出生届とは?
そもそも出生届って何?
出生届は、市町村の役所を通じて国に「子どもが生まれましたよ」とお知らせするための書類です。
日本人はみんな戸籍を持っていますがこれは出生届を提出して初めてつくられることになります。
お子さんが生まれたということだけでなく親子関係なども証明する書類になり、絶対に提出しないといけない書類とされていますよ。
出生届はだれが用意するの?
出生届は、病院や産院それに助産院といった出産した施設でもらうことができます。
というのも用紙が出産が行われた場所が発行しないといけない出生証明書と一体になっているんです。
もしお好みのデザインの出生届を病院や産院に持ち込みたい場合は、必ず事前に対応してもらえるかどうか確認してお産が始まる前に渡しておくようにしてくださいね。
自宅出産を選んだ場合も、助産師さんや医師が立ち会った場合は出生届を発行してもらえる場合がほどんどですが、もらえない場合にはおすまいの自治体でもらうことができます。
出生届はいつ出すの?何時まで?土日、深夜の場合は?
産後バタバタしている中で大変ではあるのですが、出生届は生まれた日から数えて14日以内に提出すると定められています。
海外で出産した場合は海外の役所で発行してもらう書類も必要になることから提出期限が3ヶ月と長くなるのですが、この期間に出生届を出さないと日本国籍がもらえないので十分注意してくださいね。
また出生届は平日の役所が開いている時間帯に提出することができます。
夜間や土日にも時間外窓口で受け取ってもらえるのですが、その場で受理されるのではなく翌営業日に手続きされるため、母子手帳も一緒に預けることになります。受理されると、母子手帳は有料で郵送してもらえます。
各自治体で時間外受付の対応が違う可能性もあるので、時間外にしか提出できないのが分かっている場合には、事前に相談して手順を確認しておくと安心ですよ。
出生届はどこに出すの?
出生届は役所ならどこに出してもいいわけではないですが、住民票がある役所だけでしか受け付けてもらえないというわけでもないんです。
【出生届を提出できる場所】
・パパやママの住民票がある自治体
・パパやママの本籍地がある自治体
・子どもの出生地がある自治体
上の役場のうちのどこかへ提出することになります。
ただ、子どもが生まれた時に出生届以外にも様々な手続きが必要になります。
【出生届以外にする手続き】
・住民票の作成
・児童手当の申請
・乳幼児医療費助成の申請
・ご両親が国民健康保険に加入している場合はお子さんの加入手続き
できればこういった手続きも全部出生届の提出と一緒に終わらせてしまいたいですよね。
出生届以外の手続きができるのは届出人(パパやママ)の住民票がある自治体だけになります。
そのため、可能であればパパママの住民票がある自治体に行くのが一番良いですね。
役所や町役場には戸籍を担当する窓口があり、出生届もそこが担当しています。最初に出生届を提出すると、その後どこの窓口でどんな手続きをするべきなのか教えてくれることが多いですよ。
出生届はだれが出すの?

まず出生届についての届出人と提出者の違いについて簡単に触れておきます。
まず届出人は出生届に記入して届出人欄に署名・捺印する人のことで、提出者は実際に役所に提出に行く人のことです。
届出人については原則母親か父親でないといけないことになっています。またシングルマザーの方の場合は届出人になれるのは母親だけとされています。
もしどうしても母親も父親も記入できない状態の場合のみ代理人を立てることができますが、法定代理人か同居の祖父母または病院の医師や助産師など代理人になれる人はかなり限定されています。
届出人さえ父親か母親の名前になっていて印鑑が押されていれば、提出者については祖父母などに簡単に代理を頼むことができます。
この場合出生届と一緒に届出人の印鑑も持参してもらってくださいね。
里帰り出産先で手続きする場合、忘れないように荷物の中に必ず届け出に使える印鑑を入れておくようにしてください。またシャチハタのハンコは使えないので注意ですよ。
出生届の書き方は?
