目次
妊娠24週の母体の状態
【出やすい症状(1)】むくみ
妊娠すると分泌される、黄体ホルモン(プロゲステロン)は妊娠を継続させる大切な女性ホルモンですが、同時に辛い症状も引き起こします。
このホルモンは身体に水分を溜め込む作用があり、この時期は特にむくみがひどくなります。そのため、体が重く感じたり指輪をしているときつく感じることもあります。
このむくみが体重増加の原因にもなりますので、むくみを引き起こす塩分の取りすぎには気をつけるようにしましょう。
【出やすい症状(2)】消化不良・胃もたれ

大きくなった子宮が胃を下から圧迫することにより、胃もたれを起こしたり胃酸が逆流しやすくなります。
また、黄体ホルモンの分泌により胃の消化機能が低下してしまい、消化に時間がかかったり胃酸の分泌が増えることも胃もたれの原因と考えられます。
この時期、ほとんどの妊婦さんはつわりは収まりますが、今度は妊娠中の逆流性食道炎に悩まされる人も出てきます。
このような胃もたれの対応策は、生活習慣の改善がまず第一になります。症状に悩まされている妊婦さんは以下のことに気をつけてみてください。
・消化の良いものを少量ずつ数回に分けて食べるようにする
・正しい姿勢を保つ(猫背になると腹部を圧迫しやすいため)
・就寝時間の2時間~3時間前はなるべく食べないようにする
・就寝時は上半身を少し上げて寝るようにする(胃酸の逆流を防ぐため)
それでも、なかなか改善しない場合は、医師に相談してみましょう。胃酸の分泌を抑える薬を処方してもらえることもあります。
【出やすい症状(3)】尿漏れ

子宮が大きくなることによって、膀胱など他の臓器も圧迫されます。それにより、尿漏れに悩ませられる妊婦さんも少なくありません。
また、黄体ホルモンが筋肉を柔らかく作用もあるため、その影響で尿道が緩んでしまい尿漏れしやすくなるとも考えられます。
恥ずかしいかもしれませんが、妊婦さんの尿漏れは生理現象でよくある事です。尿漏れパッドなどで対策しましょう。
【出やすい症状(4)】ガス溜まり・便秘
黄体ホルモンには、腸の働きを鈍くする作用もあります。また、大きくなった子宮が腸を圧迫するので便秘を引き起こしたりガスが溜まりやすくなります。
ただでさえ、お腹が大きくなっているのに便秘も重なると、お腹がパンパンになりとても苦しいですよね。お腹の「のの字マッサージ」を試したり、あまりに便秘が辛い場合は健診の際に便秘薬を処方してもらいましょう。
【出やすい症状(5)】こむら返り・足のムズムズ

妊娠によって起こるホルモンバランスの乱れや血行不良は、こむら返り(足がつること)や、足のムズムズを引き起こします。
ホルモンバランスが乱れることにより自律神経も乱れ、足の筋肉が異常に収縮してしまうのです。また、妊娠での体型変化も原因と言われています。
骨盤の緩みや、大きくなったお腹は足に大きく負担をかけます。それによりふくらはぎの筋肉が異常に収縮したり、足の血管が圧迫されることにより下半身の血流がうまく循環しなくなります。
また、胎児の体内に赤血球が増えて行く妊娠中期になりがちな鉄分不足と、大きくなる子宮が脊髄を圧迫することが原因でムズムズ足症候群にかかることもあります。
妊娠中のこむら返りやムズムズ脚症候群、就寝中に症状が表れたりするとなかなか寝付けず辛いですよね。
こむら返りの対策は、血行促進・冷えを防ぐ・ミネラルの摂取が有効です。ムズムズ脚症候群には、鉄分を補ったり腰に負担がかからない生活を心がけましょう。
どちらも生活改善で症状が治まらず、辛い場合は健診時などに医師に相談してみましょう。
体験談
便秘や脚のムズムズの症状

