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鈴木のりたけの絵本の特徴
どんな作者?

1975年静岡県生まれの鈴木のりたけさん。グラフィックデザイナー、イラストレーターを経て、2006年、第27回読売国際漫画大賞に入選した経歴を持ちます。
NHKの幼児向け番組「テレビ絵本」では、鈴木のりたけさんの作品『しごとば』が紹介されたこともあるため、見たことがある方もいるのではないでしょうか。
ユニークなタイトルと知的な内容
鈴木のりたけさんの絵本は、『しごとば』のような仕事現場や仕事内容を描いたルポ的な絵本が有名です。
しかし、子ども向けの絵本もたくさん発表しています。『ぼくのおふろ』では夢のあるおふろを描き、子どもの夢を現実にしています。また、『おならをならしたい』や『おしりをしりたい』では、一見、ふざけた内容と思いそうな表紙とはうらはらに、科学的知識に富んだ1冊となっています。
絵が細かいことでも知られていて、『ウォーリーを探せ』のような絵の中からキャラクターを見つけたりすることができる、遊び絵本的要素も含まれています。
鈴木のりたけのおすすめ絵本をご紹介します!
【1】しごとば|鈴木のりたけ
あらすじ

NHKの「テレビ絵本」で放送されていた『しごとば』。この本には、新幹線の運転士、すし職人、木のおもちゃ職人、歯医者をはじめとした人気職業の仕事内容を描いた絵本です。
紹介されている仕事内容はかなり詳しくて、新幹線の運転士だと「静岡を通過、時刻をチェック」「名古屋に停車、決められた位置に車両を止める」「待っていた運転士と交代して、博多に向かう列車を見送る」など仕事の流れまで把握できます。
この絵本のおすすめポイント
仕事の流れが本当に細かく描かれています。すし職人なら、朝の5時に築地に行って、まぐろの仕入れをするところから仕事がはじまります。すしを握って終わりではなくて、シャリを作ったりすることも描かれているので、「こんなに仕事内容があるんだ」と思えますね。
すし職人のお店に、新幹線の運転士が食べに来て、お寿司を食べ終え敬礼をしているおもしろい姿も描かれています。ちょっとした遊び心があって楽しめるのもいいですね。
口コミ
・また小さい子どもでも、色々指をさしたりして、興味のあるものの名前を覚えています。
・イラストが丁寧で細かいところまで書かれているので、色々なお仕事に興味を持ち始める時期の長男に購入しました。
【2】しごとば 東京スカイツリー|鈴木のりたけ
あらすじ

しごとばシリーズに、東京スカイツリー編もあります。表紙はイラストなのですが、写真かと見間違えてしまうような細かいイラストはためいきが漏れるほどです。
「現場監督はどういった仕事をしている?」「組み立てはどうやって行っている?」建築中の東京スカイツリーを描きます。
この絵本のおすすめポイント
取材に3年半。一般人では見ることができないような、東京スカイツリーを作る途中の過程を描いています。作業する人も、とび職人、溶接工、測量工、鍛冶職人、クレーンオペレーターや照明コンサルタント、エレベーター工などたくさんの人が関わり、こうやってスカイツリーは作られたのかと、とても勉強になります。
大人でもあまり知らない内容が細かく紹介されている、”ひみつの情報満載”のオフィシャルファンブックとも言われています。
口コミ
・他の本では表現されていない部分まで、わかりやすく描かれていました。
【3】ぼくのおふろ|鈴木のりたけ
あらすじ

いつも入っているおふろも、こうだったら楽しいのに……。子どもの想像を現実にした絵本が『ぼくのおふろ』。ながいおふろ、まるいおふろ、迷路おふろ、ママにはおてつだいぶろ、パパにはでんしゃぶろ……。たくさんのおふろが登場します。
おふろのお湯をぬすんだ「もじゃもじゃ頭のサングラス」を探すページもありますよ。どこにいるか見つけてみて!
この絵本のおすすめポイント
カバーまで見逃せないのが鈴木のりたけさんの本の特徴です。カバーには、お風呂に入っているサンタさん、かたつむりなど6種類のキャラクターが描かれています。「○○みつけてね。」と言っているので、どこにいるか探してみましょう。
ストーリーはもちろん、絵探し要素もある1冊で二度楽しいのが魅力の絵本です。
口コミ
・いろいろなお風呂がいっぱいで、お風呂が好きになっちゃう絵本です。
・息子に何回も読んで読んでと言われます。親子でどんなお風呂が好きか話すのも楽しいです。
【4】ぼくのトイレ|鈴木のりたけ
あらすじ

