新幹線の多目的室ってどんなスペース?

本来は身体の不自由な方のためのスペース

多目的室,新幹線,赤ちゃん,

新幹線の多目的室は、体の不自由な方が利用するために設けられている個室のようなスペースです。そんな場所が新幹線にあることをこれまで知らなかったという人も結構いるのではないでしょうか。

新幹線の車種によって多少違いがありますが、部屋の中には組み替えるとベッドにもなる2人掛けのソファーが設置されています。

その他にも荷物を置く場所やコンセントもあって、そんなに広くはないもののとても快適なスペースなんですよ。

空いていれば、授乳や体調不良の時に利用可能

本来身体が不自由な方のためのスペースですが、空いている時は授乳や体調不良、着替えなど色々なことに使わせてもらえます。

例え授乳ケープをしていても座席で授乳するのはやっぱりどうしても人目が気になると思うので、多目的室が使えるのはうれしいですよね。赤ちゃん連れで新幹線に乗るのがぐんと気軽になる気がしませんか。

予約不可なので、利用の際は車掌さんに声がけを

多目的室を予約して利用できるのは、身体が不自由な方に限られています。それ以外の方は予約できませんので、当日その場で車掌さんに声をかけるようにしてくださいね。多目的室を利用する方法は、利用したい時に車掌さんに声をかけて鍵を開けてもらうだけです。

誰も使っていないときには、授乳はもちろん着替えや気分が悪くなった人の休憩にも使える場所なので、遠慮せずに申し出てくださいね。

使いたい時にタイミングよく車掌さんが通りかかるかどうかはわからないので、あらかじめ車掌室の場所を確認しておくと安心ですよ。

多目的室を利用するときのポイントは?

何号車にあるか事前に確認を

いろいろな新幹線,新幹線,赤ちゃん,

多目的室は国内のほぼ全ての新幹線に設置されています。

赤ちゃんと一緒に新幹線に乗る必要がある時は、いつでも好きな線の好きな便を選んで大丈夫です。

ただし路線や新幹線の車両編成によっては、多目的室がある車両が異なっているので注意してくださいね。

座席は多目的室近くの車両の指定席が便利

授乳などで多目的室を使いたいなと考えている時は、多目的室に近い車両の指定席を予約しておくと便利です。

のぞみなどは16両もあるので、多目的室まで赤ちゃんを連れて何両も歩かないとならないこともあり、それはそれで大変になってしまいますよね。

多目的室の近くの車両の中でも、赤ちゃん連れに特におすすめの座席は、車両の一番前か一番後ろです。一番前は足元のスペースが比較的ゆったりしているので、荷物が多い場合も置きやすいですよ。

一番後ろは、座席の後ろに少しスペースがあるので、ベビーカーを畳んで置いたり、荷物を置いたりすることも可能です。また、赤ちゃんがぐずった時など、さっとデッキに出ることもできるので、できるだけ扉に近い座席がいいでしょう。

多目的室以外にも、車掌室やおむつ替えができるトイレの場所も予めチェックしておけば当日の行動がスムーズになりますよ。

マナーを守って快適に

赤ちゃん連れでの旅にとてもありがたい多目的室ですが、だからこそ使用させてもらう時はしっかりマナーを守りたいですよね。

もし何人も使いたい人がいる時はきちっと順番を守るのはもちろん、中にゴミを置きっぱなしにしたり散らかしたりするのは厳禁です。

その場所が必要な人は他に何人もいるということを常に頭の隅に置いて、自分の次の人も気持ちよく利用できるよう入った時と同じ状態にしてから部屋を出るように心がけたいですね。

新幹線と多目的室の場所をご紹介します

【1】のぞみ/11号車

東京と博多を結ぶ新幹線

のぞみ,新幹線,赤ちゃん,

東京と博多間を走る東海道・山陽新幹線のぞみは、乗ったことがある方も多いのではないでしょうか。東京から新大阪まで約2時間半で移動できるので、ビジネスや旅行での利用も多いですよね。

のぞみの場合、多目的室は11号車に設置されています。車掌室は8号車に設置されていることが多いですが、車両の種類によって異なることもあるので事前に確認しておいてくださいね。

【2】はやぶさ/5号車

最高速度を誇る男の子に人気の新幹線

はやぶさ,新幹線,赤ちゃん,

緑の車体の東北・北海道新幹線のはやぶさは、電車好きの男の子にファンが多い新幹線です。上の子に乗りたいとお願いされることも多いのではないでしょうか。

東京から東北地方の太平洋側を走り抜けて北海道の新函館北斗駅までを約4時間20分でつなぎます。グリーン車よりもハイクラスなグランクラスの車両があることでも有名ですよね。

