幼稚園ってどんなところ?

幼稚園は教育施設

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幼稚園は文部科学省が定める満3歳から就学前までの幼児が教育を受ける学校です。

学校教育法により、幼児を保育し、幼児の健やかな成長のために適当な環境を与えて、その心身の発達を助長することを目的としています。

幼稚園に入園するには?

幼稚園に入園できるのは満3歳から就学前の子どもです。

入園したい園が決まったら、自分で希望する園に問い合わせをして、必要な手続きを行います。

一般的には、願書を提出した後に面接などの選考や審査があり、幼稚園が入園の判断を行います。

入園までの主な流れ

●園見学・入園説明会に参加する(9月頃)
幼稚園の園舎内(保育室やトイレ、遊戯室など)や実際に園児がどんな活動をしているのかを見学することができます。

入園説明会では、園の教育方針や年間行事などを聞き、どんな園なのか知ることができます。

●願書が配布される〈10月頃〉
基本的には幼稚園に行って願書をもらいます。

人気がある園では朝から願書受け取りの列ができて、整理券が配られるところもあります。園や近所のママから前年度の様子を聞いておくと安心です。

●願書提出・審査や面接〈11月頃〉
入園面接や審査は園によって違いますが、先生と顔合わせをし、名前や年齢を質問されることもあります。

avator 幼稚園教諭
基本的に9月、10月頃に願書配布をする園が多いので、夏頃までには希望する園の候補をあげておき、入園説明会がいつあるかを調べておくとスムーズです。

幼稚園と保育園って何が違うの?

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就学前の子どもが集まって過ごす幼稚園や保育園。一見、同じように見えますが、実は法律上では異なる役割を持つ施設です。

ここからは幼稚園の費用や預かり時間について、保育園との比較しながら説明していきます。

役割や目的

幼稚園

先ほどお話したように幼稚園は「教育」を受ける施設であり、小学校入学前に、健康面や人間関係、言葉や表現といった教育的な面の発達を伸ばす役割を担っています。

遊びや教育的な活動を通して、生活や学びの基盤をつくります。

保育園

保育園は「保育」を行う施設です。

病気や仕事で親の事情で十分な保育ができない幼児を家庭に代わって保育します。そのため、入園するときには、「保育の必要性」の認定を受ける必要があります。

幼稚園とは管轄が異なり、児童福祉施設に基づき厚生労働省が担当しています。

認定こども園

保育園と同様に、幼稚園とは管轄や施設の目的が違います。教育と保育を一体に行う施設で、幼稚園と保育園の両方の良さを併せ持っています。

内閣府管轄で、満3歳以上の幼児であれば親が働いているかいないかに関わらず利用できます。

預かり時間

幼稚園の標準保育時間は4時間です。

バス通園、徒歩通園で多少の預かり時間に差が出ることもありますが、基本的に園児全員が同じ時間に登降園します。

夏休み、冬休みなど長期の休みがあります。ただし、長期休みの預かり保育を実施している園もあります。

最近では延長保育が充実している園も多いので、延長保育や長期休みの預かり保育がある園を選ぶと、働いているママも通いやすいと思います。

保育園は?

保育時間は原則8時間で、保護者の働く時間によって預かる時間が決まります。そのため、それぞれの時間で園児が登降園します。

基本的に長期休みはありません。

費用

幼保無償化により、幼稚園保育園ともに無償の対象です。

「子ども・子育て支援新制度」対象外の幼稚園の場合は、月額2万5,700円まで無償です。

バス代や給食費、行事費、教材費、制服などは実費負担となります。幼稚園でかかる費用は公立と私立で異なり、私立は園によって差があります

預かり保育を利用する場合は月額最大で1万1,300円まで無償ですが、対象となるためには「保育の必要性の認定」を受ける必要があります。

保育園は?

