目次
ランドセルの選び方の基準
【1】素材
主に3種類あります

ランドセルに使われる素材は大きく分けて「人工皮革(じんこうひかく)」「牛革(ぎゅうがわ)」「コードバン」と3種類あります。
素材によって重さやカラーバリエーションが異なります。お好みの素材で選ぶか、お子さんの好きなカラーで選ぶか。それらを総合的に検討してみてはいかがでしょうか。
人工皮革(じんこうひかく)
「人工皮革(じんこうひかく)」の代表的なものといえば、クラリーノ。皆さんも一度は聞いたことがある名前ではないでしょうか。
クラリーノは、天然皮革(動物の皮)の構造をモデルに開発された人工皮革のことです。軽さ、耐久性、防水性に優れているため、雨や傷にも強くランドセルに多く使用されている素材です。ランドセルのほかにもサッカーボールやパンプスにも使われています。
牛革(ぎゅうがわ)
「牛革(ぎゅうがわ)」は本革、カウレザーとも呼ばれる皮革です。クラリーノに比べると重く、使いはじめは固めですが使い込めば使い込むほど馴染んできて味が出てくる素材です。
本革ならではの風合いとなめらかな手触りが魅力です。高価ですが、耐久性と品質にとても優れています。
鞄メーカーやランドセル専門店でのオーダーメイド受注がメインになっています。本物志向、こだわり派のママパパに多く選ばれている素材です。
コードバン
「コードバン」とは、馬のお尻の皮をなめした皮のことです。馬1頭からとれる「コードバン」は少量のため希少な高級皮革とされています。
繊維が細かいため手触りも滑らかで、強度が高く美しさが長持ちする素材です。対傷性に優れています。ランドセル素材の中で最高級品質をお求めの方には、おすすめです。
光沢があることから「革のダイヤモンド」「キングオブレザー」などと言われることもあるそうですよ。
「コードバン」も本物志向、こだわり派のママパパに多く選ばれている素材です。「牛革」と同じく、鞄メーカーやランドセル専門店でのオーダーメイド受注が中心です。
希少素材のため限定販売をしていることが多いようです。興味がある方は早めにメーカーに問い合わせてみてくださいね。
【2】かぶせ
「全かぶせ」「半かぶせ」選び方で個性が光る

ランドセルの「かぶせ」とは、ランドセルの収納部に被せる蓋の部分のことです。漢字では「冠」と書きます。ランドセルの底面についている錠前で止める「全かぶせ」タイプが一般的ですね。
近年、内ポケット部分に錠前がついている「半かぶせ」タイプのものも店頭やランドセルのパンフレットなどで見かけるようになりましたね。
ランドセルを立てたまま荷物の出し入れがしやすいのは「半かぶせ」タイプのようです。「かぶせ」とランドセルの間に粘土板や防災頭巾を挟むという独自の収納方法をする小学生もいます。
特に、荷物が多い週明けの月曜日や、夏休み前後など持ち帰りの学用品が多い場合はとても役立つと思います。
「かぶせ」とランドセル本体に挟むことができるのは、やはり「全かぶせ」タイプのみです。また、「半かぶせ」タイプは入学時に多くの学校で配られるランドセルカバーが装着しづらいのがデメリットのようです。
ですが、ランドセルカバーは低学年のみ使用することが多いようです。「半かぶせ」タイプのランドセルは、見た目がとてもスタイリッシュです。
大人っぽい印象もあるので高学年になっても気に入って使い続けることができそうですね。「かぶせ」の形状の指定が学校によってある場合も。購入を検討する前には必ず学校要項を確認しましょう。
【3】背カンと背中クッション
子どもの背負いやすさが決めて

ランドセルを背中にフィットさせ、背負い心地を良くしているのが「背カン」と「背中クッション」です。「背カン」とは、ランドセル本体と肩ベルトをつなぐ部分のことです。
「背カン」は肩ベルトが固定されているもの、肩ベルトが左右別々に開くもの、肩ベルトが左右連動して開くものと主に3パターンあります。
耐久性に優れているものでないと安定して背負うことができません。「背中クッション」は、背カン部分や背革下の硬い部分が背中に当たるのを防ぐ役割をしています。
メーカーそれぞれが背負いやすさ、手入れのしやすさなどに工夫を凝らして制作しています。各社の「背カン」と「背中クッション」の特徴をチェックしてランドセル選びをするのもいいですね。
【4】安全性
反射板(リフレクター)やDカンにも工夫が

ランドセルには登下校を一人でする小学生の安全と防犯に役立つ機能も搭載しています。反射板(リフレクター)が付いているランドセルだとより安心です。
反射板(リフレクター)は車のライトなどで光るので悪天候の日や夕暮れどき、学童のお迎えなどで遅くなってしまった夜道などでも子どもを認知しやすいと思います。より安心ですね。
ランドセルについていない場合は、シールやステッカータイプのものを後から貼ってもいいですね。
また、反射板(リフレクター)付きのランドセルカバーも販売されているのであわせて使用するという手もありますよ。
肩ベルトについているDカンは、防犯ブザーをつけられるようになっています。ブザーを取り付ける位置は子どもの胸の高さがいいとされていますので、ちょうどいいですね。
ランドセルの横に給食袋や体育着をぶら下げた状態で登下校すると、ドアやエレベーターなどに挟まり体が持っていかれることもあります。
そのような事故を未然に防ぐために、一定の負荷がかかると外れる安全ナスカンが標準装備されているランドセルもあります。細部の機能にも注目してランドセルを選びましょう。
【5】デザイン
ブランド限定モデルは要チェック

