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生後8ヶ月 赤ちゃんの身長・体重・身体の発達
身長・体重は?

厚生労働省が10年おきに実施している乳幼児身体発育調査によると、この時期の赤ちゃんの身長と体重の中央値は次のとおりです。
男の子 身長 70.5cm 体重 8.50kg
女の子 身長 69.2cm 体重 7.97kg
身体発育曲線を見ると、上限は97パーセンタイル、下限は3パーセンタイルとなっています。
これは、上限よりも上の体重や身長の赤ちゃんは、同年代の赤ちゃんの3パーセントしかおらず、同じく下限よりも下の体重や身長の赤ちゃんは、同年代の赤ちゃんの3パーセントしかいないという意味です。
なお、発育の評価は1回の計測だけで判断するのではなく、赤ちゃん個人の発育のパターンを時間を追って評価します。
ある時期から発育の伸びがそれまでに比べて悪くなるような時は、原因を調べる必要がある可能性がありますので、健診の機会をとらえてかかりつけ医に相談してみてください。
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手の機能が発達します
手の機能が発達して、親指、人差し指、中指を使って小さいものでもつかむことができるようになります。また、腕を押したり引いたりといった動作ができるようになります。
おすわりも上手になって両手が自由になりますので、いろいろなおもちゃで遊べるようになっていきます。
事故が多い時期です
早い子では、後追いが始まります。ママを探して台所や階段、お風呂場へひとりで行ってしまい、思わぬ事故にあうことがあります。行動範囲を安全な環境に制限するため、ベビーゲートやベビーサークルを使い、危険な場所には入れないようにしましょう。
また、赤ちゃんの引っ張る力はとても強いです。コードやテーブルクロスなどを引っ張って赤ちゃんの上に物が落ちる、など思わぬ事故が起こります。コードを短くまとめる、テーブルの上にはなにも置かない、などの対策が必要です。
誤飲も多くなります
赤ちゃんはなんでも口に持っていきますので、この時期以降は誤飲が非常に多くなります。タバコやペットボトルのキャップ、おもちゃ、ボタン電池、薬などを飲みこんでしまうことが多く報告されています。
ティッシュペーパーも丸めて飲みこむと危険です。気道がふさがってしまうと、5分程度で命にかかわります。
また、棒状のものを口にくわえた状態で転んでしまうと喉にささってしまうこともあります。
いかなるものも床に放置しないようにし、低い位置にある棚にはロックをつけるようにしましょう。
誤飲してしまったら
突然泣きだした、嘔吐した、顔色が悪い、呼吸が苦しそうといった様子を赤ちゃんが見せたら、誤飲した可能性があります。すぐに口の中を調べてください。
口の中に入っているものは、すぐに取り出せるものであれば取り出してもかまいません。
しかし、小さい赤ちゃんの口のなかに指を入れると、飲み込んだものを押し込んでしまったり、前歯の生えた赤ちゃんが無意識に指を噛んでしまったりすることもあり危険です。喉に詰まっている場合、無理に取り除こうとせず、すぐに医療機関を受診してください。
誤飲したものによっては、すぐに吐き出させる必要があるもの、逆に吐き出させてはいけないものがありますし、赤ちゃんに無理やり吐かせることは簡単なことではありませんので、十分な知識がないときには無理に吐き出させないほうがよいでしょう。
飲み込んだものによって対応が変わります
赤ちゃんの周りの状況から、何を飲み込んだか確認しましょう。
以下のものを飲み込んでしまっていた場合は、応急処置をして大至急病院へ行きます。なお、水やミルクを飲ませることを勧めることもありますが、とっさに判断することは難しいですし、飲むことが嘔吐を誘発してしまうことがありますので、医療者からのアドバイスを受けてから飲ませるとよいでしょう。
・すぐに吐き出させてもよいもの
タバコ葉:すぐに吐き出させ、急いで病院へ
大人の薬:吐き出させ、飲んでしまった薬を持って急いで病院へ
・吐き出させてはいけないもの
漂白剤
灯油やガソリン、除光液
針や画鋲などのとがったものなど
ボタン電池を飲み込んだ場合も、急いで病院へ連れて行ってください。
誤飲したかわからなくても、レントゲンで調べられますので、少しでも誤飲した可能性があれば必ず病院へ行ってください。
その他のものを飲みこんだ場合は、しばらく様子をみても構いません。ただし少しでも異変があれば、すぐに病院へ行きましょう。
生後8ヶ月の発達状態についての体験談
ますます目が離せなくなり、後追いも