毎日使っているトイレ。でも、たまには違うトイレでもしてみたいと思った男の子の妄想を描いた絵本です。ふにゃふにゃトイレや高いトイレ、あてっこトイレなど、子どもの好きそうなトイレがたくさん見つかります。
見開きページにあるベンチトイレや、しんじゅトイレ、トランポリントイレなど夢のあるトイレも描かれています。子どもの発想力を豊かにしてくれそうです。
この絵本のおすすめポイント
絵探し要素のある楽しい絵本です。トイレのまちでは野球場も「BENKEE STUDIUM(ベンキースタジアム?)」と大人が思わず笑ってしまうところもたくさんありますよ。絵本の中に登場するたくさんの人が何をしているか、見ているだけでも子どもは楽しいようです。
鈴木のりたけさんは、この本で「第17回日本絵本賞読者賞」を受賞しています。
口コミ
・絵が綺麗で、文章も読みやすい長さなので、子どもはもちろん大人も楽しめる絵本です。
・トイレトレーニング中の子どもが、この絵本を気に入ってるためかトイレを嫌がりません。
【5】おしりをしりたい|鈴木のりたけ
あらすじ

タイトルからして子どもの興味をひきそうな『おしりをしりたい』。おともだち三人組の「おしりおしり隊(=おしりをしりたい)」が、ふざけながら、おしりを学ぶ旅に出発します。子どもにとっての魔法ワード、『おしり』について詳しく知ることができる1冊です。
この絵本のおすすめポイント
タイトルはふざけているものの、絵本の中を見ていくと、すわるとぷっくりして、たつとぷっくりしないおしりはなぜだ?と考える科学的な部分もあって、大人も「そうなんだ」とためになります。
この本を読んで、お子さんも「おしりおしりたい」に入隊!おしり博士になってもらいましょう。
口コミ
・「おしり」という言葉に子ども達は大うけで、おすすめです。
・おしりの構造の話や、慣用句の解説を真面目に語られており、よく理解できる内容でした。
【6】おならをならしたい|鈴木のりたけ
あらすじ

子どもが大好きなおなら。でも、音が出る時と出ない時があります。鳴らないおならは、おならと言わない?おならは、豚肉が入った食べ物を食べると「ブー」と言って、牛肉が入ったら「モー」?そしてお肉が入っていなかったら鳴らない?おならはおしりの筋肉がかかわってでる?
子ども3人組がふざけつつ語る「おなら」についての本です。
この絵本のおすすめポイント
一見、ふざけた絵本だと思いますが、実は大人にも勉強になる本です。「おなら」と「へ」の違いは何?音が鳴る時と、鳴らない時の違いは何?についても詳しく描かれています。
途中、楽団員が楽器を吹くページでは、楽器の音に隠れておならの音を見つける問題もあります。子どもは夢中になって答えてくれるはずですよ。
口コミ
・「おなら」について、分かりやすいイラストで紹介されています。
・「おしりをしりたい」と併せて、大好きなシリーズです。
【7】すーべりだい|鈴木のりたけ
あらすじ

子どもは妄想するのが大好き。それを実際に絵にした絵本です。普通のすべりだいも楽しいけれど、「こんなすべりだい」があったらいいなと思うものを描いています。す――――べりだい、すべりだい―――――、そして、するするべりべりだい~ん!「えっ?何?」と思ったら、一度読んでみましょう。
「このことか!」と理解できますよ。
この絵本のおすすめポイント
大人では発想することのできない、子どもの発想力が元となった絵本です。こんなすべりだいあったらいいなという思いを描いています。すべりだいの通る道を指先でなぞったり、子どもがハマる絵本です。
絵本の中の変わり種のすべりだいをみて、実際の公園でもすべりだい好きになってもらえそうですね。
口コミ
・書いてある文字は、ほぼ「すべりだい」だけで少ないので、小さい子どもにもいいと思います。
・子どもに読み聞かせしましたが、何度もせがまれます。
【8】おつかいくん|鈴木のりたけ
あらすじ