はやぶさの多目的室は5号車に設置されています。車掌室は9号車にありますよ。

【3】つばさ/11号車

やまびことの連結が人気

山形新幹線つばさ,新幹線,赤ちゃん,出典:www.photo-ac.com

E3系つばさは東京と山形県の山形駅と庄内駅を結ぶ山形新幹線です。東京駅から福島駅までは盛岡行きのやまびこと結合して運転されていることもあります。

多目的室も車掌室も11号車にあるので、1人で赤ちゃんを連れて乗っている時も利用しやすいですね。

【4】さくら/8両編成のときは7号車・6両編成のときは5号車

同じ車両に多目的トイレも有り

九州新幹線 さくら,新幹線,赤ちゃん,出典:www.photo-ac.com

さくらは山陽・九州新幹線が運航していて、新大阪から鹿児島中央駅までを繋いでいます。

新大阪から鹿児島中央駅までは4時間くらいかかるものの、西日本と九州を縦横断してくれるとても便利な路線です。

また山陽地域ものぞみより多くの駅に停車するので、この地方出身の方にはとても便利ですよね。

多目的室があるのは7号車で、同じ車両におむつ交換台付きの特に広い多目的トイレもあるので便利ですよ。6両編成の時は、多目的室は5号車になります。

【5】みずほ/7号車

さくらよりさらに早く鹿児島まで

九州新幹線みずほ,新幹線,赤ちゃん,出典:www.photo-ac.com

みずほはさくらと同じように山陽・九州新幹線が新大阪から鹿児島中央駅まで運航している新幹線ですが、さくらより停車駅が少なくスピーディです。

新大阪駅と鹿児島中央駅の所要時間は約2時間23分と、驚くほど速く九州の一番南まで着いてしまいます。多目的室があるのはさくらと同じ7号車です。

【6】かがやき/7号車

帰省や旅行に便利な路線

北陸新幹線 かがやき,新幹線,赤ちゃん,出典:www.photo-ac.com

E7系かがやきは東京・金沢間を最速約2時間30分で運行している、JR東日本とJR西日本の新幹線です。

青と白を基調にした車体には名前にふさわしく金のラインが入っていて、こちらも男の子たちに人気です。

東京から長野と富山を経由して金沢にたどり着く路線は、帰省にも旅行にも便利ですよね。

グリーン席より格上のグランクラスがあったり、普通席にも全員分のコンセントがあったりちょっと高級感のある新幹線ですよ。

多目的室は7号車にあって、乗務員室は6号車にあることが多いです。E7系のはくたか、つるぎの多目的室も同じく7号車にあります。

【7】とき/9号車

東京と新潟をつなぐ

新幹線とき,新幹線,赤ちゃん,出典:www.photo-ac.com

ときは東京と新潟をつなぐ上越新幹線の車両です。

東京から長岡までが約1時間45分で、新潟までは約2時間5分の所要時間になっています。停車する駅は便によってちがうので、注意してくださいね。

多目的室は9号車にありますよ。

2階建て新幹線のMaxときの場合、多目的室は16両編成の時に16号車又8両編成の時には8号車に設置されています。

【8】こまち/12号車

真っ赤な車体が目印の新幹線

秋田新幹線こまち,新幹線,赤ちゃん,出典:www.photo-ac.com

真っ赤な車体で人気のこまちは東京と秋田を繋ぐ新幹線です。東京から盛岡を越えて秋田まで、最速約3時間40分で到着しますよ。

防犯カメラが設置されていたり電動の車いすにも対応する大型のトイレがあったりと、セキュリティやバリアフリーがより重視されています。

多目的室は12号車にあり、車掌室も同じ12号車にあることが多いですよ。

【9】ひかり/16両編成の時は11号車・8両編成の時は7号車

のぞみよりも安い指定席が人気

新幹線ひかり,新幹線,赤ちゃん,出典:www.photo-ac.com

ひかりは東京から博多を結ぶ東海道・山陽新幹線の1つです。

同じ区間を走るのぞみに比べると少し遅いものの、その分指定席のチケットが安いので人気です。

また便によって変わるものの、のぞみがとまらない駅にもとまるので、目的地によってはのぞみより便利ですよね。

所要時間は東京から大阪までの所要時間は約3時間で、博多までは約5時間30分です。

多目的室があるのは16両編成の時は11号車で8両編成の時は7号車です。

車掌室は16両編成の時は8号車にあることが多いですよ。

【10】こだま/16両編成の時は11号車・8両編成の時は7号車

東京から博多までの各駅停車

新幹線こだま,新幹線,赤ちゃん,出典:www.photo-ac.com

こだまものぞみやひかりと同じ東海道・山陽新幹線の1つです。

のぞみやひかりと違うのは区間内の全ての駅に停車するところで、東京から大阪や東京から博多まで行くには結構時間がかかりますが、区間内のある駅から他のある駅まで短距離を早く移動したい時に便利です。

