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五味太郎ってどんなひと?
独特のタッチと色使いで、子どもも大人も魅了する作家さん

五味太郎さんは1945年に東京で生まれ、デザインを勉強してデザイナーとして活躍したのちに絵本作家としてデビューしました。
最初の作品は1973年発売の『みち』で、その後現在までになんと450作以上の作品を生み出しています。こんなにたくさんの作品を発表した絵本作家は世界でも珍しく、さらにこのうち120作以上が世界で翻訳されているという、まさに日本を代表する絵本作家の一人です。
人柄も本と同じようにとても個性的かつパワフルで、70歳を過ぎた今でも新作を作り続けています。
五味太郎の代表作は?
小さい子から楽しめる『きんぎょがにげた』など

五味太郎さんの作品は、シンプルでありながら個性的で味のある絵や色使いと、教訓めいたことはなく個性的で楽しい工夫がいっぱいのストーリーが魅力です。
作品の数が多い分、代表作といえそうな人気の絵本も多い五味太郎さんですが、その中でも一番よく知られているのは『きんぎょがにげた』ではないでしょうか。
金魚鉢から逃げ出した金魚を部屋から部屋へ追いかけていくのですが、各ページに隠れている金魚を探すのが楽しくて、何度でも読み返したくなります。しっかり書き込まれた色鮮やかな挿絵はかわいい中にも渋さがあって、なんとも味わい深いです。
1歳くらいの小さい子でも楽しめるので、五味太郎さんの世界観を楽しむ1冊目の絵本としてもおすすめですよ。
五味太郎の絵本 おすすめをご紹介します
【1】きんぎょが にげた |五味太郎
みんな大好きな人気の絵本 自分で金魚を探してみよう

金魚鉢から逃げ出した金魚を、部屋から部屋へと追いかけて探していく絵本です。小さい子どもも色んなところに隠れている金魚を探すのに夢中になってしまいますよ。
独特のタッチの描きこまれた絵と、「きんぎょがにげた。」「どこににげた?」の繰り返しの文章のリズムが耳に心地いいです。
小さな赤ちゃんでも楽しめるので、1冊目の絵本や出産祝いなどの贈り物にもおすすめですよ。
口コミ
・親子で一緒に金魚を探しながら読むのが楽しい本です。
・最初は絵を見るだけでしたが、だんだん指差して金魚を探し出し、子どもの成長を感じることができて良いです。
・絵がとてもかわいらしく、カラフルで素敵です。文章を繰り返すリズムや金魚を探すドキドキ感も、読んでいて楽しいです。
【2】みんなうんち|五味太郎
トイトレ中の子必読!役立つ名作

ぞうやねずみ、それに人間たちの色々なうんちが登場する、トイトレ中にもよく読まれる1冊です。“ごはんを食べたらうんちが出る”という動物の体の仕組みを、ユーモアたっぷりに教えてくれますよ。
トイトレでうんちがなかなかできなかったり、幼稚園や学校でうんちをがまんしてしまったりする子どもたちも、これを読むとうんちが出るのはとっても自然なことで全然恥ずかしくないと思えそうです。
口コミ
・子どものお気に入りで、何度もせがまれて読み聞かせしました。動物も人間もうんちをするのは同じ、という内容も絵も素敵なとても良い絵本です。
・トイトレのために購入しました。この本のおかげでうんちに興味を持ち始めてくれました。
・「うんち」の繰り返しが楽しいようで、子どもの大好きな絵本になりました。
【3】まどから おくりもの|五味太郎
クリスマスの時期以外でも読みたい 想像以上にびっくり面白い仕掛けがいっぱい

クリスマスの日にサンタさんが動物さんたちのおうちにプレゼントをくばって回るというストーリーなのですが、サンタさんがおっちょこちょいで、勘違いから間違ったプレゼントがみんなに届いてしまいます。
はらはらさせられるものの最後は何とか丸く収まって、ほっこり優しい気持ちにさせてくれますよ。動物さんたちの家の窓に仕掛けがあって、遊びながら物語を楽しめます。
クリスマスの前はもちろん、1年中楽しめるあたたかい絵本です。
口コミ
・めくるたびに色々仕掛けがあって、大人も子どもも楽しめる絵本です。
・ページの真ん中に穴があいていて家の窓になっているのですが、仕掛けがストーリーにとても生かされていて、大人でも面白く楽しめるストーリーになっています。
【4】わにさんどきっ はいしゃさんどきっ|五味太郎
わにさんと歯医者さん、実は思っていることは同じ それぞれの視点から見る面白さ