施設や年齢、世帯収入によって保育料が異なります。
◎認定保育所の場合
・3歳~5歳は無料
・0歳~2歳は世帯収入などにより保育料が決まる

◎認可外保育施設の場合
・3歳~5歳は月額3万7,000円まで無料
・0歳~2歳は住民税非課税世帯が対象で、月額4万2,000円まで無料

園生活の違い

教育的な活動やイベントが多い

幼稚園は教育目標を達成するために、教育的な活動が多くイベント事もたくさんあります。園によってさまざまですが、運動会や発表会、作品展、音楽会などがあります。

年齢ごとのクラス編成。異年齢クラスが少ない

幼稚園は基本的に年齢ごとのクラス編成のため、他年齢の園児との関わりが少ないです。預かり保育では異年齢による編制の場合もあります。

運動場がある

幼稚園は施設基準として運動場があります。基本的には運動場で遊び、園外活動として散歩に行く園もあります。

給食がなくお弁当を持っていく園もある

保育園は施設基準として調理室を設置していますが、幼稚園は調理室の設置が基準ではないです。そのため、調理室がない園はお弁当を持っていきます。

幼稚園の選び方 チェックしたいポイントは?

お子さんにとって初めての幼稚園、毎日楽しく通ってほしいと思うのがママパパの気持ちだと思います。

幼稚園選びといっても、園によって特色がさまざまですので、選び方のポイントをお伝えします。

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施設の清潔感や充実度

保育室の整理整頓ができているか、掃除が行き届いているか、トイレの衛生面など、園舎全体の清潔さをみることがポイントです。

また、園庭の広さや遊具の充実さ、夏場はプールがあるかなど、子どもがのびのびと遊ぶことができるかどうかを確認しましょう。

大切なお子さまを預けるところですので、施設の充実度はとても大事だと思います。

幼稚園の方針や考え方

英会話やフラッシュカードなどお勉強に力を入れている園や、体操やスイミングなど運動を取り入れている園、遊びを中心にのびのびとしている園など、園によって保育方針がさまざまです。

ママパパがお子さまに幼稚園でどのように過ごしてほしいかをイメージして、お子さまに合う保育方針の園を探ことが一番だと思います。

先生の対応

先生が園児に対して、
・笑顔で関わっているか
・言葉掛けが丁寧かどうか

を見ることがポイントです。命令口調や、厳しい叱り方をしていないかなどを確認できると良いと思います。

また、先生の年齢に偏りがないかや、新任先生やベテラン先生がいても先生同士の連携が取れているかもチェックしましょう。

先生との自然な会話をすることで、自分の子どもと合うかどうか分かると思うので、質問などしてみても良いと思います。

園児の様子

何クラス編成で、1クラス何名の園児がいるか、マンモス園なのか小規模なのかをチェックしましょう。

また、園児がのびのびと楽そうに遊んでいるかや、園児が先生に対してどのように関わっているかを見ることもポイントです。

園児が先生と楽しそうに遊んでいるなら、自分の子どもも安心して預けられると思います。

審査や入園で困らないために、いまからできる準備は?

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生活習慣を身につける

入園に向けてしておきたいことは、基本的な生活習慣を身につけることが第一です。

幼稚園は家での生活と違い、ママパパから離れて集団生活をする場所です。お子さんが初めて社会に出る一歩という気持ちを込めて、身の回りのことは自分でできるように準備しておきましょう。

・衣服の着脱
・排泄・排便
・手洗いうがい
・食事
は一人できるようになっていると安心です。

特に排泄・排便ができることがポイントです。おむつが取れているかどうかが、審査の対象になることがあります。

コミュニケーション力を身につける

挨拶やお返事など基本的なコミュニケーションを取れるようにしましょう。

面接では名前と年齢を聞かれることがよくあります。「名前◯◯◯ ◯◯です、年齢◯歳です」と言えるようにしましょう。

名前が言えるかどうかが審査でチェックされる項目になります。

生活リズムを整える

幼稚園が始まれば毎日決まった時間に登園することになります。 朝起きる時間や寝る時間、食事の時間などを決め、生活リズムを整えることがとても大事です。

特に、登園前に朝食をしっかりと食べるように心がけましょう。

幼稚園ではさまざまな活動をするので、エネルギーが必要です。 朝食を食べ一日元気よく過ごせるようにしましょう。

まとめ

幼稚園は教育施設なので、園によってカリキュラムや過ごし方も様々です。多くの選択肢の中からひとつだけ選ぶのは大変かもしれませんが、大切なお子さんが多くの時間を過ごす場所なのでしっかり比較検討してくださいね。

4月入園の幼稚園は秋ごろから見学や説明会が始まるので、気になる園があったら参加してみましょう。

お子さんだけでなく、ママパパにとっても楽しい思い出がたくさん作れる幼稚園に出会えるといいですね。
(監修:幼稚園教諭)

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