目次
妊娠27週ってどんな状態?
妊娠27週っていつ?
妊娠27週とは、最終月経から数えて189~195日の頃のことを言います。妊娠7ヶ月の第4週のことで妊娠中期に当たります。
この頃の子宮はキャベツ一玉ほどの大きさになると言われています。子宮内の羊水が増加し、赤ちゃんもこの頃までに急激に成長することによりお腹が一層大きくなります。
妊娠27週の母体の状態|お腹の大きさや体重増加の目安は?
症状(1)切迫早産

妊娠27週頃は、子宮収縮に伴うお腹の張りが頻繁になる時期です。この時期のお腹の張りは自然なことで、しばらく休めば治まることがほとんどです。
しかし、何時間も横になって休んでいても治まらない、不正出血・下腹部痛があるといった場合は切迫早産の危険性がありますので、お医者さんに相談し指示を仰いでください。
切迫早産の診断は、子宮口の開きや、破水・不正出血・子宮収縮の有無などでなされます。また子宮頸管の長さを測る場合もあります。
子宮頸管とは、赤ちゃんがお産の時に通る産道です。内子宮口(赤ちゃんがいる側)と外子宮口(膣側)の間のことを言います。お産が近づくと赤ちゃんが下がってくる重みで、内子宮口が開き始め、子宮頸管が短くなります。
一般的に、妊娠27週で子宮頸管が30mm以下の場合は、切迫早産のリスクがあるとされています。子宮頸管の短い原因の一例として「子宮頸管無力症」が挙げられます。
「子宮頸管無力症」の原因のひとつは、妊婦さんの体質によって子宮頸部が弱くなっていることが挙げられ、お腹の張りを伴う場合もあります。また切迫早産の原因には、他にも子宮筋腫や感染症、多胎妊娠なども挙げられます。
切迫早産と診断されると、お医者さんの判断にもよりますが、自宅安静や場合によっては入院となることもあるようです。「安定期」だからと言って無理は禁物です。疲れたりお腹の張りを感じたら休むという習慣をつけておくと良いですね。
症状(2)こむらがえり

お腹が大きくなってくると、リラキシンというホルモンの働きで骨盤が緩み歪んできます。その影響で背筋や腹筋などに負担がかかります。その負担は下半身、さらには足の筋肉にも影響が出るためこむらがえりが起こってしまいます。
さらにこむらがえりの原因は他にもあります。妊娠中はお腹が大きく思うように動けないため運動不足になりがちです。そのため血流が悪くなることも原因です。
また、筋肉の代謝を促すミネラルのバランスが崩れることも要因のひとつです。妊娠中は、お腹の赤ちゃんに栄養を送るためこれまで以上にミネラルを必要とします。そのミネラルが不足すると筋肉の代謝がうまくいかなくなり、こむらがえりが起きるとされています。
【対処法】
(1)血流を良くする
適度な運動をしましょう。マタニティヨガには、足の不快感を改善してくれる効果のものもありますから取り入れてみるのも良いでしょう。ただし、マタニティヨガはお医者さんの許可が必要ですので、よく相談してから取り組むようにしましょう。
妊婦さんに冷えは大敵と言われます。この場合も、冷えは血流が悪くなってこむらがえりが起きやすくなってしまうので注意です。足湯をして優しくマッサージをしてあげるだけでも血流が良くなり温まりますよ。
(2)ミネラルをこまめに摂る
カルシウムやマグネシウム、鉄分といったミネラル分をこまめに摂るようにしましょう。
・カルシウムが豊富な食品:小魚・海藻類・大豆製品・緑黄色野菜など
・マグネシウムが豊富な食品:海藻類・ゴマ・魚介類など
・鉄分が豊富な食品:赤身の肉、青菜、ゴマなど
食事で摂ることが望ましいですが、仕事などで忙しい妊婦さんはサプリメントで補うのも良いですね。
症状(3)胃もたれ、胸やけ

大きくなった子宮が胃や腸を圧迫することで、胃もたれや胸やけが起こる場合があります。お腹に赤ちゃんがいることである程度仕方のないことですが、ママにとっては辛いものです。
【対処法】
(1)食事面に気を付ける
消化の良い食事をこころがけましょう。刺激の強いものは胃を荒らすので控え、空腹は胃酸が多くなってしまうので食事を数回に分けるようにしましょう。こうすることによって胃腸への負担を軽くすることができます。
(2)横向きに寝る
妊娠中のママならよく耳にする「シムス位」は、胃の不調も和らげてくれる寝方です。お腹に負担がかからない程度で、体の左側が下になるように横向きにして寝ます。
右足を適度に回り込ませるので、うつ伏せに近い体勢になります。抱き枕などを使うのもお腹が支えられるので良いですね。胃酸の逆流を防ぐためにも枕は高めにして寝るのも良いでしょう。
症状(4)静脈瘤