歯が痛くなってしぶしぶ歯医者に行ったわにさんと、遊んでいたのに患者さんが来たのでしぶしぶ治療に取り掛かる歯医者さん、この二人の心理を描いたとても面白い1冊です。
なんと2人が思っていることはどのページでも全く同じなのですが、同じなのにそれぞれの立場を鮮明に描き出していて、大人でも読んでいると思わず笑ってしまいます。
わにさんも歯医者さんも最初はお互いが怖いのですが、ここから2人の心理は一体どのようにかわっていくのでしょうか。歯医者さんが嫌いな子にはぜひ読んであげてほしいなと思う作品です。
口コミ
・わにさんと歯医者さん、お互い考えていることは同じだけれど相手の気持ちはわからないので、その心理描写がとてもユニークで面白いです。
・歯磨きが嫌いな子どもも読んでから歯磨きをするようになってくれたので、しつけにも役に立ちました。
【5】かくしたのだあれ|五味太郎
だんだん増えていく動物たちの中から発見する喜び 探し物を楽しもう

動物さんたちが隠した手袋や歯ブラシなどを、その隣のページから見つけていくという探し物絵本です。かくしてある場所が巧妙で、また全体が見えなかったりもするので、子ども向けとは言え結構侮れませんよ。
親子や兄弟でワイワイ楽しく遊びながら読むのも楽しいです。動物さんが1匹(羽)ずつ増えていくので、何度も読んでいると自然に数も覚えられますよ。
口コミ
・子どもが自分でも探せることが楽しいようで、気に入って何度も繰り返して読んでいます。
・たくさんの動物の中から間違い探しをするので、頭を使って読む絵本だと思います。おすすめです。
【6】たべたのだあれ|五味太郎
動物たちが食べた物は何かな?楽しい絵探し問題

左ページにかかれた食べ物を、右のページにいる誰が食べたのかをあてていくという、「かくしたのだあれ」と同じシリーズの作品です。
動物たちをよーく見てみると、犯人は体の一部がその食べたものの形になっています。発見する楽しさを教えてくれて、親子で一緒に楽しむことができますよ。
サンケイ児童出版文化賞を受賞した、40年以上前に描かれたとは思えないくらい斬新で楽しい絵本です。
口コミ
・色々な食べ物が出てくるので、子どももその名前を言いながら楽しく気に入って読んでいます。
・牛の模様が目玉焼きになっていたり、ライオンの鼻が苺になっていたりと、誰が食べたのか探すのがとても面白い本です。小さい子でも楽しめる内容です。
【7】きいろいのは ちょうちょ|五味太郎
ちょうちょだと思ったら…少年と一緒にちょうちょを追いかけよう

ちょうちょといえば黄色いものだと思い込んでいる男の子が、むしとり網を持ってちょうちょを捕まえようと奮闘するお話です。
男の子がちょうちょだと思って捕まえていくものは、色は黄色でも他のものばかりです。果たして男の子は念願のちょうちょを捕まえることができるのでしょうか。
勘違いのユーモアがいっぱいのストーリーと、ちょうちょの形から次のページをのぞき込む楽しさに夢中になってしまいますよ。
口コミ
・仕掛けに工夫が凝らしてあり、大人が読んでもあっと驚かされます。色合いもストーリーも五味さんの世界観を味わうことができ、大満足です。
・ページごとの仕掛けが面白く、何度読み聞かせても息子がとても喜びます。
【8】とうさんまいご |五味太郎
迷子のお父さんを探せ

デパートでお父さんとはぐれた男の子が、“迷子になった”お父さんをあちこち探しまわるという作品です。みんな1度は経験したことがありそうなシチュエーションで、この男の子に感情移入できそうですよね。
本には柱等のイラストに窓が開けられていて、その向こうからお父さんの体の一部が見えたと思ったのもつかの間、実は別のものだったりします。
なかなかお父さんが見つからなくてもあきらめずに探し回る男の子を、思わず応援したくなってしまいますよ。
口コミ
・まいごになったお父さんを探すのがとても面白く、見つけたと思ったら違っていた時の面白さなど、読んでいてわくわくします。
・ページをめくるたびに楽しい仕掛けがあるので、子どもはどんどん絵本の世界に夢中になっていきます。
【9】ぽぽぽぽぽ|五味太郎
擬音語だけで語られるストーリー

