妊娠3週とはどんな状態?妊娠検査薬はまだ陽性が出ないことも
妊娠3週目、子宮の中では何が起こっているの?
子宮の中では、卵管で出会った精子と卵子が受精卵として細胞分裂しながら、子宮内に向かって移動しています。
受精から約1週間かけて子宮内にたどり着き、厚くなった子宮内膜に潜り込めば、「着床」と呼ばれる妊娠成立のときがやってきます。
この「着床」が妊娠3週目の時期です。10ヶ月に及ぶ妊娠生活の始まりとなります。
妊娠検査薬はフライングだと反応しないことも
この時期、もし妊娠が成立すると、女性の体の中では大きな変化が起こり、妊娠を維持するためのホルモンがたくさん作りだされるようになります。
妊娠検査薬は、この妊娠が成立すると急激に増えてくるホルモンのうち、尿に放出されるhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンの値を感知して、妊娠しているかそうでないかを判定します。
この妊娠3週目では、妊娠検査薬が反応するにはホルモン値が十分でないことが多く、まだ、妊娠検査薬で陽性が出ないことも。
妊娠検査薬の中には早期判定できるように、ホルモンの値が低くても判定するものも販売されており、生理予定日より数日早く妊娠を知ることもできます。
しかし、この場合は他の物質によって間違って陽性判定が出る場合や、逆にこの時点で陰性でも着床が遅れて妊娠している場合もありますので、次の生理予定日前後に再度早期判定でない妊娠検査薬を使ってみることをおすすめします。
ちなみに現在、日本国内の薬局で購入できる早期妊娠検査薬は「チェックワンファスト」1種類のようで、対面販売でしか購入できません。
その他の薬局で購入できる妊娠検査薬は、高い値で妊娠を判定する一般的なものといえるようです。
妊娠3週目にはどんな症状が起こってくる?
(1)微熱
妊娠初期には、hCGというホルモンが分泌され、妊娠黄体から妊娠を継続させるためのホルモンがたくさん出ます。
こうしたホルモンの働きで、37度代の微熱や体がほてった感じが続くので、風邪と勘違いすることもしばしばです。
しかし、38度を超える発熱の時には、妊娠初期症状とは違う場合もありますので受診した方が良いかもしれません。その場合、医師に妊娠の可能性があることを告げるようにしましょう。
(2)体のだるさ・眠気
体がだるくて何もする気にならない、眠くて眠くて仕方がない、という症状も妊娠初期の症状といえます。
テレビや映画では、吐き気で妊娠に気づく、というシーンをよく見かけますが、このだるさや眠気の方が先にくる人もたくさんいます。こちらも妊娠に伴うホルモン変化の影響です。
はらぽこりさんからの体験談:
妊娠3週目、このころくらいから体はなんだかダル重く、常に眠気がありました。 おりものも少しいつもより粘っこく、おりものシートなどを活用していました。
しかしまだ、生理の時期より早いためフライング検査もしなかったので、 妊娠に気づくことはありませんでした。
(3)便秘になる
妊娠を維持させる働きのあるプロゲステロンというホルモンの影響で、身体が栄養分や水分をためようとするため腸の動きが鈍くなり、ひどい便秘に悩まされるのも妊娠初期の症状です。
人によっては、このひどい便秘で妊娠に気づく人もいるほどです。まずは水分を多めに摂取することや、食生活を見直すことから始めてみましょう。
(4)着床痛や着床出血がある人も
受精卵が着床するタイミングで、わずかに出血が見られたり、痛みを感じたりする人もいます。これは、受精卵が子宮内膜に潜り込むときに起きるものだと考えられています。
いつもよりもずっと軽い生理が来たと思ったらすぐに終わってしまった、という場合であとから妊娠が分かったという時は、こうした着床出血の可能性もあります。
04ukkariさんからの体験談:
妊娠(着床したと思われる時期)直後から生理前じゃないのにかなりの胸の張りがあり、微熱も続いてました。
(5)味覚の変化、吐き気、胸やけ
この早い段階からつわりの症状があらわれる方も。吐き気や、今まで大好きだった食べ物をまずく感じたり、急に食べ物の匂いがダメになったりします。
こちらもホルモンの変化だといわれていますが、実はまだつわりの仕組みは詳しく分かっていません。不調を感じたら、ゆっくり休養を取るようにしましょう。
04ukkariさんからの体験談:
入籍を4月に済ませ、10月に念願のハワイ挙式を行いました。両家両親や友人と一緒に、海やマウナケア山頂のツアーと盛りだくさんのアクティブな新婚旅行を過ごし、帰国。
食べ過ぎと飲み過ぎのせいか、旦那と共に胃もたれがしていました。が、1週間経っても自分だけ治らず…。もしやと思って妊娠検査薬で調べてみると陽性でした。
(6)気分が不安定に
妊娠したことによるホルモンの影響で、気分の上がり下がりが激しくなる方も。生理前にイライラする人は多いのですが、そうした状況が続いてしまいます。
