目次
- ▼荒井良二さんの絵本について
- ▼荒井良二さんの絵本&グッズをご紹介します!
- ▼【1】あさになったのでまどをあけますよ|荒井 良二
- ▼【2】こどもる|荒井良二
- ▼【3】ねむりひめ|荒井良二
- ▼【4】ねんどろん|荒井良二
- ▼【5】じゅんびはいいかい|荒井良二
- ▼【6】おばけのブルブル|荒井良二
- ▼【7】はっぴぃさん|荒井良二
- ▼【8】モケモケ|荒井良二
- ▼【9】 ルフラン ルフラン|荒井良二
- ▼【10】はじまり はじまり|荒井良二
- ▼【11】バスにのって|荒井良二
- ▼【12】そりゃあもう いいひだったよ|荒井良二
- ▼【13】荒井良二 ブックマーカー Traveling Book|HIGHTIDE
- ▼【14】ピンバッジ スェーデン君|TOM’S BOX
- ▼まとめ
荒井良二さんの絵本について
荒井良二さんってどんな人?

荒井良二さんは1956年生まれ、山形県出身の絵本作家です。日本大学芸術学部を卒業し、1990年に「MELODY」で絵本作家としてデビューしました。
世界的な絵本の新人賞である「キーツ賞」に日本代表として出展された他、小学館児童出版文化賞、ボローニャ国際児童図書展特別賞、講談社出版文化賞絵本賞などを受賞。90年代を代表する絵本作家といわれています。
どのような絵本を書くのか

荒井さんは、型にとらわれず斬新な作品を数多く描いています。その特徴は、なんといっても色彩豊かで幻想的な絵。
まるで画集を眺めているかのような、お部屋に絵本をそのまま飾りたくなってしまう美しい絵は、子どもだけでなく大人のファンも多い理由のひとつです。
また、子どもの心をぐっとつかむ特徴も多くあります。文字やストーリーがまだわからない小さな子どもでも、文章のリズムを聞いているだけで楽しめてしまうような、感覚的な作風も魅力です。
荒井良二さんの絵本&グッズをご紹介します!
【1】あさになったのでまどをあけますよ|荒井 良二
あたりまえの日常を美しく描いた作品

東日本大震災の後に作成された絵本です。それぞれの場所で朝をむかえた子どもたちが、新しい1日のはじまりに窓をあける様子が描かれています。
窓の外には、昨日と変わらない当たり前の風景が広がっています。木があって。山があって。だからぼくはここがすき。そんなあたりまえの日常の尊さを感じることができる一冊です。
この本のおすすめポイント
こちらの作品は、優れた児童文学に与えられる「産経児童出版文化賞大賞」を2012年に受賞しています。色彩豊かできれいなお花の表紙は、図書館や書店などでも目をひきます。
作者は、震災の被害にあった方が「夜が来るのが怖い」と話していたのを聞いて、「では、明るい朝が来る光景にしよう」とたくさんの朝を描いたそうです。油絵のようなタッチで、表紙だけではなく本の中で描かれている町並みも、とっても美しい作品です。
口コミ
・寝る前に読み聞かせをすると、次の日の朝がやってくるのがとても楽しみになる絵本です。
・朝の風景が色鮮やかに美しく描かれていて、心地よい朝の空気の香りまで、絵本の中から感じることができます。
【2】こどもる|荒井良二
子どもだからこその動作を楽しく

こちらは、子どもがよくやるしぐさや遊びを、言葉の最後に「る」をつけて動詞にしてしまうというお話です。
たとえば靴をポイッと投げるのを「クツる」、延々と水遊びをしている様子を「みずる」、おっぱいを飲む様子を「ちちる」、よだれを垂らしている様子を「よだる」など、ユーモアたっぷりに子どもの動きを表現しています。
この本のおすすめポイント
作者が絵本作家としてデビューして、25周年目に書いた作品です。先ほどの「あさになったのでまどをあけますよ」とは一転し、まるで子どもが描いた絵のような画風です。
絵本を読んだ子どもから、「下書きの線はちゃんと消さないといけないよ」とアドバイスされたというエピソードもあります。
特にストーリーはないのですが、自由奔放な子ども達の姿に思わず微笑んでしまう、愛嬌とかわいらしさたっぷりの絵本です。
口コミ
・読んでいると、「こどもる」とは「こどもっぽい」という意味のほかに、「こどくをもってる」という意味も含んでいるのではないかと感じながら読みました。
・「こども」が「こどもる」ことのできない時代に、自由奔放でいいんだよ、というメッセージを送ってくれているような気がして、大人も元気をもらいました。
【3】ねむりひめ|荒井良二
グリム童話の「ねむりひめ」を荒井ワールドで