辛い腰痛に悩まされる妊娠中期

妊娠24週の赤ちゃんの状態
胎児の激しい胎動
脳の発達が進み、体をコントロールするようになるので胎児は羊水の中で動き回ります。まだ大きさ的にも子宮内で動く余裕があるので、胎児はくるくる回っていますよ。
そのため、この時期は胎動が最も激しくなります。不意にお腹の中をドンと蹴られたりして、思わずびっくりする妊婦さんもいるのではないでしょうか?
いつもと違う、連続した胎動のようなものを感じ心配になることがあるかもしれません。でも、これは胎児のしゃっくりなので安心してください。
このしゃっくりは反射行動の1つでもあり、出生後の呼吸に必要な呼吸筋を鍛える運動にもなります。胎児が順調に成長している証拠です。
赤ちゃんはママから栄養を送ってもらっているので、日中はママの負担にならないよう活動を控えています。その代わりママが休んでいる間に、活動します。
そのため、寝ようとした頃に激しい胎動に出くわすこともあると思います。お腹がボコボコしていると、なかなか寝付けず辛い時もありますが今しか味わえないかわいい胎動を楽しみましょう!
外の情報を感じて、反応を返してくれる反射神経も発達している頃です。胎動で赤ちゃんと会話をしたり、胎教に良い音楽を聴かせてあげると良いかもしれません。
3D・4Dエコーについて
3D・4Dエコーについて聞いたことがありますが?お腹の中の赤ちゃんの様子が立体的に見える静止画が3Dエコーで、その様子を動画で見られるのが4Dエコーです。
2Dエコーに比べ、より鮮明に胎児の様子を確認することができ、週数によっては胎児の顔付きなども見ることができます。
通常妊娠11週から見ることができますが、赤ちゃんを撮影するのに最も適した時期は妊娠15週~30週と言われています。
病院によっては健診内容に3Dエコーが付いている場合もありますが、2Dエコーのみの病院に通っている妊婦さんでも3D・4Dエコーだけ他院で撮影することが可能です。
妊娠24週頃は胎動も激しい時期なので、タイミングが良ければ子宮内で元気に動き回る胎児の様子を残すことができるかもしれません。
指しゃぶりをしたり、あくびをしている様子はとてもかわいいですよ。病院によって、撮影の可否、費用が異なりますので気になる方はチェックしてみてくださいね!
しておくと良いこと・気を付けることは何がある?
【気を付けること】体重管理

妊娠24週頃は体重が増加しやすいです。胎児に糖質を優先的に供給するため、妊娠中は体脂肪が主なエネルギー源となります。
そのため、妊娠中は体脂肪をためやすく、ほんの少し食べ過ぎただけで体重がみるみる増加してしまいます。
また、妊娠中にたくさん分泌されている黄体ホルモンがむくみやすい作用があるので、それも体重増加の原因となっています。
妊娠中に増えた体重は、ダイエットをして落とすことはできません。1日2,000kcal~2,100kcalを目安にバランスのいい食事を心がけるようにしましょう。
また塩分、糖分の取りすぎには気を付けましょう。妊娠高血圧症候群や、妊娠糖尿病を引き起こす原因となります。
食事バランスについて悩んだ時は、産婦人科で相談したり栄養士さんの栄養相談を受けてみると良いですよ。
【しておくと良いこと】マタニティフォトを残そう
お腹の大きな妊婦さんの姿は、とても神秘的で美しいですよね。奇跡の塊である、妊婦姿をおしゃれな写真で残すマタニティフォトはとても良い記念になりますよ。
お腹の大きさも目立ち、つわりなども落ち着き安定期となったこの時期はマタニティフォトを撮るのにベストなタイミングかもしれません。
マタニティフォトプランのあるスタジオで撮っても良いですし、自宅で家族に撮ってもらっても良いですね。
上にお兄ちゃんお姉ちゃんがいて第二子以降を妊娠している場合は、子ども達にお腹を触ってもらっているところを写真に残しておくのがおすすめです!
【しておくと良いこと】バースプランを考えよう
つわりや、マイナートラブルが少し落ち着いて徐々に出産に向けて考えていく時期ではないでしょうか?
「バースプラン」とは、出産時にどのようなスタイルで出産したいか、立ち会い出産を希望するか、会陰切開を避けたいか、など出産時の希望を考えることです。
病院から事前に希望を提出してくださいと言われることもあるかもしれません。また、フリースタイル出産ができる病院では細かに聞かれるかもしれませんね。
出産はとても大変ですが、何にも変えられないほど大切なイベントです。パートナーや家族と話し合い、思い出に残る出産ができるようプランを考えてみてはいかがですか?
パパはなにをしてあげたらいい?
こむら返りやむくみなどマイナートラブルが起きた時

