そもそもエコー写真てなに?
超音波をあてて赤ちゃんの様子を見る検査画像

超音波検査は、棒状の検査器具(プローブ)や腹部超音波検査器具から出る超音波の伝わり方で、固さの違いやその境目などを浮き立たせ、超音波が当たったものの形状や様子を見るものです。
妊婦健診時のエコー写真撮影では、赤ちゃんの体の大きさ、頭部や足の長さ、心臓の血流や心音、顔の表情や体の作られ方なども分かるようになっています。
超音波検査で赤ちゃんの何を見てるの?
超音波検査は、妊娠成立の初診から行われることが多い検査です。妊娠初期は経腟で棒状の検査器具を入れることにより検査します。
まずは、胎嚢と呼ばれる赤ちゃんの入っている袋があるかどうかを調べ、次に赤ちゃんの心拍があるかどうかを確認します。赤ちゃんがいることが分かり、心拍が確認されたら、赤ちゃんの大きさを計測して、生理の周期から割り出された出産予定日との差異を確認します。
生理周期が不定期だったり28日周期と大きく異なる場合などは、胎児の成長速度の個人差があまり出ない妊娠8~11週頃に赤ちゃんの体長を計測することで、正しい出産予定日に近いものが分かるからです。
その後も、赤ちゃんが正常に成長しているかや、胎盤が正しい位置に形成されているか、臓器が正しく形成されているか、子宮に出血などがないかなどをチェックします。ダウン症の疑いがあるかどうか、なども超音波検査で分かることもあります。
経腟の超音波検査はいつまで?腹部超音波はいつから?

ドラマなどでよく見るような、お腹に検査器具をあてる経腹エコーになる時期は、病院や個人によって異なり、厳密に妊娠何週までが経腟超音波で、何週からが経腹超音波、という規定はありません。
人によっては10週前後まで、という人もいますし、16週を超えても経腟超音波検査をされている、という場合もありますが、妊娠中期からは経腹エコーになることが多いようです。
エコー写真の記号、アルファベットは何を示しているの?
意味を知って赤ちゃんの「今」を知ろう

超音波検査の画像を妊婦さんにくれる産科の先生もたくさんいますよね。妊娠中は赤ちゃんの姿を確認できるのがこの検査の時だけなことも多いので、楽しみにしているのではないでしょうか?
しかし、横にずらっと並んだ2文字や3文字のアルファベット、何を示しているのかよく分からないという方も多いのでは?この記号はいったい何を示しているのか、詳しく見ていきましょう。
〇w〇d はなに?
検査写真の中に何回か出てくる「w」や「d」は、妊娠週数(w=week)と日(d=day)をあらわす記号になります。つまり、「32w4d」とあれば、妊娠週数32週4日となります。
後で出てくる様々な記号と値の後に、この数字が出てくる場合はその部位の大きさや長さがその妊娠週数日くらいの大きさ、ということを表しています。
GS はなに?

GSは、胎嚢の大きさをあらわす記号。Gestational (妊娠)Sac(袋) Diameter(直径)の略号となっています。
胎嚢は妊娠初期の超音波検査で、妊娠しているかどうかを確認するための項目の一つとなります。
CRLはなに?
CRLは 頭殿長(とうでんちょう)をあらわす略号。Crown(頭頂) Rump(お尻) Length(長さ)の頭文字をとったものです。
胎児の頭の先からお尻までの長さをあらわすもので、赤ちゃんの身長、とも言える数値になっています。妊娠初期は個体差の少ない妊娠初期に、この長さを測って出産予定日を確認します。
BPDはなに?

BPDは児頭大横径(じとうだいおうけい)、すなわち赤ちゃんの頭の大きさをあらわす数値です。Biparietal(両頭骨頂の) Diameter(直径)の略号となっています。
赤ちゃんの頭を真上から見て、左右の長さと前後の長さを直角に結んだ線の、左右の長さのことです。片方の頭蓋骨の内側からもう片方の頭蓋骨の外側までを結ぶことになっています。
FLはなに?
FLは大腿骨長(だいたいこっちょう)をあらわす記号で、Femur(大腿骨) Length(長さ)の略となっています。
大腿骨は太ももの付け根からひざまでの骨のことです。人間の骨の中で一番長い骨と言われ、胎児の発育具合を見る目安とされています。
APTD はなに?

APTDは腹部前後径(ふくぶぜんごけい)をあらわす記号で、Anterior-Posterior(前後) Trunk(胴) Diameter(直径)の略号です。
赤ちゃんの胴体の前後を測った数値になります。
TTD はなに?

TTDは腹部横径(ふくぶおうけい)をあらわす記号で、Transverse(横の) Trunk(胴体) Diameter(直径)の略になります。
赤ちゃんの胴体の左右の長さを測ったものになります。
AC はなに?
ACは腹部周囲長(ふくぶしゅういちょう)をあらわす記号で、Abdominal(腹部の) Circumference(周りの長さ)の略となっています。
赤ちゃんのおなか周りの大きさを測ったものになります。
EFWはなに?
EFWは胎児の推定体重をあらわす記号で、Eestimated(推定) Fetal(胎児の) Weight(重さ)の略となっています。
この値はBPD、AC、FLを使った数式を当てはめて、算出することになっています。
白黒のエコー写真はどうやって見るの?3D、4Dのエコー写真とは違う?
黒い部分は羊水や血液、白い部分は骨や筋肉など。

白黒2Dのエコー写真は、どこに何が写っているのかよく分からないときもありますよね。そんな時は産科の先生に尋ねてみるといいでしょう。
基本的には水分の多いぶぶん(血液や羊水)は黒く、骨や筋肉臓器などが白っぽく見えると思ってください。目の部分などは黒い穴状に見えるので、ちょっと怖く感じる人もいるようです。でもプレママ、プレパパさんにはとっては我が子!かわいく見えるので、不思議ですね。
3Dと4Dのエコー写真、違いは?

3Dのエコー写真は2Dよりも複雑な角度で超音波を当てているので、赤ちゃんが立体的に見え、2Dのように説明が必要なことはあまりありません。
4Dのエコー写真は3Dエコー写真が動画になったもので、より、実物に近い赤ちゃんの姿が見られ最近人気です。妊婦健診とは別に、4Dエコーの設備がある病院へ撮影のために訪れる方も増えています。
まとめ
赤ちゃんのかわいい姿を見せてくれるエコー写真について、いろいろご紹介してまいりました!記号の見方やエコー写真の種類も理解できると、より健診が楽しみになりますね。
エコー写真は妊婦さんにとってはとても楽しみなものなのですが、お医者さんたちは赤ちゃんの異常をみつけることを最優先に検査しています。
かわいい写真!というだけでなく、赤ちゃんの成長を教えてくれる貴重なものだということも忘れずにいたいものですね。
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