置する義務がないため、チャイルドシートを常備していない可能性が高いです。赤ちゃんの安全を確保するためには、自分で準備するか、タクシー会社でレンタルのサービスがないか確認するようにしましょう。
一方、病院に着いてからの移動は、広い総合病院ではベビーカーが楽ですが、1ヶ月未満でまだ使い慣れていない場合は、抱っこひもの方が安心かもしれません。
ただし、首が座っていない赤ちゃんに抱っこ紐を使う場合は、特に注意が必要です。抱っこ紐の注意書きをよく確認し、適切に使用するようにしましょう。
おでかけするときのポイントとは
『マザーズバッグ』に必要なものを前もって準備しておきましょう!

赤ちゃんとのおでかけは、今までより荷物が大幅に増えるので、しっかり準備することが大事です。
【持ち物について】
・母子手帳、筆記用具
1ヶ月健診の結果は、妊婦健診と同じく母子手帳に記入します。赤ちゃんが大きくなるまでは、いつもカバンに入れてあると安心です。
・診察券、乳児医療証、健康保険証
1ヶ月健診は法律で義務づけられている健診ではなく、任意で受けるものなので、自治体の助成があるとはいえ、本来健診自体は自費診療になります。ただし、健診の途中で湿疹や黄疸などの診察やお薬が必要になった場合は、その部分が保険診療の扱いになることがあります。
そのため、赤ちゃんの保険証や乳児医療証もできれば1ヶ月健診までに用意しておきましょう。もし間に合わない場合、当日は実費で支払い、後日精算して返金してもらえますので安心してください。
・おむつ、おしりふき、ビニール袋
おむつはおでかけの時間にもよりますが、4~5枚あると安心です。また、使用済みおむつを入れるビニール袋を忘れず持って行きましょう。着替えが必要になった時も、汚れた衣類を入れられて便利です。
・授乳用品、ガーゼ・タオル
案外時間がかかったりするので、母乳のママは授乳ケープ、ミルクのママは、哺乳瓶や粉ミルク、お湯が必要になります。また、まだ吐き戻すこともあるので、ガーゼやタオルがあると安心です。
・着替え、おくるみ・ブランケット
病院は温度を調整してますので、基本適温です。でも、泣いたりして体温があがると汗をかいてしまうため、着替えは常に持っておいた方がいいでしょう。おくるみやブランケットは、室温差対策に役立ちます。
・現金・乳児健診無料券(自治体受診券)
1ヶ月健診への助成は自治体によって異なります。自治体で配布される無料券がある場合でも、念のために現金は持ち合わせておきましょう。ママの体調によっては薬を処方されることもあるので、現金はあったほうが安心です。
費用については自治体・病院によって幅があります。無料または公費負担の健診を実施する市町村もあれば、自費診療になるところもあるため、事前に自治体、あるいは受診先へ確認をしておきましょう。
まとめ
1ヶ月健診は、赤ちゃんの体や神経の発達だけでなく、ママの産後の回復の確認をし、また育児の不安を相談できる重要な機会です。
健診を通して医師や助産師、保健師と話すことで、育児の不安を軽くし、安心して次のステップへ進むための力になります。健診は必ず受けるようにしましょう。(医療監修:井上信明先生)
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