妊娠初期の腹痛、どこが痛む?いつから痛む?

部位はどこ?

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「妊娠初期の腹痛」と一言で言っても、原因はさまざまです。まずは「お腹のどの部位で起きているのか」をよく確認してみましょう。痛む部位によって、痛みの原因をある程度絞り込むことができます。

一般的にお腹=腹部とは、胸の下から恥骨の上までを範囲を言い、おへそを中心として上から3分割して上腹部、腹部、下腹部と分けて考えます。さらにそれぞれを中央部と左右に分け、計9つの箇所としてとらえます。

受診する場合でも、どのあたりが痛いのか、あるいはお腹が全体的に痛いのか、などを尋ねられますので、適切に答えられるようにしておくと良いですね。

いつから痛む?

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痛みの部位とともにいつから痛むのか、も重要なポイントになります。妊娠初期ということで、ついつい妊娠と結びつけて考えがちになりますが、よくよく考えてみたら妊娠前から続いているものだった、ということもあります。

大体いつごろから始まった痛みなのか、もう一度思い返してみて、診察の際には医師に伝えるようにしましょう。

妊娠初期に起こる腹痛の症状と原因

チクチクする下腹部痛

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妊娠初期に下腹部のあたりにチクチクとした痛みを感じる妊婦さんは多いようです。これは、妊娠により子宮が大きくなっていくことに伴い、子宮の周囲の筋肉や靭帯が急激に引っぱられることによって生じる刺激であると考えられています。

妊婦さんによっては、下腹部が足の付け根の方へ引っ張られる感じがしたり、普段の生理痛に似た痛みを感じたりする場合もあります。

いずれにしても、この場合の痛みは長時間継続することは少なく、断続的にちょこちょこと感じる痛みである、というのが特徴です。

また痛みの度合いも軽く、ちょっと気になるな、という程度であることがほとんど。子宮が大きくなるのに伴う痛みであれば、特に問題はないのですが、気にかかるようであれば受診の際に医師に伝えてみると安心でしょう。

ただし、痛みが長時間途切れずに続いたり、痛みの度合いが強かったりする場合、あるいはだんだんと痛みが強くなってくるような場合は、痛みの原因がほかにある可能性が考えられます。

妊娠初期は流産が起こりやすい時期でもありますので、こういった場合は早めに産科医の診察を受けることをおすすめします。

出血を伴う下腹部痛

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出血を伴う下腹部痛にもさまざまなものがあります。妊娠すると、ホルモンバランスの変化や血液量の増加によって、子宮や膣はちょっとした刺激でも出血しやすくなります。

1回きりの出血だったり、少量の出血で痛みも一時的であったりする場合には問題のないことがほとんどです。しかし、妊娠初期は流産が起こりやすい時期でもあるため少しでも不安があれば、まずは産科医に相談するようにしてくださいね。

特に心配なのは、下腹部の痛みとともに、断続的に出血が続く場合や、真っ赤な鮮血が出たり、1回きりの出血でも出血量が多かったりするような場合です。

このような場合はすみやかに産科医の診察を受けるようにしてください。受診の際には、出血や腹痛はいつからか、また痛みの度合いや出血の量などを伝えることが大切です。慌てずに受診できるよう、あらかじめ出血のあった日時などをメモしておくとよいでしょう。

お腹全体が張るような痛み

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妊婦さんが「お腹が張って痛い」と言うと、子宮の収縮によるいわゆる“お腹の張り”を思い浮かべるかもしれませんが、妊娠初期では子宮収縮で張りを感じることはまずありません。

妊娠初期に子宮収縮が起こるのは、流産などが起こってしまった場合に限られます。その場合は張りではなく、前述したような下腹部痛として現れることがほとんどです。

では、妊娠初期のお腹が張ったような痛みの原因は何かと言うと、便秘によるものがほとんどです。妊娠に伴うホルモンバランスの変化によって腸の動きが鈍るため、ふだん便秘をしない人も便秘を起こしやすくなったり、もともと便秘がちな場合はさらにひどい便秘になってしまったりするのです。