おかあさん機関車がこどもの貨車を引きながら色んなところを走っていく様子を、擬音語や擬態語だけで表現している、音とリズムで遊べる絵本です。
途中でこどもの貨車が一人いなくなって、無事に目的地に到着できるかハラハラします。擬音語なので読み聞かせるママやパパの裁量で音に色々変化が付けられるので楽しいです。
また「ぽぽぽぽぽ」等の音はまだ言葉が離せない小さな子でも真似しやすいので、一緒に読んで楽しむこともできますよ。
口コミ
・擬音語の繰り返しだけのシンプルな絵本ですが、読み方や声の大きさ、スピードなど読むたびに雰囲気が変わって、奥が深いなぁと思わせられる本です。
・乗り物が好きな息子が気に入って、何度も読み聞かせしました。そのうち自分で「ぽぽぽぽぽ」と言うようになり、出てくる動物の名前も覚えて言えるようになりました。
【10】ことばのえほんあいうえお|五味太郎
韻を踏んでいて心地よい あいうえおが楽しく覚えられるので教育にも◎

「あ」から「ん」までの文字と、その文字で始まる名前のもののイラストが1ページずつに紹介されている絵本です。リズミカルに読める言葉の連なりと五味太郎さんならではの魅力あふれるイラストのインパクトで、ひらがなが難なく覚えられてしまいそうです。
カタカナも併記されていているので、ひらがなと一緒に教えてあげることができますよ。お子さんが文字に興味を持ち始めたら、ぜひ用意してあげたい1冊でもあります。
ことばや文字に興味を持ち始めた子どもたちにぴったりですよ。
口コミ
・まだあいうえおに興味がない子でも、読んでいてリズミカルなのでとても楽しめる本です。ひらがなに合わせてカタカナの表示もあるので、カタカナも覚えられそうです。
・色々な色が鮮やかに使われていて、配色もきれいで魅力的です。文章も楽しく、プレゼントにもよく使っています。
【11】仔牛の春|五味太郎
ボローニャ国際絵本原画展賞を受賞 世界でも評価された一冊

一年の四季の変化を、仔牛と一緒に描いた本です。ページをめくるたびに仔牛が成長していくのですが、五味さんならではの視点と発想で、四季の訪れの喜びを表現しています。
文章は少なくシンプルですが、絵とともに四季が巡るうれしさが伝わってくる、優しい味わいの絵本ですよ。仕掛けもたっぷりあるので、親子で何度も読み返してほしい傑作です。
口コミ
・言葉だけでは表せない部分が絵でうまく表現されていて、その優しい雰囲気に心が温かくなる絵本です。
・この本を読むと、四季が訪れる幸せをとても強く感じます。文章は短くてシンプルなので、小さい子でも非常に読みやすいと思います。
【12】うごきのことば 言葉図鑑( 1)|五味太郎
色々な人間の動きが描かれていて、一つ一つずっと見てしまう面白さ

570語の動詞の意味を、イラストを使って説明している図鑑です。ページいっぱいに何人もの人が描かれ、それぞれ色々な動きをしているのですが、ひとつひとつがとても面白く、大人でもつい夢中になって読んでしまいます。
何度も読み返すたびに新たな発見がある図鑑なので、成長に合わせて長く楽しめると思います。動詞の意味も覚えられるので一石二鳥ですよ。
口コミ
・三歳になる息子に買いましたが、言葉の意味を学ぶにはとてもおすすめです。
・どの人が何をしているのか、探しながら読むのが楽しいです。どの動作をしている人も活気があって、言葉の選び方にもセンスが光り、大人が読んでも面白いです。
まとめ
五味太郎さんの絵本は独特の風合いの絵に加えて、言葉の繰り返しや仕掛けが散りばめられたユーモアあふれるストーリーで、子どもたちがとことん楽しめる作品ばかりです。
絵本の中に広がる楽しくてどこか趣のある世界観は、五味太郎さんだから創り出せる唯一無二のものですよ。五味太郎さんの絵本をどれか1冊でも読んでみると、子どもはもちろん親からも長い間支持され続けている理由がわかると思います。
ぜひ一度親子でじっくり読んで、楽しんでみてくださいね。
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