おつかいりょうかい!おつかいくんは、ママにおつかいを頼まれて出かけます。めいろを無事クリアして、おつかい任務を完了することができるのでしょうか。街やスーパーマーケット、森や海などを進みます。
途中、ねこの「しじみーにゃ」、だんぼーるの「だんぼーや」など、仲間を探したり、ページの中に潜むカウボーイ風の「かうっぽい」、なまはげっぽい「なまはげもの」なども見つけてみよう!
この絵本のおすすめポイント
迷路はかなり細かくて、小学生でも遊ぶことができるレベルです。途中、行き止まりがあったり、いろんなキャラクターが遊んでいたり。海のページだけでも、電車が通っていたり、川にくじらのような生物がいたり、「うみがみえタワー」があったりと、街並みを見ているだけでも面白いです。
本の中には、緑色のピーマンが赤色のピーマンの「ピーコ」を呼ぶページも。どんなおつかいにも「はいりょうかーい!」と快く受けてくれる、おつかいくんがかわいいです。
口コミ
・絵本と迷路の融合で、夢中になって読んでくれます。
【9】とんでもない|鈴木のりたけ
あらすじ

鼻をほじっているライオンが表紙の絵本。これだけで普通の絵本とは違うことがわかります。「ぼくはさいのよろいのような りっぱなかわがうらやましい」と男の子が思うと、さいがやってきて言います。
「とんでもない」。「おもいんだよ うさぎみたいにみがるにぴょんぴょん はねまわってみたいよ」と他の動物への憧れを口にします。そうすると、うさぎも「とんでもない」って言いだして……。
この絵本のおすすめポイント
結局は、男の子のところに話は戻ってきてしまいます。「ほんをよむのがすきな、ふつうのこがいいな」って言われます。でも、男の子の返事は「とんでもない」。そして、「にんげんのこどもだっていろいろたいへんなの」と続きます。
隣の芝生は青いといいますが、他の人がうらやましくなってしまう気持ちをコミカルに描いています。
口コミ
・読み聞かせのとき、「とんでもない!」のところで子どもが一緒になって言います。
・個性的な絵が好きで、息子が何度も繰り返し読んでくれます。
【10】たべもんどう|鈴木のりたけ
あらすじ

「食べる」+「問答」の「たべもんどう」。『きゅうきゅう きゅうりの きゅうきゅうしゃ』→“きゅうきゅうしゃ”を見つけてね。や、『ながいもおもいがな』→上から読んでも下から読んでも同じことばといったように、食べ物に関連したクイズや言葉遊びを楽しむことができます。
この絵本のおすすめポイント
表紙はじゃがいものおじさん風。食べ物が人間のように描かれていて、実際にいそうな雰囲気です。ページごとにクイズがあるので、長い時間、身飽きずに楽しむことができます。巻末には答えも載っているので、答えがわからない時はそちらを見ることができます。
ページ内に「こんな面白いもの見つけた!」なんてこともあり、絵をくまなく探してみるのもおすすめですよ。
口コミ
・絵が細かく綺麗で大人の自分もファンになってしまいました。子どももお話しが好きなようで気に入ってくれています。
・鈴木のりたけさんの絵本は子どもたちが大好きです。味のある絵や世界観に引き込まれるようです。
まとめ
鈴木のりたけさんの絵本は、子どもが「面白そう!」と感じてもらえそうな1冊が多いのではないでしょうか。人気職業を描く『しごとば』に、憧れのおふろを描く『ぼくのおふろ』に、迷路大好きな子には『おつかいくん』を……。1冊読むとハマってしまいそうな鈴木のりたけワールドに注目です!
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