「ねむりひめ」とは、あの有名なグリム童話の「ねむりひめ」です。ストーリーは原作通りなのですが、荒井さんならではの独特な言いまわしが、なんだかカジュアルでおもしろい作品となっています。
この本のおすすめポイント
2012年に放映された、NHKの朝ドラ「純と愛」にこの絵本が登場したことがきっかけとなり、作者を知った人も少なくないと思います。
誰もが知っているお話を荒井さんらしくファンタジックに表現していて、今まであまり触れられなかった古典文学に対する作者の前向きな挑戦も感じられる作品です。
口コミ
・個性的ですが、とても暖かみのあるイラストなので、子どもだけでなく大人の自分も癒されました。
・素朴で子どもの目線で描かれた文章が素敵です。
・わかりきったハッピーエンドのお話ですが、読むたびに心がほっとします。
【4】ねんどろん|荒井良二
耳に残る「ねんどろん」

ずんずんちゃ、ずんずんぱ、ねんねんどろん、ねんどろん♪…という効果音?とともに登場する、みどり、あか、きいろの「ねんどろん」。粘土のようですが、どうやら粘土ではなく、「ねんどろん」という生き物だということです。
読んでいるリズムとユニークな絵に引き込まれる一冊になっています。
この本のおすすめポイント
出典:www.youtube.comいろいろなものに変身する「ねんどろん」。鮮やかな3つの変幻自在な物体たちは、途中、乗り物のような形状にもなり、まるで正義の味方の「へんしーん!」の場面のようにも見えます。
想像を膨らませつつ親子で歌いながら読むと、なんだかわくわくしてくる絵本です。
口コミ
・大きさも形もどんどん変えることができたり、仲間とくっついたり離れたりできたり、という自由な発想に作者らしさがでている素敵な絵本です。
・リズムに乗って読んでしまえば子どもも自分も楽しくなれるので、読み聞かせがあまり得意でない大人にもおすすめです。
【5】じゅんびはいいかい|荒井良二
新しいスタートにおすすめの一冊

まるで画集のような、やさしく明るいきれいな色で描かれた作品です。「じゅんびはいいかい」「いいですよう いいですよう」そういって、はるがきて、風がきて…。
暗く寒い冬が終わり、小鳥たちのさえずりが聞こえ、春がきた喜びやあたたかさでいっぱいの作品になっています。
この本のおすすめポイント
未来へ向かって前向きに準備して進んでいくこのお話は、わくわくする新しいスタートに向かって飛び出していく子どもたちのパワーを感じることのできる絵本です。幼稚園や小学校へ入園するお子さんへのお祝いとしてプレゼントするのもおすすめ!
【6】おばけのブルブル|荒井良二
とってもかわいいオバケのおはなし

とぼけた顔のかわいいおばけ「ブルブル」は、名前の通りこわがりで、変身が苦手。そこへ素直なおばけ「スナオナオ」がやってきます。
「得意なものに変身したら?」と提案されたブルブルは、絵を描く筆に変身し上手に絵を描いてたちまち人間の町で人気者になります。
「しかし、人間の世界って忙しくて大変、やっぱり今のままがいちばんかな。」ブルブルとスナオナオは、そんなお話をしながら飛んでいきました。
この本のおすすめポイント
絵本の中で人形劇がスタートするというちょっとかわった構成ですが、登場するオバケたちはみんなかわいくてひとつも怖くなく、ほのぼのとした作品になっています。
この絵本は、ほかの人よりも苦手なことがあっても、あなたにしかできない得意なことが必ずあるはず!と教えてくれます。そしてそれは自分で見つけることも必要ですが、誰かが気付かせてあげることも必要です。
最後は夜になり「おやすみなさい」と物語は終わります。寝る前の読み聞かせにもぴったりですよ。
口コミ
・おばけのお話を読むと喜ぶ子どものために購入しました。おばけの絵はかわいいし、自分たちでいろいろと想像を膨らませながら楽しそうに読んでいます。
【7】はっぴぃさん|荒井良二
「はっぴぃさん」を探す旅