お腹が大きくなることやホルモンバランスの乱れで、妊娠中の間は様々なマイナートラブルが起きます。
特に、こむら返りやむくみ、肩こり・腰痛などの体の不調はとても辛いもの。パパはぜひ、マッサージをしてあげてください。
難しいマッサージは必要ありません。辛い部分を揉んであげたりほぐしてあげましょう。さすってあげるだけでも症状が和らぎますよ。
症状に効くツボを調べて、押してあげるのも良いかもしれません。ママの体の調子を良く聞きながら、施してあげてくださいね。
妊娠中はなかなか夫婦関係が取れなくなりますが、このようなマッサージなどの触れ合いが夫婦の絆を強めたり、ママの心もハッピーになりますよ!
体の変化をからかわないこと!

妊娠すると不思議なことに、体が激しく変化していきます。その変化は人それぞれですが、乳房が大きくなると同時に乳輪が黒ずんだり、毛深くなったりもします。体重も増えるので、見た目も変わってくるかもしれません。
パパは、体の変化は起こらないのでママが変化していく様を見てどう思うでしょうか?決してやってはいけないことは、その変化をからかったりしないことです。
お腹の中の赤ちゃんを守るために、変化しているママの体。動物的になる部分もあるかもしれませんが、見守ってあげてくださいね。
ホルモンの影響も大きく受けていますし、とても心はデリケートです。妊娠中のママが傷つくことは言わないようにしましょう。
ママとの2人の時間を楽しみ、お腹の赤ちゃんに話しかけてみましょう
妊娠初期の間は、体調不良や流産の心配もあり冷や冷やして過ごしていたかもしれません。全員ではありませんが、つわりが酷かった妊婦さんも少し落ち着いてくるこの時期。
赤ちゃんが生まれてくる前に、夫婦2人の時間をたくさん過ごしておくことをおすすめします。ママの体調次第、そして自己責任においてですが、夫婦で近場に旅行を楽しんでも良いかもしれません。安定期とは言え、お腹には赤ちゃんがいることを忘れず無理のない範囲にしましょう!
赤ちゃんが生まれてくると、夫婦でゆっくり話す時間もなかなか取りにくくなります。妊娠中に2人の時間をたくさんとっておくと良いですよ。
また、胎動が激しくなっているので、お腹の中に声をかけるとお返事してくれることもありますよ!聴覚が発達しているこの頃の胎児はママパパの声も判断できるそうです。
恥ずかしがらず、積極的にお腹を撫でてあげたり話しかけてあげると、パパとしての喜びも感じられますしママもとってもうれしいですよ。夫婦2人の時間も、お腹の赤ちゃんとの3人の時間も思い切り楽しみましょうね!
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まとめ
今回は、妊娠24週の状態について詳しく説明しました。もう少しすると、妊娠後期に入り出産もいよいよ間近となります。
赤ちゃんとの対面はかけがえのない瞬間です。母子ともに、順調に妊娠生活を送れるようくれぐれも無理はせず日々過ごすようにしましょうね。
(文書作成:あきゆきんこ)
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