血管が瘤のように膨らんだり、赤紫の血管が浮き出たりする症状を「静脈瘤」と言います。
妊娠中は血液量が増加し、特に妊娠中期から妊娠後期にかけて最も多くなるとされています。そのため血管も緩んでしまい逆流防止弁の働きが鈍くなり、血液が逆流してしまい、血管が膨張したり瘤のようになったりするのです。
また、女性ホルモンであるプロゲステロンには、静脈を広げ、血管を収縮させる筋肉の働きを抑えてしまう側面もあります。
さらには、大きくなった子宮が大静脈を圧迫することで下半身から心臓へ戻る血液の流れが悪くなるのも要因です。
【対処法】
(1)体を締めつけない
きつい下着やストッキング、洋服は血流を悪くしてしまうので、ゆったりしたマタニティ用の下着や洋服を身に着けましょう。血流の助けをしてくれる弾性ソックスを活用するのも良いですね。
(2)体を温める
血流を良くするには運動がおすすめです。お腹の張りやすい時期でもあるので、軽めの散歩などを取り入れるのが良いでしょう。
症状(5)動悸・息切れ
妊娠中の血液量は赤ちゃんに血液を送るため、妊娠前の約1.4倍の量になるとされています。血液量は増加する一方で、赤血球の量はさほど増えません。
そのため血液中の赤血球の濃度が薄くなることで、動悸や息切れ、貧血が起こりやすくなります。この影響で、心拍数も7ヶ月から8ヶ月頃にピークになるとされています。
また、大きくなった子宮が横隔膜や肺を圧迫することや、女性ホルモンであるプロゲステロンが呼吸中枢を刺激することでも起こります。
【対処法】
(1)安静にする
動悸・息切れが辛い時は無理をせずに休むことが大切です。運動も適度が肝心なので、体調が悪い時には安静を心がけましょう。深呼吸をして心身ともにゆったり過ごすのも大切です。
(2)貧血予防をする
貧血になると、動悸、息切れの症状が出やすくなります。妊婦健診で貧血と診断された場合は、積極的に貧血の対策をしましょう。
鉄分や葉酸を多く含んだ食品をこまめに摂るようにします。それでも改善されない場合は、お医者さんに相談し、鉄剤を処方してもらうようにしましょう。
妊娠27週の赤ちゃんの状態|胎動やエコーで見える様子は?
赤ちゃんの器官発達
お腹の中の赤ちゃんは、目や耳の機能が完成します。まぶたが少し開くようになってくるので光の明暗を感じられます。
また、味覚が発達して苦味や甘味の区別がつくようになるので、産まれた後にママのおっぱいを探す準備をしているとされています。大脳皮質も発達してくるので、自分の意思で手や足を動かしたり、色々な感情が芽生えてきたりする時期でもあります。
聴覚も発達していて、感情も芽生えてくるため、ママやパパが声をかけてあげればお腹の中で喜びを感じているかもしれませんね。
妊娠27週の生活|大切な妊婦健診や食事管理
妊娠線予防をしよう
妊娠線は、お腹や胸などにできる線のことです。一般的には赤紫をしていることが多く、お腹が急激に大きくなることで皮膚が引っ張られることでできます。
お腹や胸の他にも、太ももやお尻といった脂肪がつきやすい場所にできやすいです。個人差があり、全くできないママもいればお腹全体にできるママもいます。
これから妊娠後期に入ると、さらにお腹が大きくなり、体全体がふっくらとしてくるので妊娠線が出やすくなってきます。クリームやローションなどを使って保湿ケアをしていきましょう。
最近は、妊娠線予防専用のものも多く市販されていますので、自分に合うものをチェックしておくのも良いですね。
薬の服用は医師に相談しよう
胎盤は赤ちゃんに必要な酸素や栄養を届ける重要な役割を果たす一方で、薬の成分も通過してしまいます。
妊娠27週は、赤ちゃんに奇形を起こすといった面からはあまり心配はいりませんが、「必ず」ということはありません。中には、赤ちゃんの発育を抑制したり影響が出たりする場合がありますので、少しの体調不良であれば自然治癒が望ましいでしょう。
どうしても症状が辛い場合は、我慢せずにお医者さんに相談してみましょう。また、貧血を補う鉄剤やお腹の張り止めといった薬は、ママや赤ちゃんへの影響を考えてのものです。妊娠中の症状に対して薬が処方された場合は、安心してきちんと服用するようにしましょう。
マタニティライフを楽しむ

