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あえて朝に読み聞かせをする理由とは
朝の読み聞かせにはメリットがたくさん

赤ちゃん~未就園児の時期ならともかく、幼稚園や保育園、小学校に通っていると朝はバタバタ。着替えや朝食、場合によってはお弁当作りもあったりして、とても読み聞かせをする余裕がないママも多いことと思います。
でも10分、たった10分だけ頑張って早起きして、朝に読み聞かせをしてみませんか?目覚ましが鳴って起こされても子どもがなかなか起きない、眠くてグズグズ……朝によく見られる光景ですね。
もし、半分覚醒したくらいの状態で、ママが枕元で絵本を読み始めたらどうなるでしょう。一度試してもらえるとすぐにわかると思いますが、続きが気になってすっと目が覚めるのです。
布団に潜ったまま、目元は絵本の方をチラリ。こうなったらもうこちらのもので、最後まで読み終える頃にはすっかり子どもの目は冴えています。
子どもの側からも、「いつまで寝ているの!いい加減起きなさい!」という怒鳴り声よりは、優しく絵本を読む声で起こされた方が心地よい目覚めになるのは明らか。
一日の始まりをお互いに気持ちよく迎えられる朝の読み聞かせ、ぜひ試してみませんか。朝学習が効果的であることは昔からよく言われています。
朝は一日の中で脳が最も働いており、吸収率が高まる為、早起きして勉強するとしっかり頭に入るそうです。もちろん読み聞かせは勉強とは少し違いますが、読んでいる内容が心地よく頭の中に響き吸収されるのは、実は夜よりも朝かもしれない、とうことですね。
子どもの脳の発達の為には夜よりも朝の読み聞かせが効果的だという意見もあります。また、夜の読み聞かせだと、途中で子どもが寝てしまうことはありませんか?逆にママの方が途中で寝てしまう・・・ということもあったりします。
朝に読めば途中で終わることはなく、たとえ最初は半分寝ていたとしても読み終わる頃にはしっかり目が覚めていることでしょう。
さらに、朝の読み聞かせの利点と言えるのは、何よりも「穏やかな気持ちで起きることができる」、これに尽きると思います。
かけがえのない親子の絆を育む読み聞かせという時間を、一日の始まりというタイミングにあえて設定することで、親にとっても子どもにとっても、その日一日がより豊かで幸せに満ちたものになるはずです。
朝の読み聞かせに適した絵本とは

朝に読む本は「短いもの」「ポジティブな気持ちになるもの」が鉄則です。いくら面白くても読むのに時間がかかる本は慌ただしい朝には不向きですし、暗い話で出かける前から気持ちがどんよりしてしまっては一日が台無しです。
もちろん、様々な種類の本を読んであげることは子どもの心の発達にとってとても大切です。読み応えのある本は昼間や寝る前にじっくり読んであげるとして、朝には5分ほどで読み終えられる、文字数が少なめでシンプルなストーリーの本を選ぶと良いでしょう。
ページの隅々までじっくりと絵を眺めるような時間の余裕もないので、本自体のサイズも小さめのもの、ぱっと見て絵の全体が見渡せるものがおすすめです。
小学校低学年の子に3~4歳向けの絵本を読んであげる、など普段であれば「ちょっと簡単すぎて物足りないかな?」というくらいのレベルがちょうどいいですよ。
さらに、読んだ後で心がほんわりあたたかくなるような、優しい気持ちになれるような話だと、いい一日のスタートが切れそうですね。
朝の読み聞かせにおすすめの絵本を紹介します!
【1】 ちいさいじどうしゃ―スモールさんの絵本 |ロイス・レンスキー
小さな紳士スモールさんの日々のいとなみ

この『スモールさんの絵本』シリーズがアメリカで最初に出版されたのはなんと1930年代。丁寧に描かれた素朴なタッチの絵と簡潔な文章が世界の子どもたちに長く愛され続けています。
スモールさんシリーズは、1作目の『ちいさいじどうしゃ』をはじめ、『ちいさいヨット』『ちいさいひこうき』など乗り物を操るスモールさん、そして『おまわりさんのスモールさん』『カウボーイのスモールさん』など格好良く仕事をこなすスモールさんのお話があります。
乗り物好きな子ならまずは『ちいさいじどうしゃ』を。粋で赤いクラシックな自動車はきっとストライク間違いなしのはずです。
シリーズの中で少々異色なのは『スモールさんはおとうさん』。スモールさん一家の何でもない一週間の暮らしぶりが淡々と綴られています。
幸せとは穏やかな普段の生活の中にあるということを教えてくれる絵本です。シリーズを何冊か読んだ後にどうぞ。
口コミ
・幼いころ母親に読んでもらいました。今では子どもに読み聞かせています。不朽の名作です。
・あまり絵本に興味を示さなかった息子もスモールさんの本は夢中になっています。ストーリーもシンプルでほのぼのとします。
【2】 だいすきっていいたくて|カール・ノラック
キュートなロラの愛情あふれる物語

上のスモールさんはどちらかというと活発な印象ですが こちらは動物が出てきてふんわりした雰囲気の一冊です。主人公はちょっとおしゃまなハムスターのロラ。
現在9冊刊行されているこのシリーズの1作目『だいすきっていいたくて』。ロラが朝、目を覚ますと、口いっぱいに「すてきな言葉」が広がっていました。
この気持を誰かに伝えたくてたまらない、でもパパもママも忙しくて……。途中でいろいろあるけれど、最後にはあたたかい結末が待っています。
小さなロラが泣いたり笑ったり、どの物語も優しい読後感が胸いっぱいに広がって、朝から幸せな気分になるはず。
口コミ
・子ども用に買いましたが、親の私まではまってしまいました。心温まる本です。
・絵のタッチが素敵でジーンとします。
・言葉の大切さが伝わってくるお話です。
まとめ
いきなり平日の朝に読み聞かせをするのが難しければ、まずは休日からはじめてみては。普段よりゆっくり起きて、朝ごはんまでのちょっとした空き時間に、短い絵本を1冊。
目覚めたばかりのちょっとけだるい空気の中でゆったりと読む物語は、休日の朝のちょっと贅沢なスパイスとなるでしょう。
それから週に1回だけでも、余裕がある時だけに平日にも読むようにしていけば、焦らずゆっくりと朝の新しい習慣として読み聞かせを取り入れることができます。
少し大きくなって長いお話を好むようになったり、自分で本を読むようになった子でも、朝の読み聞かせなら小さい子向けのお話を抵抗なく聞いてくれます。
親にとっても時間をさかのぼって幼い我が子に再び出会ったような、不思議な気分を味わうことができますよ。
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