出生届はどのように記入していくのでしょうか?用紙の右側は出生証明書で病院や助産院が記入する部分なので、左側の出生届部分の記入方法だけ見ていきますよ。
用紙の一番上から順番に記入すべき箇所を見ていきましょう。
①届出日付
役所に届け出をする日の日付を記入します。
②届け出先
出生届を提出する役所を管轄する市町村区の長になります。といっても市長の名前を調べる必要はなく“東京都渋谷区長殿”と言った書き方で大丈夫です。
③生まれた子
⑴はお子さんの名前です。名前で使える漢字は決まっているので事前に確認しておきましょう。
⑵の父母との続柄はもし両親が結婚している場合は嫡出子にそうでない場合は嫡出でない子になります。男と女をチェックする欄は何番目の子どもなのかも一緒に記載します。男や女の前の空白に長男や長女なら“長”と次男次女以降は“二”や“三”と言うように漢数字を書くようにしましょう。
⑶の生まれた時と生まれたところは右側の出生証明書を丸写ししてくださいね。
⑷の住所はこれから赤ちゃんが生活する予定の場所になりますよ。
④生まれた子の父と母
⑴は父と母それぞれの名前と生年月日を記入します。
⑵は本籍と世帯主ですがもしあやふやな場合は住民票を見ればわかりますよ。
⑶同居を始めた日は婚姻届を出した日ではなく、実際に一緒に住むようになった日か結婚式を挙げた日のどちらかで早い方を記入します。
⑷子どもが生まれた世帯の主な仕事は当てはまるものにチェックします。
⑸の父母の職業は常に記入が必要なのではなく、国勢調査の年だけ記入することになっていますよ。国勢調査は4年ごとに行われていて直近の年は2020年になります。
⑹その他の欄はシングルマザーの場合その旨を記載してください。母子の新しい戸籍をつくるために必要な情報とされていますよ。
⑤届出人
父か母もしくは両親の連名です。(例外については出生届は誰が出すの?をご覧ください)
署名と捺印が必要ですが、捺印はシャチハタやスタンプではなく朱肉で押す印鑑で行ってくださいね。
また捺印は欄外にある捨印の囲いの中にも押しておきましょう。ここに印鑑があると記入内容に小さな間違いがあった場合役所の方に直してもらうことができます。
もし書き間違えた場合はその部分に二重線を引いた上で訂正印を押してくださいね。訂正印は捺印に使う印鑑で大丈夫ですよ。
出生届を出すときに必要なものは?
出生届を提出する時、出生届の用紙以外にもいくつかのものを持参する必要があります。ここでは東京都千代田区の例で見ていきますよ。
ほとんどの自治体もこれと変わらないはずですが、念のため事前に届出を行う自治体のホームページで確認しておいてくださいね。
【届出に必要なもの】
・出生届と出生証明書
・母子手帳
・届出人の印鑑
・本人確認のための書類
ママと子どもが里帰り中でパパが住民票のある自治体に提出に行くような場合、母子手帳と届出人の印鑑については出生届と一緒にパパに預けるのを忘れないようにしてくださいね。
本人確認のための書類は1点でいい場合と2点必要な場合があります。
【1点で大丈夫な書類】
運転免許証やマイナンバーカードそれにパスポートや写真付き住基カードなの顔写真が確認できるものです。
【2点必要な書類】
書類Aと書類Bに分かれていて、Aが2点かAとB1点ずつ用意するようにしてください。
・Aの書類
保険証、年金手帳、写真がない住基カード
・Bの書類
社員証や学生証
また千代田区の場合注意点として届出人が父か母でない場合は事前に区役所に連絡するようにとされていますよ。
出生届を出すとマイナンバーはいつわかるの?
もし会社の健康保険の扶養に赤ちゃんを入れるのであれば、申請に赤ちゃんのマイナンバーが必要な場合が多いです。
出生届を提出して住民票ができると自動的にマイナンバーが発行されますが、マイナンバーの通知カードが自宅に届くまで数週間から1月ほどかかってしまいますよね。
健康保険の手続きだとそれまで待っていられないこともあるかもしれませんが、その場合は通知カードが届く前に住民票をとるとそこにマイナンバーが記載されていることがあります。
出生届を提出する時に係の人にできるだけ早くマイナンバーが知りたい旨を伝えて対応してもらうようにしてくださいね。
里帰りの際、出生届はどうやって出す?