妊娠27週は安定期とされている時期です。ママの中には、なんだか心が軽くなってアクティブに過ごしたいと思う方もいらっしゃるでしょう。
例えば、産後に赤ちゃんを連れて行ける子育て支援センターや児童館、保育園がどのようなものか見学しに行ったり、赤ちゃんのおもちゃを手作りしてみたりも良いでしょう。
運動が好きなママは、マタニティヨガやマタニティスイミングに挑戦してみるのもおすすめです。体を動かすことは気分転換にもつながりますね。
また、産後はなかなか行けない旅行や、遠出する計画を立ててみるもの良いですね。ただし、自己判断は好ましくありません。体調はもちろん、移動距離や交通手段・日程や緊急時の対応などを考慮すれば、お医者さんからOKが出る場合もあるようです。
マタニティライフを楽しむには、ママの無理が一番禁物です。無理をしてしまって体調を崩せば、ママ自身が後悔して気持ちが沈んでしまいます。
スポーツや旅行といった場合は、必ずお医者さんに判断を仰いでからにしましょう。せっかくのマタニティライフですから、ママが気持ちよく快適に過ごせることが一番です。
妊娠27週の外出に関する体験談
外出する時は母子手帳などを携帯して
monoiさんからの体験談:
安定期ということとお花見シーズンだったこともあり、しょっちゅう外出していました。歩くなどの適度な運動はむしろ安産につながると聞き、広い公園や川原を散歩したりしていましたが、予想以上に体を消耗して帰りがヒーヒーだったということもあります。
赤ちゃんを育んでいる以上、自分の身体でも自分でコントロールできないときがあり無理をしたり油断は禁物です。
万が一倒れたり緊急事態になったときのためにタクシーや病院の番号をいくつも控えて、母子手帳も必ず持ち歩くようにしていました。
無理のない範囲で思い出作りを
じゅりごんさんからの体験談:
子どもが生まれたら今よりも行動に制限がされてしまう都聞いていました。なので、主人と二人で過ごせる最後の年末年始だと思いはしゃぎすぎてしまいましたが、身体は普段の状態と違うのでとにかく無理をしないことが大切だと思いました。
トイレも近くなってくるので外出先のどこにトイレがあるのかを把握しておくことも大切だと思いました。
ご自身の体調、周りの状況に無理のない範囲でご主人や家族と思い出作りをしておくのも楽しいと思います。私は体調を崩すこともありましたが主人と外出ができうれしかったです。
パパはなにをしてあげたらいい?
出産準備をし始めよう!
次の週からは妊娠後期に入ります。ママの体調も比較的安定しているこの時期を利用して、パパも一緒に出産準備をしてはいかがでしょうか?
育児には何がどのくらい必要なのか?と一緒にリストを作ってみましょう。また、赤ちゃんグッズがどこで売られているのかを確認するためにも、買い出しにはぜひ一緒に行きましょう。産後はママの思うように動けません。
必要な物がどこで買えるのかを今のうちからチェックしておけばママもパパも安心ですね。グッズの準備をしていくうちにパパの心の準備も整ってくることでしょう。
妊娠27週のパパに関する体験談
パパになる準備をしてくれました
poohkuniboさんからの体験談:
重い荷物を積極的に運んでくれたり、持ってくれたりしてくれました。妊婦はあまり力んだり力仕事をしたりするのは良くないので、主人が自ら買い物に出かけた際は荷物を持ってくれたりと、とても気遣ってくれたので、今でもその時のありがたさを覚えています。
私から言わなくても、ネットでいろいろ調べて情報を集め、体に良いものや日常で取り入れたほうが良いものとか、自分から協力して何かと助けてくれサポートしてくれました。私だけでなく、主人もパパになる準備を自ら進めていてくれたことに感謝です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?妊娠27週の胎児は、感情が芽生えてくるとされているので驚かれた方もいらっしゃることでしょう。
ママが心地よいものは赤ちゃんも心地よいと感じているようです。ママは、色々な体調不良に悩まされていると思いますが、パパの力を借りながらなるべく心地よく過ごしたいものですね。(文書作成:ひとで)
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