基礎体温とは

基礎体温の測り方

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基礎体温には、生理周期によって高温期と低温期の2つがあります。では、基礎体温の正しい測り方、妊娠しやすい時期などについてみていきます。

まず、基礎体温は朝起きてすぐに測ります。基礎体温はちょっとした動作でも上下してしまうため、起きてベッドで横になったまま測るのが良い、と言われています。

測る部位は舌の裏で測るのが正確です。薬局などでも売っている、婦人体温計を使用しましょう。

低温期と高温期

次に、基礎体温の低温期と高温期の違いについて説明します。基礎体温に低温期と高温期があるのは女性ホルモンが関係しています。

生理周期が28日の人で考えると、低温期とは生理が始まって排卵日までの約14日間で、主にエストロゲンというホルモンが多く分泌されます。そして、排卵日付近には体温がガクッと下がります。

排卵が終わると、今度はプロゲステロンというホルモンが多量に分泌されます。このプロゲステロンが多量に分泌されることで、高温期になります。

このように、妊娠しやすい時期とはだいたい生理が始まってから14日前後で、体温がガクッと下がった頃になります。ただ、必ずしも排卵日の体温が1番低いというわけではありません。その日の体調や睡眠時間などによって、多少基礎体温に誤差がでます。

妊娠しやすい日を探すためだけでなく、自分の基礎体温がどのような変化をしているのかを把握するためにも、基礎体温を測ることはよいでしょう。

基礎体温が下がった=排卵期?

基礎体温の変化-グラフは二段にわかれる

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基礎体温を測ったら、どんな風に観察していけばよいのでしょうか。まずは、毎日基礎体温を測ってグラフにしてみて下さい。最近では携帯のアプリでも簡単に基礎体温表がつけられるので、そちらを活用するのもおすすめです。

しばらく記録した基礎体温表をみてみると、体温の低い低温期と体温の高い高温期があるのがわかります。低温期の中でも体温がガクっと下がる時期があると思うのですが、その辺りが排卵期です。

目安として、低温期と高温期の差は0.3~0.5度ぐらいです。高温期は36.7度以上が目安とされています。ここで重要なのは、基礎体温表が低温期と高温期の2層にわかれているかというところです。

2層の基礎体温表であれば、きちんと排卵が行われている可能性が高く、排卵日も予測しやすいです。反対に、低温期のみで高温期がなくそのまま生理が来る場合は、排卵が起こっていない「無排卵月経」の可能性もあります。1度産婦人科でみてもらうとよいでしょう。

ただし、基礎体温をつけはじめたばかりの頃は、体温を測るタイミングがうまくいかなかったり、体調が悪くて体温が変化してしまったなどということもあります。まずは2~3ヶ月、基礎体温表をつけてみることをおすすめします。

妊娠超初期には高温期?

妊娠超初期の体温

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では、妊娠すると基礎体温はどうなるのでしょうか?

結論から言いますと、妊娠超初期には基礎体温は上がります。正確には普段の生理前ですと、約2週間で終わる高温期が、妊娠すると続くということです。

その理由は、プロゲステロンという女性ホルモンが関係しています。このプロゲステロンは、排卵が終わると多量に分泌されます。それによって排卵後は高温期になります。妊娠していなければ、生理が始まると分泌が減り、体温は下がっていきます。

妊娠すると子宮内膜の厚みを維持したり、乳腺を発達させたり、胎児を育てるためにプロゲステロンが多量に分泌され続けます。このため、妊娠すると生理予定日になっても基礎体温は下がらず高温期のままという状態になります。

体験談:生理予定日になっても高温期が続いた

shizuka03さんからの体験談:
妊娠を待ち望み、基礎体温をつけていました。生理予定日になっても高温期が終わらず、妊娠への期待と不安でいっぱいの中、4週5日で妊娠が発覚しました。

最初は驚き、信じられなかったです。元々、疲れやストレスによって胃腸を悪くしがちだったため、すぐに食欲減退・吐き気などが現れましたが、全く妊娠したという実感はわきませんでした。