バリエーションが豊富な現代のランドセル。色もさまざまで光沢が美しいものからマット系なものなど風合いもいろいろです。
男女ともにかぶせの鋲やファスナートップもいろいろあり、色や刺繍とともにカスタマイズできるメーカーもあります。
女の子のランドセルの特徴
女の子のランドセルは、分類がしきれないほど種類がとても充実しています。一口にピンク色といってもグラデーションができるほど、豊富なカラーバリエーションがあります。
マカロン系やキャンディーカラーのようなかわいらしいカラーからパールやラメ入り、マット系など色味の質感までこだわることができます。好みに合わせて選べそうですね。
デザインもシンプルなものからプリンセス系までさまざまです。かぶせや側面に刺繍が入っていたり、ラインストーンで装飾が施されているなどかわいいものがいっぱいあります。
女の子心をくすぐるデザインばかりなので「種類がいっぱいあり過ぎて困る」というママパパもいると思います。
そんなときは、ランドセルメーカーはママパパが選びその中で、お子さんに好きなカラーをセレクトしてもらうという決め方はいかがですか。親子ともにお気に入りを見つけられそうですね。
男の子のランドセルの特徴
男の子のランドセルは、黒や紺などを基調としたシンプルなものが主流です。シンプルなランドセルといってもステッチやベルト、かぶせの縁、背中クッションに差し色が入っているものも続々登場しています。
鋲のデザインや内側の柄など、シンプルな中にもキラリと個性が光るおしゃれなランドセルが多くなってきました。
セミオーダー感覚で部品などをセレクトできるメーカーやブランドもあるようです。こだわり派の男の子もランドセル選びを楽しめると思いますよ。
【6】修理の保証について
6年保証が一般的

最近のランドセルは多くのものに6年保証がついています。実は、6年保証には2種類あり、ひとつはランドセルメーカー独自の保証、もうひとつは日本ランドセル工業会の保証です。
どちらも普通に使っていての破損、不具合が生じた場合は無償で修理してくれますが本人や友人などが故意に壊したという場合は有償修理となります。
また、修理日数がかかるとき、ほとんどの場合は代替ランドセルを貸し出してもらえるので通学に困ることはないようです。
詳細の保証に関しては購入時についてくる、保証書を確認してください。保証書を紛失してしまっても保証どおりの修理をしてくれるメーカーもあるようです。
が、店舗が既になくなってしまった場合は、ランドセルの購入記録が確認できないので、保証対象外になってしまう危険性もあります。購入時のレシートや保証書は紛失しないように、大切にとっておきましょう。
ランドセルを購入するときのポイント
【1】重量は必ずチェック!
子どもの体のサイズにあったものを選びましょう

本革やクラリーノなど、素材によってランドセルの重さが違います。
メーカーや大きさによって違いますが、数100g程度差があるようです。たった数100gとはいえ、背負ってみると違いが分かると思います。お子さんが背負ってみるのが一番いいですね。
実際は教科書を入れるのですから、その重さも想定して選びましょう。また、通学時間が長いお子さんに重たいランドセルは負担かも知れません。
反対に「通学時間が短いから重めの素材でも大丈夫」という選び方をしているご家庭もあるようですよ。
早生まれのお子さんには重たいランドセルは負荷が大きいかもしれませんね。お子さんと話し合って決めましょう。
【2】A4のファイルが入るサイズ、必要ですか?

最近テレビなどで耳にする「A4○○ファイルが入るサイズのランドセル」。
ここ数年でランドセルのサイズは大きくなっている傾向にありますが、実際にどのサイズが良いのか迷いますよね。
まずは、通う学校で「A4○○ファイル」が使用されているかどうかを確認することをおすすめします。
実際入学してみたら」基本的にはA4ファイルは使用せず、必要であればサブバッグに入れる」というケースもあるようです。
また、お子さんの体に合った大きさのランドセルを選ぶことも重要です。たとえば、小柄なお子さんのおしりにかかるぐらい大きいランドセルは歩きづらいものです。
肩ベルトの調整ができるかどうか、背中が浮いていないかなどもチェックすると良いですね。
まとめ
いかがでしたか?人気のあるランドセルメーカーでは、秋を過ぎると完売してしまう商品もあるようです。
あまり早い時期だと、お子さんも入学のイメージが湧きづらいかも知れませんが、選ぶ際の優先順位などは今のうちから考えておいても良いかも知れませんね。
実際にお店で見て、背負ってみることでお子さんに合うランドセルが分かりやすいので、ぜひ試してみてくださいね。
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