【1】フッ素を塗ればムシ歯にならないのですか?
フッ素とは

フッ素には再石灰化を促進させる作用や口腔内の細菌の活動性を低下させる作用があります。その作用によりムシ歯予防に効果がえられるのです。
ただしフッ素を塗布すればムシ歯にならないと思われている方が時々いらっしゃいますが、残念ながらフッ素を塗布しただけではムシ歯になってしまうことがあります。
虫歯の原因

ムシ歯は感染症ですので、細菌が繁殖しやすい環境であればムシ歯になる可能性はとても高いです。
口腔衛生状態を無視して塗布をしてもフッ素による予防効果をあまり期待できません。
ですから、お口の中を清潔にすることは、もちろん一番大切です。
そのほかにも食事・おやつ・飲み物の内容も大切ですし、時間を決めて食事やおやつを摂ること、正しい生活を送ることもとても大切な因子です。
【2】フッ素は何歳から塗ればいいの?
はえ始めたらすぐに!

歯の萌出後から2〜3年のフッ素塗布の効果が高いです。
年に3〜4回の定期的な歯科検診を受けながら乳歯や永久歯の歯の生え具合やムシ歯の感受性に合わせてのフッ素塗布の繰り返しが望ましいです。
ただ、低年齢のお子さんはまずは歯科医院に慣れるために、何回かに分けてフッ素塗布を行い一回の時間を短くしたりすることもあります。
フッ素のぬりかた
出典:www.nichiei-cosme.co.jpフッ素塗布の方法としては、綿球での塗布や、歯ブラシによる歯ブラシ法、トレーを用いるトレー法があります。
低年齢のお子さんには、綿球での塗布や歯ブラシ法が受け入れやすいと思います。
フッ素がゆっくり吸収されていきますので、塗布後は最低30分間の飲食は避けてください。
【3】フッ素入りの歯磨き粉について
フッ素入りを使った方がいいの?
出典:PIXTA※写真はイメージですはい。お使いいただきたいと思います。
ご自宅での低濃度のフッ素入り歯磨き粉によるムシ歯予防と定期的な歯科医院での高濃度のフッ素塗布は有効な予防処置です。
塗布方法は、きれいに歯磨きをした後に歯ブラシでフッ素入り歯磨き粉を塗りこむように磨いてください。
その後のうがいはしないで終わりです。1日1回で結構です。
歯磨き粉の量
出典:PIXTA※写真はイメージです量は3歳未満のお子さんは子供用歯ブラシに1〜2mmくらい、例えるならお子さんの切った爪くらいの量、ほんの少量で十分です。
3歳以上でうがいができるくらいのお子さんは子供用歯ブラシの毛束の4分の1くらいの量を。6歳以上は子供用歯ブラシの毛束の約半分量を使用してください。
【4】歯磨き粉以外の虫歯予防
歯磨き粉以外の家庭用フッ素
出典:PIXTA※写真はイメージですうがいができるお子さんからになりますが、フッ素の洗口剤も有効です。水で溶かす顆粒のタイプと水溶液タイプの2種類があります。
きれいに歯みがきをした後、1分間ぶくぶくうがいをしてお口のなか全体にいきわたらせ、吐き出します。
うがいのできないお子さんにはフッ化物スプレーもあります。お口のなかにスプレーします。歯ブラシにスプレーして磨くこともできます。
シーラント
出典:PIXTA※写真はイメージですまた、シーラントという予防処置もあります。奥歯の咬む面の溝の形態には個人差があり、人によっては歯みがきが難しい形態があります。
その溝の部分を小窩裂溝填剤(シーラント)で埋めて溝を浅くし、歯磨きを容易にする処置法です。
ただ、この処置は協力状態の良いお子さんからでないと本来の効果が得にくいですが、有効な予防処置です。
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※夜間休日、お子さまの健康状態に心配なことがある場合や受診の目安に迷った場合は子ども医療電話相談♯8000に相談をおすすめします。
厚生労働省・子ども医療電話相談事業
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