里帰り先で提出するメリット・デメリット
出生届を里帰り先の赤ちゃんの出生地で提出するメリットは、おじいちゃんおばあちゃんに代理で提出しに行ってもらえることでしょう。
産後14日目はまだまだママは体力的に辛い時期なので、代理で行ってくれる人がいるのは助かります。
14日以内に出さないと受理されるのに簡易裁判が必要になったり、場合によってはペナルティを科されることになるので気をつけたいですね。
反面デメリットとしては居住地の役所でないと出生届の提出と同時に済ましておきたい児童手当や乳幼児医療費助成などの手続きができないことです。
そうなると里帰りが終わってから改めて地元の役所に手続きしに行かないといけなくなってしまいます。
出生してすぐから児童手当を受け取りたい場合の期限は出生後15日となります。児童手当を出産から何ヶ月か経ってから申請する場合、申請する前の月の分は無効になってしまいます。
里帰りしてても自宅のある場所で提出するほうがメリットが大きい
メリットとデメリットを比べてみるとやはり里帰りしていたとしても、住民票のある町の役所に出生届を出す方がよいです。
そこで重要なのがパパ(パートナー)の協力ですね。
赤ちゃんが生まれて産院に行った等に病院や産院から出生届を受け取り、それを地元の役所に提出に行きましょう。
その時に児童手当や乳幼児医療費助成、さらに自営業の方だと国民健康保険や出産育児一時金など必要な手続きをまとめて全部終わらせるようにします。
出生届の提出に母子手帳を持参する必要があるのでパパに頼むのをためらっているというママも中に入るかもしれません。すぐ返してもらえる距離ならまだしも遠く離れていると特に母子手帳が手元になくなるのは不安ですよね。
でも母子手帳なしでも出生届を受け付けてくれる自治体もあります。届出に母子手帳がいるのは母子手帳に出生届を提出したという確認のハンコを押すためなのですがこれは後日対応してくれるところもあります。
事前に地元の役所で母子手帳なしで出生届を出したい旨伝えれ対応を確認しておくと安心ですね。
先輩パパママは出生届の手続きをどうした?
ここまで出生届の書き方、出し方などをご紹介いたしましたが、ここからは先輩パパママがいつどうやって出したかなどのエピソードをご紹介いたします。
これから出生届を出すパパママへのアドバイスは?
実際に出生届を出したパパママのアドバイスをまとめました!
事前に確認や準備を!
出生届を自分以外(例えば旦那さん)が出す場合は、事前に必要な物を伝えておいた方がいい。 あとからバタバタしなくて済む。、。、(いくしーさん)
旦那さんに出してもらいましたが、他の手続きも一緒に出来るように書類をまとめておくべきでした。 自分では何をしなきゃいけないと把握していても旦那さんは全く把握してないので、一つ一つ説明しないといけなかったので。(レネオさん)
住んでいる県、本籍地、里帰りの県が全て違っていて、里帰りの先で出生届を出そうとしたら、手続きはできるけど、所在地・本籍地・提出先が異なるため確認に時間がかかるため、14日目までに間に合わないかもしれないと言われ、里帰りの先で出すのをあきらめました。そこで仕方なく14日目ギリギリに住んでいるところで主人に出してもらうことに。どうにか間に合いましたが、ギリギリすぎて焦りました。あらかじめ出すところを決めておき、本当に手続きができるのか確認しておくほうがいいと思います。(くーしゃんさん)
記念に出生届の写真やコピーをとっておく
記念にカラーコピーを取りました。子どもは外に出さない方がいいと思い、わたし1人で役所に行きましたが、家族で記念写真を撮ればよかったと後悔しています。(がくはるさん)
赤ちゃんと出生届の写真を記念に撮影しました。(ゆりっぺ111さん)
【参考】
まとめ
出生届を始め役所への届け出は面倒に感じるかもしれませんが、赤ちゃんが生まれると絶対にしないといけないことの一つでもあります。
一旦全部済ませてしまうと後は当分行かなくてもいいので、早めにさっと終わらせてしまいたいですね。
出生届を記入する時間はお子様の名前を最終的に決定し、生まれてきてくれた喜びをかみしめるかけがえのない時間でもあります。
・表示価格は、改正前の消費税率で掲載されている場合があります。ご了承ください。