そんなに悲しくないはずのことなのに涙が止まらなくなったりして、まさに妊婦さんの精神状態はジェットコースター状態になってしまうのです。近しい家族には、自分の状態を話して、理解を得ておくと良いでしょう。
04ukkariさんからの体験談:
妊娠3週目位(検査薬で陽性が出る少し前頃)からとにかく生理前のような気分の浮き沈みがありました。
楽しかった旅行が終わってしまったからなのか、よく泣き、なんでもないことで怒り、想像していたラブラブの新婚生活とは全く違う、悶々とした日々を過ごしていました…。
妊娠3週、胎児の様子
胎嚢ができる
妊娠3週の後半から、早い方では赤ちゃんを包む袋のようなもの=胎嚢ができてきます。まだ、超音波などでも確認できないのですが、妊娠5週頃になるとしっかり見えてくるものです。
この胎嚢が確認され、その後心拍の確認ができると、しっかりと妊娠が継続されているという状態になってきます。
妊娠の疑いがある場合は、薬や検査に注意。
この妊娠3週ごろから妊娠初期のあたりというのは、妊娠に気づかないことも多い時期なのですが、実は赤ちゃんにとって、とても大事な部分が作られている時期になります。
もしも、妊娠している可能性がある場合は、医師の処方薬やX線検査などに気を付けたほうが良いでしょう。受診の際には、必ずそのことを伝えるようにしましょう。ただし、もし検査を受けたり、服薬をしていても、赤ちゃんが順調に成長することも多くあります。
市販薬を1回飲んでしまった、X線検査を1回受けてしまった、ということが大きな影響を与えることは少ないと考えられていますし、もしこの時点で影響があれば、残念なことですが超初期の流産ということになります。
こうしたことは薬などが原因でなくとも起こりうることで、次の生理と認識されていることもあることなので、あまり気にしすぎ無い方が良いでしょう。
タバコやお酒は妊娠待ちの頃から控えめに。
飲酒・喫煙は、胎児の成長や出産に悪影響を及ぼすことが医学的にも証明されています。
妊娠の初期は赤ちゃんの大事な器官を形成している時期ですから、赤ちゃんを待っている方は、飲酒・喫煙は控えめにしたほうが良いでしょう。また、妊娠が発覚した場合は、即禁煙・禁酒をするようにしましょう。
多量のアルコール摂取は発達の遅れなどが生じる「胎児性アルコール症候群」を発症させるといわれていますし、喫煙は早期胎盤剥離や乳幼児突然死症候群を引き起こすといわれています。
サプリメントにも注意。
健康な体を保つために、サプリメントを利用されている方も多いと思います。サプリメントは妊婦さんにとって有用なものと、要注意なものがあります。
よく知られたところでは、赤ちゃんの順調な成長や二分脊椎の防止に必要な葉酸、が有用だといわれています。
海外では、妊娠が分かると病院でこの葉酸のサプリメントを処方されることもありますから、こうしたサプリメントは有用なのですが、販売元が信用できるメーカーのものを選ぶようにしましょう。医師に助言を受けてからの利用が基本です。
一方、要注意なサプリメントもあります。ビタミンA、D、E、Kなど脂溶性のビタミン類は注意が必要だといわれています。
ビタミンCなど水溶性のものは、過剰摂取しても尿に排出されるので大きな問題はないといわれていますが、脂溶性ビタミンは体に蓄積され、摂取しすぎると胎児に奇形を及ぼす可能性がある、という報告があります。
サプリメントは成分が錠剤に凝縮されている上に、食事と違って取りやすく、過剰に摂取しやすいものです。サプリメントや健康食品を用いる場合は、どんな場合も、医師や助産師など専門家の判断を仰ぐようにしましょう。
パパは何をしたらいい?
体験談:感情の起伏が激しい時期にもかかわらず…
04ukkariさんからの体験談:
妊娠超初期の時期(4週に満たない頃)は新婚生活にもかかわらずとにかく気分の起伏が激しく、それを責めずに黙って受け止めてくれたことが本当に救いでした。
もし、妊娠が分かっても報告はもう少し先に。
この時期に妊娠判定ができることは少ないのですが、もし妊娠が分かったとしても、周囲への報告は、もう少し先に延ばすようにしてください。
前にも述べたように、この時期の妊娠はとても不安定な状況です。流産する可能性もありますので、妊娠が確定してせめて胎児の心拍などが確認できてから、周囲には報告する方が良いでしょう。
まとめ
妊娠3週は、まだ妊娠しているかどうかわからない時期。妊娠が分かってからは、あの時期のあの症状は…と思い当たることもある時期かもしれません。
可能性がある方で、体調が悪いという方は、少し休息を取ったりしながら、おおらかに赤ちゃんを待つ毎日を過ごしたいですね。(文書作成:Reikon)
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