また、5週6日に胎のうの確認をするまで、正常妊娠かどうか不安に感じる毎日でした。その後も、初期流産にならないか不安を感じる毎日で、週1回の健診が待ち遠しかったです。

妊娠検査薬の使用はいつから

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基礎体温が下がらず、高温期が続いている、これは妊娠したかも!と思うと、すぐに妊娠検査薬を使いたくなりますよね。でも、あまり早く使いすぎると陰性になる可能性もあるし…。

ここでは、妊娠検査薬の正しい使用時期についてみていきます。そもそも妊娠検査薬は、妊娠すると分泌されるhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンに反応し、陽性か陰性の結果が出ます。

hCGは受精卵が着床すると分泌が増加していきます。個人差はありますが排卵後、10日前後から尿中のhCG濃度が上昇し、排卵後12日目頃には25ml/Uml、排卵後14日頃に50ml/Umlに達します。一般的に市販の妊娠検査薬は尿中にhCG濃度が50ml/Umうl以上になると陽性反応を示します。

先ほども述べたように、hCG濃度の上昇の仕方には個人差があります。そのため、市販の妊娠検査薬では、ほぼ確実に検査結果が出る「生理予定日1週間後以降」が検査可能時期となっています。

中には、生理予定日には陽性反応が出たという人もいますが、まれに蒸発線が出ただけということもあるので、やはり正しい時期に使用されることをおすすめします。

そんなに待てない!という方には、早期妊娠検査薬というものもあります。こちらは尿中のhCG濃度が25ml/Umlで反応し、生理予定日直前から使用できるものもあります。

高温期が続いていても流産の可能性も…

異所性妊娠や初期の流産について

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妊娠検査薬の陽性反応が出たら、産婦人科を受診しましょう。まずは正常な妊娠をしているかどうかを確かめるためです。

妊娠すると受精卵が着床することでhCGの濃度は上がり、妊娠検査薬では陽性反応が出ます。しかしまれに、本来ならば子宮内膜に着床するはずの受精卵が、卵管などの違う場所に着床する場合があります。

これを異所性妊娠といいます。この状態でもhCG濃度は上昇するため、症状がない限り気づきません。ただ放っておき、胎芽が成長すると卵管破裂などを起こし母体が危険な状態になることもあります。

妊娠検査薬で陽性反応が出たら、まずは産婦人科で子宮内に胎嚢や胎芽があることを確認して下さい。

また、産婦人科で胎嚢や胎芽も確認でき、妊娠していて高温期も続いていたのに、次に産婦人科に行ったら流産していた、ということも残念ながらあります。妊娠した人の約15%は流産すると言われており、そのうち約80%は妊娠12週までに起こる初期の流産です。

妊娠初期の流産の原因としては、その多くが受精卵の染色体異常です。そのため、妊婦さんが妊娠中に何かをしたのが原因であるということは、ほとんどありません。

流産してもなぜ高温期が続くの?

なぜ流産しても高温期が続くのでしょうか。通常、出血や腹痛があり胎芽やその付属物が自然に体外に出てしまう流産の場合ですと、基礎体温は下がります。

しかし母体には何の症状もなく、子宮内で胎芽が亡くなってしまっている稽留流産の場合は、まだ子宮内に胎芽などが残っているため、高温期が続くことがあります。

稽留流産の場合、自覚症状がないため健診の際に発見されることがほとんどです。出血も腹痛もないし、高温期も続いていたからまさか流産しているなんて…と思われる人も多いです。

先ほども述べたように、妊娠初期の流産の原因のほとんどは妊婦さんのせいではなく、胎児の染色体異常です。流産はとても悲しいことですが自分を責めないで下さいね。

まとめ

基礎体温の変化をグラフで見ていくと、妊娠兆候に早く気づくことができそうですね。基礎体温の測定と記録は、妊活の基本といわれています。

妊娠を希望している方は、まず基礎体温表をつけてみることからはじめてみて下さいね。

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