小さく細かく少しずつが大切
でも1番大切なのはパパママの喜ぶ笑顔

大人は食材を小さくしたり、細かくしたり、練って混ぜてみたりと色んな工夫をして食べてもらおうとします。それでも「イヤ!」と言われたり口を開けてくれなかったりして困っている方も多いことでしょう。
子どもに「おいしい」と思ってもらうには口に入れてもらわなければ始まりません。そんな時には「楽しい」を先に持ってくるのが大事です。
1番の武器は調理法でも食材の美味しさでもなく「大好きなパパとママの喜ぶ笑顔」。パパママの笑顔は子どもにとって何よりもうれしいご褒美なのです。
色んな工夫をして料理も本当に大変。分かります!せっかく作ったのだからたくさん食べて欲しい。その気持ちはとてもよく分かるのですが一旦その気持ちはしまってください。
始めの1歩は、子どもがほんの少し口にしたことで大喜びすることから始めていきます。スプーンの端にちょこっとでも良いのです。それを口にしたらパパとママで大げさすぎるほど大喜びしましょう。
子どもが食べやすいように小さく細かく調理するのはとても大事です。
そして「パパとママの喜ぶ笑顔」というご褒美が待っているから、子どもたちは苦手な物にも楽しく挑戦してくれるのだと考えてみましょう。
保育中の実例
ブロッコリーが苦手な子への最初の1歩はブロッコリーのつぼみの1粒(ブロッコリーのあのつぶつぶの1つだけ)を口に入れただけで先生たちが大喜びすることから始めました。それを少しずつ多くしながら繰り返していくと1月も経つ頃には自分から小さいものを食べられるようになりました。
大好きな先生がこの食材を食べるだけでこんなにも喜んでくれるなら「楽しい」と思えたのですね。
周りの大人がおいしく食べる姿を見せる!
おいしさを決めているのはパパママ!?

子どもって本当によく周りを見ていますよね。あれは興味や関心があるのはもちろん、周りを見ることで自分を認識しているという部分もあるのです。
子どもが公園で遊んでいる最中に転んでしまった時、親は心配そうな顔をしてかけよると子どもは泣いてしまいます。
しかし、同じ状況でも親が笑って見守っていたりすると案外ケロっと立ち上がって、転んだことが楽しくなって笑うこともあります。泣いてしまった時と笑っている時との違いは1つです。そう、周りの大人の反応ですね。
即効性があるものでもないですし、全ての子どもに当てはまってくれるわけではありませんが、同じ料理(食材)を一緒にいるパパとママがおいしそうに食べることで、子どもが興味を抱くことがあります。
「大好きなパパやママがおいしそうに食べているから食べてみよう」と興味がわくことで、僕も私も食べてみようかなと思うのです。
小さい子どもの場合、子ども用皿と大人用皿にあるものが、同一物であると理解できない場合もあります。
そこでパパママだからこそできる手が、子ども用皿の料理を子どもの目の前でおいしそうに食べること。その後で一緒に食べてみようねとお皿を見せながら口に運んであげると子どもは安心して食べられるようになります。
苦手食材を遊びに取り入れる
食材に触れて身近で安心な食べ物に変身

子どもにとって苦手な物は、ほとんどが食べず嫌いで未知のもの。
では、その苦手食材のことを知ったり触れたりすることで「未知の物」から「身近な物」へと意識が変わります。
保育園などでは、よく子どもたちと一緒に野菜を育てます。これは食育の一環であり、野菜を育てて経過を観察し、実際に食べることで、より身近に感じてもらうためです。
もし家庭菜園をされる場合は、買ってきた種のパッケージなどは捨てずに、そのプランタ-に子どもがわかるように立ててあげると良いでしょう。土の中からこんな野菜が出てくると子どもが想像できることが大切です。
しかし小さい子どもの場合は、収穫を喜んでも、そこまでの流れを理解しずらいこともあります。そこでおすすめなのが、子どもの苦手食材を使って遊ぶことです。
おままごとも多少の効果はありますが、実際の野菜を使って遊ぶと、子どもがより身近に感じることができます。
1・2歳児におすすめの遊び
【お野菜スタンプ】子どもの苦手なピーマン・タマネギ・サツマイモ・オクラなどを使って手作りスタンプでペタペタ遊びましょう。
(必要な物)
・野菜
・絵の具 赤・黄・青
・絵の具を溶かす平たい皿
・白い紙
・汚れても良い服装
野菜は何を選んでも大丈夫!切り方を縦と横にしてみたり斜めにしてみたり、子どもが持ちやすい範囲で工夫をするといろいろな形ができて大人も楽しめます。
赤・黄・青は3原色なので混ざても楽しめますが、1色だけでも大丈夫です。子どもの好きな色で取り組んでみましょう。
絵の具はドロドロ過ぎても難しく、薄めすぎると服が汚れたりスタンプがきれいに写らなかったりすることがあるので、調整してみてください。準備が整ったら、後は子どもと一緒に紙にペタペタと押してみましょう。
最後に、遊んだ日の昼ご飯や夕飯などでその食材を使ってみましょう。「楽しかった」ものが料理になってでてきたことで、印象が変わり口に運んでくれるかもしれませんよ。
まとめ
子どもたちに好き嫌いはつきものです。子どもたちの苦手なものを克服するポイントは「楽しい」という印象をもってもらうことです。
今回紹介したものはあくまでコツであり、これをしたから明日から苦手なものがなくなるなんてことはありません。
しかし、コツを知っているだけでパパもママも子どもたちも楽しみながらおいしい食事ができるようになるのではないかと思います。
たくさん遊び、たくさん食べて、たくさん喜び、心にゆとりを持ちながら苦手なものを克服していきましょう。
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