ガスがたまってお腹全体が張るような感じや、お腹の一部分がキュルキュルと痛むようないわゆる一般的な腹痛は、妊娠前にも多くの方が経験したことがあるかと思います。

ガスだまりによる張りや腹痛が出てはじめて、そういえばもう何日出ていないな…、と思い当たる方も多いかと思います。妊娠したら便秘になりやすい、と知っておき、便秘になる前から日々の食事内容や適度な運動などの予防策をとっておくのがベストです。

もし、つらい便秘になってしまった場合には、妊娠中は自己判断で市販の便秘薬などは使用せず、産科医に相談して緩下剤などを処方してもらうようにしてくださいね。

下痢を伴う腹痛

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妊娠初期には、便秘がひどくなる人が多い一方で、下痢の症状に悩まされる人もいます。下痢の原因としては、便秘と同じようにホルモンバランスの変化による腸内環境の乱れや、つわりが始まったことによる偏食が影響しています。

こういった妊娠初期の下痢や腹痛によって、子宮収縮が引き起こされ流産につながるということはまずありません。急激にお腹が痛くなっても、赤ちゃんへの影響は心配ありません。

しかし、下痢が数日間も続くような場合や、嘔吐や発熱を伴う場合などは、食中毒やウイルス性の胃腸炎などにかかってしまっている可能性が考えられます。

この場合でも、ほとんどは赤ちゃんへの影響はありませんが、妊婦さん本人が脱水症状や免疫力の低下など起こす恐れがあります。早めに受診して、適切な処置を受ける必要があります。

また食中毒の場合、リステリア菌などが原因の際は、赤ちゃんに影響の出る恐れがありますので、必ず受診するようにしましょう。

上腹部の痛み

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胸の下からおへそより上を上腹部といいます。上腹部の、特に左側から中央にかけて痛む場合は、胃が原因であることが多いのですが、妊娠初期に胃痛を感じる妊婦さんも少なくありません。

妊娠初期に起こる胃痛の原因としては、つわりの症状のひとつと捉えられることが多いです。着床の頃になんとなく胃がムカムカするといった程度の不快感を持つ人もいますし、吐きづわりや食べづわりがひどくなるのに伴って、実際に胃が荒れて強い胃痛が出る場合もあります。

いずれにしても、つわりがおさまる時期になってくると、自然となくなってくることがほとんどですが、痛みが強く、日常生活に支障が出るような場合には、医師に相談するようにしてくださいね。

ただし、妊娠前から慢性的に胃痛があるような場合は、妊娠と関係なくほかの胃の病気が潜んでいる場合もあります。また、上腹部の痛みであっても、まれに胃ではなくほかの臓器が原因の痛みである場合もありますので、気になるようであればやはり早めに医師に相談するようにしましょう。

妊娠初期の腹痛、どうしたらいい?

仕事中もすぐに休めるような環境作りを

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妊娠初期に限らず、これは妊娠中全般にわたって言えることなのですが、妊娠中は、軽い腹痛や張りなどであっても、症状が出たらすぐに身体を休めることが大切です。

腹痛や張りを感じたらできればすぐに横になって、症状がおさまるまで安静にするのがベストですが、外出先や職場などで横になるのが無理な場合も、座って休むようにしてください。

そして、痛みがどのくらい続いたか、どこがどのように痛むのか、メモを取っておくと良いでしょう。痛みが軽度ですぐにおさまるようであれば、慌てて病院を受診する必要はなく、次回の診察の際に医師に伝えればよいかと思います。

しかし、痛みが強い場合や、痛みの度合いに関係なく長時間続くような場合は、早めに受診することをおすすめします。受診に迷う場合は、まずはかかりつけの産科に電話などで受診したほうがよいかどうか気軽に相談してみましょう。

まとめ

妊娠初期の腹痛は誰にとっても心配なもの。まだお腹が大きいわけでもなく、なかなか実感も湧かないだけに、ちょっとしたことでも赤ちゃんへの影響が心配になってしまいますよね。

しかし、妊娠初期はさまざまな種類のちょっとした腹痛が起こりやすい時期でもあることが、わかっていただけたと思います。

腹痛が出たら、冷静に自分の症状を観察してみましょう。そして心配なことがあれば、思い悩んでストレスをためるのは赤ちゃんにも妊婦さんの身体にもよくありませんので、気軽に医師や看護師・助産師に相談するようにしてくださいね。

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