東京から大阪へは4時間ほどで、東京から博多へは9時間ほどで到着します。

ひかりと同じく、多目的室は16両編成の時は11号車、8両編成の時は7号車ですよ。

赤ちゃんと新幹線に乗る際のコツ、気を付けることは?

時間に余裕を持って

ベビーカーに乗った赤ちゃん,新幹線,赤ちゃん,

赤ちゃんとのおでかけは、大人だけで移動する場合よりどうしても時間がかかってしまいます。ベビーカー移動の場合は、駅構内でエレベーターを使うために遠回りすることもしばしば。旅行や帰省となると荷物も多いので、普段通りにはいかないこともあるでしょう。

赤ちゃん連れで新幹線に乗るときは、なるべく時間に余裕をもって行動するようにしましょう。自由席であれば、乗り過ごしても次の新幹線に乗ることができます。しかし指定席を予約している場合は、乗り過ごしてしまうと次の新幹線で希望の席が取れるとは限りません。

最悪乗り遅れたら、次の便の自由席に乗ればいいのですが、なるべく乗り遅れたくないですよね。新幹線の出発駅までの在来線のダイヤの乱れや交通事情など、何があるか分からないので、早めに出発すると安心ですよ。

座席のまわりの人に一声かけておくと安心

赤ちゃんが新幹線内で泣いてしまうのは仕方のないことです。誰が悪いわけでもないことですが、中にはよく思わない人もいるかもしれません。泣いてしまったら、デッキに移動しましょう。

また、前後左右の席に座っている方に「赤ちゃん連れなので、ご迷惑をおかけするかもしれません」と前もって一声かけておくといいと思います。一声かけておくことで、周りからの印象も違ってくるでしょう。

おむつ替えは多目的トイレへ

赤ちゃんの月齢によらず、新幹線の座席でのおむつ替えは控えるのがマナーです。新幹線の洋式トイレにはおむつ替えシートが設置されています。おむつ替えができるトイレには目印に赤ちゃんマークがついていますよ。

また、普通のトイレより広めの多機能トイレにもおむつ替えシートが設置されています。ベビーカーごと入ることもできますし、ベビーキープも設置されているので、おむつ替えだけでなく大人が赤ちゃん連れでトイレに行きたい場合にも便利ですよ。

持ち物は?

赤ちゃんの月齢などで必要な物は変わってくると思いますが、赤ちゃんと新幹線に乗る際の赤ちゃんグッズは以下の通りです。スーツケースなどに入れず、すぐ取り出せるバッグにまとめておきましょう。

・おむつ(4,5枚あると安心)
・おしりふき
・ビニール袋(使用済みのおむつやおやつの袋などのゴミを入れるため)
・ガーゼ、タオル
・着替え
・おくるみやカーディガンなど羽織れるもの(夏場はクーラーで車内が寒すぎることがあります)
・抱っこひも(まだ歩けない赤ちゃんがぐずった際にデッキであやすのにあると便利)
・ミルク、哺乳瓶、お湯、湯冷まし(ミルクを使ってる場合)
・おもちゃや絵本
・赤ちゃんの飲み物
・おやつ
・授乳ケープ
・離乳食

まとめ

小さな赤ちゃんがいると本当は新幹線を利用したくても遠慮しているという人もいるかもしれません。

でもぐずって泣き出したらデッキに出てあやす等、マナーさえ守れば赤ちゃん連れで新幹線に乗っても大丈夫ですよ。そして授乳の時間には他に利用者がいなければ多目的室が使えることを覚えておくと便利です。

ネットで新幹線を予約する時も座席を自分で指定することができるので、赤ちゃん連れで新幹線に乗る時は多目的室の近くに席を確保するようにしてくださいね。

・掲載内容や連絡先等は、現在と異なる場合があります。
・表示価格は、改正前の消費税率で掲載されている場合があります。ご了承ください。