こんにちは有明こどもクリニック院長、小児科医の小暮裕之です。

この時期になるとよく保護者様からインフルエンザ予防接種についてご質問をうけます。

今日は、インフルエンザの症状や予防接種に最適な時期、また日常での予防方法やかかった後の対処方法をお伝えします。

【1】インフルエンザとは

突然の高熱や激しい頭痛などが特徴

,インフルエンザ,予防接種,小児科 出典:PIXTA※写真はイメージです

インフルエンザは”インフルエンザウィルス”に感染することによって起こる病気です。

風邪は年間を通して起こる病気であるのに対し、インフルエンザは主に例年12 月〜2月頃に流行期を迎えます。

風邪の多くは、咳・鼻水・喉の痛みなど症状が緩やかにあらわれ重症化することはあまりありません。

一方、インフルエ ンザは、突然の高熱・激しい頭痛・体の痛み・倦怠感などの重い症状が急激にあらわれることが特徴です。

突然の高熱や激しい頭痛のほか、関節痛、筋肉痛、倦怠感などの全身症状を伴います。

また場合によっては、 肺炎や脳症などを併発して重症化することも あるため十分な注意が必要です。

【2】インフルエンザウィルスの感染経路

主に「飛沫(ひまつ)感染」と「接触感染」 の2種類

,インフルエンザ,予防接種,小児科 出典:PIXTA※写真はイメージです

「飛沫感染」とは、感染した人の咳、くしゃみ、つばなどの飛沫に含まれて放出されたウィルスを近くにいる人が鼻や口から吸い込むことによって感染します。

「接触感染」とは、ウイルスが付着したものに触れることによって間接的に感染することをいいます。

例えばウィルスが付着したドアノブやスイッチなどに触れ、その手で鼻や口を触ることにより感染します。

【3】インフルエンザ予防接種

10月中に1回目の接種を!

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予防接種は13歳未満は、1シーズンに2回接種が基本。

効果があらわれるまで約2週間かかり、接種の間隔は約4週間あけるのが望ましいです。

このため、インフルエンザ流行期に間に合わせるためには、10月中に1回目の接種を済ませておくことをおすすめします。

もし接種時期が遅れてしまったら

インフルエンザ流行前に済ませていいるのが一番ですが、風邪などの理由で接種が遅れてしまうこともあると思います。

もし流行後でも自身がまだ罹患していない(かかっていない)状態であれば予防接種の効果は期待できます。

【4】予防接種以外の予防方法

日常でできる予防法

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以下の方法を実践してください。

⃝流行期は人混みや繁華街への外出を控え、 外出時は不織布製マスクを着用する。

⃝遊んだ後や帰宅時の手洗いうがいを習慣づける。(インフルエンザ以外にも有効)

⃝空気が乾燥すると気道粘膜のバリア機能が低下。室内では加湿器などを利用して適切な湿度50 〜 60%を保つ。

⃝日頃から規則正しい生活やバランスのよい 食事を心がけ、体の抵抗力を高める。

二酸化塩素の予防効果について

近年「部屋に置くだけでインフルエンザウィルス等を除菌できる」というような宣伝の二酸化塩素の商品をみかけます。

このような商品につていては効果がはっきりとしていないだけではなく、健康被害の報告もあるようです。

とくに乳幼児のいるご家庭での使用は注意してください。

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【5】それでもインフルエンザにかかってしまったら

小児科を受診するめやす

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保育園・学校などの集団生活をしている子どもは、インフルエンザを疑う症状(前述の急激な全身症状)が出た際は、登校前に受診が必須となります。

学校保健安全法で出席停止の基準が明示されているためです。

出席停止の基準は、発症した後 ( 発熱の翌日を 1 日目として) 5 日 を経過し、かつ、解熱した後 2 日 ( 幼児は 3 日 ) を経過するまでです。

インフルエンザかな?と思ったら、すみやかに受診し、医師の指示に従い療養に専念してください。

もしインフルエンザから熱性痙攣(けいれん)になったら

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熱性痙攣とは38℃以上の発熱に伴い乳幼児期(主に6ヶ月から5歳位まで)におこる痙攣や一時的な発作性疾患です。

インフルエンザによるものでも通常の熱性痙攣の時と対応は同じです。

まず痙攣の様子を観察していただき、慌てずに対応することが大事です。

対処法は...

⃝首のまわりの衣服をゆるくし、頭部を少しそり気味にして呼吸を楽にする。

⃝嘔吐が見られた際は、体ごと顔を横にむけて、吐物が気道に入らないようにする。

また初めての痙攣、痙攣時間が5分以上、止まったあとも意思疎通が十分にとれない、24時間以内に繰り返す、左右非対称の痙攣などは救急受診を推奨します。

まとめ

以前、診察しているお医者さんはインフルエンザにかからないのですか?と聞かれました。

実は僕自身は勤務医時代に3回かかってしまいました。

ただ、それを教訓に予防をきちんとするようになり、開業後は5年間一度もかかっていません。

インフルエンザにおいて予防がいかに大切かおわかり頂けたら幸いです。

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