できることも増え、遊びの幅も広がる

生後8ヶ月 赤ちゃんの生活リズム
睡眠時間が安定してきます

生後6ヶ月をすぎると生活リズムができてくるため、この時期には夜にまとめて眠るようになります。合計で13時間ほど眠りますが、お昼寝は午前中に1時間ほど、午後に1~2時間ほどの赤ちゃんもいれば、2~3時間の長い昼寝を1回だけする赤ちゃんもいます。
赤ちゃんによって必要な睡眠時間は異なりますので、赤ちゃんの機嫌がよければこの通りでなくても構いません。
しかし、睡眠のサイクルがなかなか整わず、夕方からお昼寝してしまって夜眠れない、といった日が続くようでしたら生活を見直してみましょう。
朝は決まった時間にカーテンを開ける、夜は寝る時間の少し前から部屋を暗くしてあげると、徐々に睡眠のサイクルが整ってきます。
夕方眠そうにしていても、そこで寝てしまうと夜の睡眠に影響してしまいますので、赤ちゃんと遊んでお昼寝をちょっと我慢してもらいましょう。
1日のスケジュールをたててみましょう

夜泣きがピークを迎える時期です。夜泣きの原因ははっきりとはわかっていませんが、赤ちゃんの睡眠サイクルが整うと徐々に減っていくようです。
赤ちゃんの睡眠時間を安定させるためにも、赤ちゃんの様子を見ながら以下をポイントにして1日の大まかなスケジュールをたててみましょう。
・起床:部屋を明るくして6時半~7時ころには起こしてあげましょう。
・朝食:離乳食を食べさせて授乳をします。
・お遊び:散歩などで日光にあててあげましょう。
・お昼寝:目安は1時間です。ただし、2~3時間の昼寝を1回だけする赤ちゃんもいます
・昼食:離乳食を食べさせて授乳をします。
・お昼寝:目安は1~2時間です。
・お遊び:夕方眠そうにしていてもちょっと我慢してもらいましょう。
・夕食:授乳をします。
・お風呂:寝る1時間前くらいまでに入れてあげましょう。
・就寝:20時ころには寝かせてあげましょう。
夕食とお風呂は逆でも構いませんが、寝る前のルーティンは毎日同じ順番にするとよいと言われています。この他にも、欲しがったときに授乳してください。
もちろん、赤ちゃんですのでスケジュール通りにはいきません。あくまでも目安として、赤ちゃんの機嫌や体調にあわせてあげてください。
生後8ヶ月 生活リズムについての体験談
離乳食が2回となり生活リズムにも変化が

生後8ヶ月 赤ちゃんの授乳や離乳食
離乳食は何をあげたらいいの?

おかゆは少し粒を残して5倍粥(全がゆ)にし、その他の食材も粗めにつぶしてあげます。ぜひママも一緒に食べて、もぐもぐするところを見せてあげてください。
赤ちゃんも真似して、上手に舌や歯ぐきでつぶして食べられるようになります。離乳食は1日2回で、この時期からは肉や魚といったタンパク質も食べられるようになります。
1回あたりの量は、以下を目安にしてください。
・おかゆ 50~80g
・野菜や果物 20~30g
・魚 10~15g/肉 10~15g/豆腐 30~40g/卵(卵黄なら1個、全卵なら1/3個)/乳製品 50~70g(どれか1品をあげてください)
アレルギーの原因を特定しやすくするため、新しく挑戦する食材は1日1つまでにしましょう。また、卵は固ゆでにして、はじめは卵黄だけをあげましょう。
卵白は特にアレルギーを起こしやすいので、卵黄をあげはじめて1~2ヶ月経ったころからあげはじめるとよいでしょう。その場合も固ゆでにしてください。
同じ食材ばかりが続くと栄養が偏りますし、赤ちゃんも飽きてしまいます。とはいえ、毎食少量ずつ違うものを用意するのは大変です。
時間のあるときに何種類か作っておき、小分けして冷凍しておくと便利です。自分でスプーンを使い、あるいは手づかみで食べたがるかもしれません。食べ物で遊んでいるように見えますが、自分で食べるための大事な練習です。
ときには手づかみで食べられるものも用意して、サポートしてあげましょう。赤ちゃんにエプロンをつけたり、下に新聞紙やレジャーシートを敷いたりすると片付けが楽になります。
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生後8ヶ月の食事についての体験談
ベビーフードも上手に活用することもおすすめ

まだまだおっぱいもたくさん飲みます

生後8ヶ月の赤ちゃんの健康|下痢や便秘しやすい時期
下痢や便秘に注意
離乳食をはじめると、水分が不足して便が硬くなりがちです。意識的にお茶や水分などをあげましょう。また、離乳食の食材が徐々に大きくなっていきますので、消化がうまくできなくて下痢になってしまうことや食べたものがそのままの形で出てくることがあります。
消化機能が発達していきますので、それほど心配することもありませんが、気になるようでしたら離乳食のかたさや食材の大きさを見直してみてください。
さらに、アレルギー反応として下痢になることや便に血液が混ざることもあります。いつもと違うな、と感じたらかかりつけ医に相談しましょう。毎日離乳食で食べたものをメモしておくと原因を特定しやすくなります。
生後8ヶ月 健康についての体験談
下痢の時はおむつかぶれにも注意

免疫力が下がり、体調不良になりやすい

まとめ
誤飲や事故が起こりはじめる時期です。また、いろいろなものを食べはじめますので、アレルギーが出やすい時期でもあります。赤ちゃんの様子に特に注意してあげましょう。
(医療監修:井上信明先生 文章作成:米奉行)
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