山の上の大きな石に時々やって来ては困ったことや願いごとを聞いてくれる「はっぴぃさん」に会いたくて、少年と少女が出かけて行きます。
少年はのろのろじゃなくなるように、少女はあわてんぼうじゃなくなるように、とお願いをするためです。はたして、はっぴぃさんは現れるのでしょうか?
この本のおすすめポイント
少年と少女がはっぴぃさんに会いに行く道には、戦車や廃墟、倒れた車などがさりげなく描かれています。文章には戦争については一言も触れていませんが、戦争の悲惨さも表現しているところが考えさせられます。
結局はっぴぃさんは最後まで登場しません。それでもすがすがしい気持ちで二人は再び戦火のなかへ戻っていくのです。
のろのろであることは悪いことではありません、そしてあわてんぼうであることも悪いことではありません。お互いを認めることの大切さも伝わってくる作品です。
口コミ
・解決できない問題も前向きにとらえることができたら、それは「はっぴぃさん」に出会えた証拠です。子どもにもこの本の意味にいつか気づいてもらえるように、大切にとっておきたい絵本です。
・相手を認めること、認められることの大切さを描いた絵本で、子どもは楽しく読んでいますが、大人には奥が深い内容です。
【8】モケモケ|荒井良二
感覚に呼びかける新鋭的な作品

「モケモケ、モケモケー」と、もこもこしたモケモケがどこからか集まってきます。「みる、さわる、モケモケー」「おもい、かるい、モケモケー」と、モケモケは色々な表情をして、いろいろな遊びをして、たくさんの発見をしています。
はじけたかと思ったらまたつながって、夜になって朝が来て、また新しいモケモケが始まります。
この本のおすすめポイント
「モケモケ」というのは、感覚を表す作者の造語だそうですが、いったい何なのか、というのは秘密に包まれています。なんともいえない不思議ワールドなのですが、なんだかかわいいモケモケたち。
理屈で説明できるお話ではなく、あるときの感覚が、来て、去っていく様子だそうです。ぜひ体験してみてください。
口コミ
・荒井良二さんらしい、奥が深そうな、でもちょっと意味がわからないような、それでいて楽しい絵本です。
・響きが楽しくリズム感がいいので、0歳の子どもも楽しそうに聞いています。
【9】 ルフラン ルフラン|荒井良二
おとぎばなしのような素敵な物語

主人公のルフランは、家ごと車に乗って、海辺の町をめざしてお引っ越しをします。移動中に王冠を見つけ、持ち主を探しに出かける途中、森のなかで「ケナゲナ」と出会います。
森のみんなは王冠を持っているのに、ルフランは自分だけ持っていなくて悲しくなりますが…。ストーリー自体はふわっとした感じなのですが、細かく描かれたあたたかな絵に癒されます。
この本のおすすめポイント
2005年に「日本絵本賞」と、絵本界のノーベル賞といわれる「アストリッド・リンドグレーン記念文学賞」を受賞した絵本です。
大迫力の絵を見ながら「ルフラン ルフラン ケナゲナ ルフラン」と歌うように読むと、楽しい気持ちになれますよ。ルフランルフランは「2」もあり、またいろんなグッズも多く作られていて人気の絵本です。
口コミ
・切り絵も混じっている素敵な絵で、荒井良二らしさが良く出ています。
・登場人物たちにすっかり癒されました。家ごとお引越しという非日常的な設定も作者らしくて魅力的です。
【10】はじまり はじまり|荒井良二
楽しいお話の「はじまりはじまりぃ」

