Q.02 張りと痛みの区別
Q お腹の張りと痛みの区別できません。

A
お腹の張りは、子宮が収縮してお腹がカチカチに固くなってしまう症状を指し、妊娠後期に入ると頻繁に起こります。歩いていても、キューッと張ってくることが多いので、張ってきたら歩くのを止め少し休むことが大切です。
お腹の痛みは色々な要因があります。便秘による腹痛なのか、月経時のような痛みなのか。不規則に痛むのか、規則的に継続して痛むのか。
出産間近になると、前駆陣痛(ぜんくじんつう)と呼ばれる症状が出ますが、不規則であればまだ陣痛ではありません。子宮収縮に伴う痛みは必ず痛いときと、痛くない時があります。
痛みが長時間続いたり、おなかが固くなって押さえると痛い場所があるような場合は、胎盤早期剥離(たいばんそうきはくり)の初期症状です。このような、いつもと違う痛みであれば、すぐに受診してください。
*前駆陣痛:前駆陣痛の状態は「お腹が張る」「お腹が痛い」「腰が痛い」などです。陣痛の初期に似ていますが、本当の陣痛の場合、どんどん痛みが増して痛みと痛みの間隔が狭くなってくるのに対して、前駆陣痛の場合は陣痛のための準備期間のようなものなので、痛みがなくなったり(痛みが遠くなるといいます)します。
Q.03 逆子
Q 妊娠32週になるのですが、妊婦健診で逆子(さかご)だと診断されました。帝王切開になるのでしょうか?

A
胎児は羊水の中で元気に動き回るので、逆子(さかご)と診断されても出産までには正常な状態に戻る可能性は十分に有ります。妊娠7ヶ月で逆子と診断された場合は約90%元に戻ります。妊娠8ヶ月なら約70%、妊娠9ヶ月でも約50%は正常な状態におさまるようです。
ただし、子宮筋腫(しきゅうきんしゅ)や双角子宮(そうかくしきゅう)など子宮そのものに原因がある場合や、胎盤の付着位置が子宮口に近い場合、狭骨盤(きょうこつばん)の場合だと、逆子のまま出産になる可能性があります。
そのまま逆子の場合には、特に初産の場合には胎児の安全性を考慮して帝王切開を選択するケースが多いです。
ただし、胎児の状況、妊娠している女性の年齢・過去の病気歴・体力など総合的に見て医師が判断しますので、逆子=帝王切開というわけではありません。
Q.04 逆子体操
Q かかりつけの医師から逆子体操をするようにすすめられましたが、この体操をすれば逆子は直るものでしょうか?
A
逆子を直す方法として、逆子体操をすすめられることはよくあります。布団を丸めた上でブリッジをしたり、うつ伏せ状態のまま膝を立ててお尻を持ち上げたりします。これらの体操を寝る前に数分程度やってみるとよいでしょう。
この体操は、腹帯をはずした状態で行ってください。無理な状態で体操をすると、お腹の張りがひどくなることもあるので、決して無理のない状態で行うことが大切です。
しかし、体操については、その効果が数値ではっきりと報告されているわけではありませんが、経験では体操により逆子が治る人を散見します。
Q.05 胎動が少ない
Q 自分と近い週数の人の話を聞いてみると、どうも胎動が少ないように感じます。個人差はあるのでしょうか?
A
おっしゃるとおり、胎動には子どもの個人差と妊婦の個人差がありますので、検診で何も指摘されないのであれば心配することはありません。胎動を感じやすい人もいれば感じにくい人もいますし、活発な子もいればおとなしめの子もいます。
胎動が少ないというより、動きがおとなしいために、あなたは気がつかないだけかも知れません。活発に動くと男の子、おとなしめの動きだと女の子の可能性が高いと言われますが、これも個人差があるので一概にそうだというわけではありません。
Q.07 生理痛と陣痛
Q もともと生理痛がひどく、薬を服用しなければ我慢できないほどでした。生理痛がひどいと陣痛もひどいものでしょうか?
A
月経時による痛みがひどいからと言って、陣痛もひどくなるとは限りません。出産をすると、長い間無月経になるため子宮内膜症が直ったり、月経時に流れる血液が子宮口を通りやすくなるため、比較的生理痛も和らぐようになると言われています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
妊娠線、お腹の張りや痛み、逆子、胎動が少ない、前駆陣痛や陣痛などといった妊娠後期に気がかりになる疑問点に答えしました。
出産を控えて不安や心配もたくさんあると思います。ご自身の気がかりな事について事前に正しく理解をし、出産に安心して臨めるように不安を解決しておきましょう。
※本コンテンツの情報は専門医の監修の元、制作しておりますが、妊娠・出産・育児に関しては、個人差があります。心配な点や不明点は、必ずご自身のかかりつけの医師や専門家にご相談ください。
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