妊娠中にお腹が張るってどういうこと?
お腹の張りとは?

妊婦健診などで「お腹の張りはありますか?」と聞かれることがありますよね。経産婦さんならお腹の張りというものがどんなものかわかるかもしれませんが、初産婦さんの場合はお腹の張りと言われてもわからないこともあるでしょう。
このお腹の張りとは医学的には子宮収縮と呼びます。子宮も筋肉でできているため何らかの刺激が加わったり動きすぎたりすると収縮をします。
この子宮収縮の感じ方には個人差がありますが、一般的な表現ではお腹がキュッとなる、普段はふにゃふにゃで柔らかい子宮がバレーボールのように硬くなるなどと言われます。横になってお腹を触った時に普段より確実に固いときはお腹が張っている、と考えてよいでしょう。
原因
お腹の張りの原因は様々あります。子宮は筋肉でできているため普段は緩んだ状態ですが、刺激が加わったり、動きすぎで疲れが溜まっていたりする時には子宮の筋肉が収縮することがあります。
また、子宮自体が大きく成長していく時に張り感として感じることもありますし、便秘やお腹を冷やしたりすることもお腹の張りの原因となります。
胎児への影響は?
赤ちゃんはお母さんのお腹の中では羊水に囲まれてプカプカ浮いているような状態です。お腹が張って赤ちゃんが突然苦しくなるということはありませんが、臍帯の位置などによってはお腹が張った時に一時的に赤ちゃんの心拍数が下がることもあります。
基本的には生理的な範囲のお腹の張りでしたら、赤ちゃんに大きな影響はありません。あまり心配しすぎないようにしてくださいね。
妊娠初期のお腹の張り
対処法
妊娠初期のお腹の張りは子宮が大きくなっていることで起こることが多いため、生理痛のような軽い痛みが続くことがあります。
お腹の張りがある時はゆっくり横になって休むことが大切です。また、冷えはお腹の張りや頭痛、下痢や便秘などの原因にもなるので体を冷やさないようにしてくださいね。
受診の目安
安静にしてお腹の張りがおさまるようなら心配はいりませんが、以下のような場合は切迫流産の兆候かもしれませんので病院に連絡しましょう。
・安静にしているのに30分以上お腹の張りが続く時
・耐えられないくらいの痛みを伴うお腹の張りがある時
・出血を伴うお腹の張りがある時
妊娠中期のお腹の張り
対処法
お腹が張ったらとにかく休みましょう。仕事中でも外出中でもできるだけ横になって休むことが大切です。安静にしておさまるお腹の張りなら問題ありません。
外出する際は、お腹が張っても休める場所があるところに行くのがよいでしょう。また、仰向けに寝てお腹が張る時は、シムスの体位(片膝もしくは両膝を軽く曲げて、横向きに寝る)をとったり、横向きで足の間にまくらなどを挟んだりするのもおすすめです。
また、トイレが近いのに我慢しすぎると膀胱炎になってしまうこともありますので、我慢はしないでくださいね。
受診の目安
以下のような場合は病院に連絡しましょう。
・安静にしても30分以上お腹の張りがおさまらない時
・出血を伴うお腹の張りがある時、どんどん痛みが強くなる時
・安静にしているのにお腹の張る頻度が増え、間隔が短くなる時
また、頻度として妊娠30週未満で1時間に3回以上お腹が張る時は注意が必要です。
体験談:妊娠中期のお腹の張り
marimo0111さんからの体験談:
妊娠5ヶ月後半になり、やっとつわりが軽くなりました。途端に食欲が増し、体重があっという間に増加してしまいました。
同時にお腹の張りを結構な頻度で感じるようになり、お腹がチクチクと痛みを感じることが増えました。
aigg0gabさんからの体験談:
歩きすぎたり、重いものを持ったりすると、お腹がはることが増えてきたので、少し歩かなければいけない時は、疲れていなくても頻繁に休憩を取るようにした。
また、無理して歩きすぎた時はベンチに座ってもお腹の張りがひどくなるような気がしたので、お腹が張る前に休憩をとる事、電車でもなるべく座れるような時間帯や乗車位置を考えて、行動していました。
妊娠後期のお腹の張り
対処法
この時期はお腹の張りの回数も多くなりますが、横になって安静にしておさまる張りなら大丈夫です。また、妊娠中期に続き仰向けになるとお腹が張りやすかったり、息苦しいこともあります。横向きなど自分の楽な姿勢で寝るようにしましょう。
お腹もかなり大きくなっているのでちょっとしたことで張ることがあります。無理はしないようにゆっくり行動し、こまめに休息をとりながら生活しましょう。
受診の目安
以下のような場合は病院に連絡しましょう。
・30週以前で休んでもおさまらないお腹の張りや、いつもと違う張りや痛みがある時
・出血を伴うお腹の張りがある時
・動けないくらいの痛みを伴うお腹の張りがある時
また、妊娠30週以降で1時間に5回以上お腹の張りがある場合やお腹の張る間隔が規則的だったり、間隔が短くなる場合は切迫早産の兆候かもしれないのでこの場合も病院に連絡をして受診をしましょう。
体験談:妊娠後期のお腹の張り
ajimoさんからの体験談:
妊娠6ヶ月の時から気になっていたお腹の張りが、妊娠後期になるとさらにひどくなりました。26週の時になかなか収まらない張りがあったので病院で急遽診察を受けました。
NSTを行いましたが、張りも子宮頸管への影響もまだなさそうだとの診断でした。安静指示もなくウテメリンを服用するように処方されました。
上の子の時にウテメリンは点滴服薬ともに経験していますが、やはり副作用がきつく日常生活にも影響が出るほどです。私の場合は吐き気や動悸、手の震えが激しく出ました。
ry04260824さんからの体験談:
10ヶ月に入りお腹が頻繁にものすごく張るようになり、歩けない位痛い時も多かったです。張り止めのウテメリンを処方されましたが、生まれるまで微弱陣痛が続きました。
まとめ
いかがでしたか?妊婦さんなら誰でも経験するお腹の張り。普段からお腹の張りを気にしておくことで切迫流産や早産の兆候に気づくことができます。
心配しすぎもよくないのでお腹が張ったらまずは休む!ということをしてくださいね。そして、心配なことは遠慮せずに医師や助産師に相談してみましょう。
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