夜になって、暗い闇の中から舞台幕のような「はじまりはじまり」がやってきます。「はじまりはじまりぃ」といってやってきて、幕が開くたびに違う自分がいます。
上手に楽器を演奏していたり、上手に泳いでいたり、小さくなって猫に踏まれそうになっていたり。そして、「はじまりはじまり」が「これでおしまい、おしまい」といって飛んでいくと、朝がやってきます。
この本のおすすめポイント
「はじまりはじまり」の正体を考えても、答えは出ません。夜になるとやってきて、朝になるといなくなる、もしかしてこれは主人公の夢の中なのかもしれません。
新井良二ワールド全開で、不思議だけれどほっとする絵本です。親子で想像しながら読んで下さいね。
口コミ
・子どもが「はじまりはじまりぃ」と言いながらこの絵本を持ってくると、絵本タイムが始まります。心地よいリズムにのって読める本で、寝る前におすすめの1冊です。
・ページをめくるたびに、素敵な色合いで描かれた絵が、懐かしい気持ちにさせてくれます。
【11】バスにのって|荒井良二
待っていたバスは来たけれど…

大きな荷物を持って、男の子がバス停でバスを待っています。しかし、なかなかバスはやって来ません。男の子はラジオを聴きながらバスを待ちますが、やって来るのはトラックや馬車、自転車に乗った人…なかなかバスはやって来ません。
そして一夜が明けて、次の日も男の子はラジオを聴きながらバスを待っています。ついにバスがやって来た!しかし…。男の子はバスに乗れたのでしょうか。
この本のおすすめポイント
ついに待望のバスがやって来ました!しかしバスは満員で乗れませんでした。また次のバスを待とうとするが、あきらめて男の子は大きな荷物を持って歩いて行こうとします。お話はこれでおしまいです。
え?これでおしまい?大人は誰もがそんな感想を持ちますね。これがまさに「荒井良二ワールド」なのでしょう。ぜひ子どもに読み聞かせしてあげてください。「このあと、男の子はどうしたと思う?」と話し合ってもいいですね。
口コミ
・自分では、正直よくわからないお話という感想でしたが、子どもは「トントンパットン トンパットン」というラジオの音が気に入ったようで、読み聞かせのたびにこの本を持ってくるようになりました。
・時間が止まっているかのようで、まるで自分の心の中へ旅しているような不思議な気分になる絵本です。
【12】そりゃあもう いいひだったよ|荒井良二
最新作はハッピーな絵本!

荒井さんの最新作、「そりゃあもう いいひだったよ」の主人公は、クマのぬいぐるみです。ある日、ぬいるぐみは、生まれてはじめて手紙をもらいました。それも「ほんもののクマ」から、遊びに来てください、だって!
そしてクマのぬいぐるみは旅に出るのですが、「そりゃぁもう!」な出来事がいっぱい起こります。
口コミ
・なんとなく過ぎ去って行ってしまう毎日の小さな幸せに気付くことができたら、もっともっとたくさんの幸せを見つけることができる、と教えてくれる絵本です。
【13】荒井良二 ブックマーカー Traveling Book|HIGHTIDE
世界を旅するしおり
![荒井良二 ブックマーカー Traveling Book (A)Space Taxi [GB111],作家,絵本,](https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/image.cozre.jp/magazine/post/577965.jpg)
荒井良二さんがデザインしたしおりは「世界を旅するしおり」なのですが、世界と言っても本の世界を一緒に旅するしおりです。ポストカードのようなデザインのしおりは、大切な人にメッセージを添えて、本に挟んで贈ったら喜ばれそうですね。
【14】ピンバッジ スェーデン君|TOM’S BOX
荒井良二さんデザインのキュートなピンバッジ

荒井良二さんがデザインしたピンバッジです。スェーデンの国旗をイメージした横顔になっていて、王冠を被っている、かわいい王様のデザイン!
このシリーズは、著名人やイラストレーター、絵本作家がデザインしています。小さいサイズがとてもかわいいので、ついついたくさん集めたくなってしまいそうです。
まとめ
90年代を代表する絵本作家と言われる、荒井良二さんの作品とグッズについて詳しくご紹介しました。子どもの感覚で楽しめるものや、画集のように美しい絵を堪能できるものなど、多岐にわたる作品には魅力がいっぱいです。
とある本のインタビューで、荒井良二さんは「子どもに読み聞かせをする大人は文字ばかりを追ってしまうから、絵をもっと見てほしい」と話しています。
子どもは感覚的に絵を見て色々と発見をして楽しむので、大人も絵を見て一緒に発見をしながら、「本」ではなく「絵本」を楽しんでほしいのだそうです。
子どものために読むだけではなく、自分も味わいながら読むとより充実した時間になりますよ!ぜひ絵本タイムを親子で楽しんで下さいね。
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