Chapter3 授乳とくすり
2.授乳中のくすりの服用
● お母さんが病気のためにくすりを長くのむ場合は、注意が必要です。授乳の度に、くすりが赤ちゃんの体に蓄積して影響が出る可能性があるからです。
その場合は、治療を受けている医師や産婦人科医、小児科医、薬剤師と事前に相談し、長くのんでも赤ちゃんに影響しないくすりに変更する、赤ちゃんの様子を見ながらくすりを続けるなどしてください。
ただし、病状によっては母乳をあげること自体がストレスとなる場合もあるので、無理はしないでください。
● くすりの影響を少なくするには、乳汁中のくすりの濃度の推移を踏まえて、授乳と服薬の時間を考える必要があります。
乳汁中のくすりの濃度の推移は、お母さんの血液中のくすりの濃度の推移とほぼ一致します。薬剤師と相談すれば、そうした情報を教えてもらえるでしょう。
● 妊娠と薬情報センター(国立成育医療研究センター内)のホームページで、授乳中のくすりの情報を知ることができます。
授乳中に安全に使用できると思われるくすり(99種類)、 授乳中の使用に適さないと判断されるくすり(4種類)などを確認できます。
● 多くのくすりは授乳中にのんでも赤ちゃんへの影響はほとんどありません。授乳中にのんでも問題ないくすりの成分の一部分を下表にあげました。
※画像はクリックすると、大きく表示されます。
「妊娠と食品・嗜好品」Q&A
妊娠中は、ふだんより健康に気をつける必要があります。ここでは食品や嗜好品についてよくある質問をまとめました。
(参考)「妊娠・授乳とくすり」相談窓口
妊娠と薬情報センター
厚生労働省の事業として2005年に設置され、以降、相談・情報収集を実施している機関です。
全国に拠点病院があり、問診票などの必要書類を郵送後、電話や全国にある「妊娠とくすり外来」への相談が可能です。利用方法など詳しい情報はホームページをご覧ください。
妊娠と薬情報センター(国立成育医療研究センター内)
TEL:03-5494-7845
http://www.ncchd.go.jp/kusuri/
この記事に関連するリンクはこちら
地域の病院や薬剤師会など

各地域で相談場所を設けている場合があります。例えば東京の場合、虎の門病院、聖路加国際病院などに相談窓口があります。
*相談するにあたってくすりの成分が分からないときは、医薬品添付文書(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構http://www.pmda.go.jp)やくすりのしおり®(一般社団法人 くすりの適正使用協議会http://www.rad-ar.or.jp/siori/)、セルフメディケーション・データベース(日本OTC医薬品協会http://search.jsm-db.info/main2.php)で調べることができます。
本情報がまとまった冊子版(PDF)はこちら
・表示価格は、改正前の消費税率で掲載されている場合があります。ご了承ください。