ほめて伸ばすは大事だけど
実際はどうすれば良いか、悩みませんか?

私たちは、自分の子どもに「みんなから好かれるいい人間に育ってほしい」そう願っています。
だから、子どもがよいことをしたら、さらによい行いをして欲しくてほめますし、よくないことをしたら、その行いをただすために、しつけとして叱ります。
でも忙しい日々のなかで、つい感情に任せて怒ってしまうことはありませんか?
厚生労働省が平成26年度に実施した全国家庭児童調査によると、未就学児のいるご家庭が抱える一番多い悩みが、しつけに関するものでした。
実に6割近いパパやママたちが、子どものしつけに悩んでいました。
悩んでいるのは、みんな同じなんですね。
では、どうすれば良いのか、一緒に考えてみましょう。
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大切なのは「心の土台」をはぐくむこと
まず大切なことは「あるがままを認める」ことです。
シンガポールの小学生の作文がもとになった絵本、「ママのスマホになりたい」のなかで、主人公は次のように語っています。
「ぼくのまんまでママにみて欲しい!
お掃除とか ご飯とか ママが頑張っているの知ってるから 寂しいとか言って邪魔したくないけど ママが見てくれないとぼくはいなくてもいいような気持ちになっちゃうよ」
パパやママを困らせようと思う子どもはいません。ただ認めて欲しいんです。
でもこれ、パパもママも同じではないでしょうか?パパもママも、ありのままの自分を受け入れて欲しい。
だから、みんなのあるがままを受け入れるのです。こう考えることが、家族全員の「自己肯定感」を高め、みんなの心の土台を固める出発点です。
子どもたちのロールモデルになる
その上で、パパ、ママが、今より少しでも理想とする人間に近づくことを目指してみましょう。
それはパパ、ママの行動が、子どもにとって最高のロールモデルになるからです。
人間は真似ることで学習する動物です。身近に見習うべきモデルがいると、子どもたちは良い習慣を身につけることが容易になります。
例えばイライラしていると、子どもを怒ってしまうかもしれません。「怒る」とは、感情をぶつけることです。
理想的な対応は叱ることです。「叱る」とは、教えることです。
感情に任せて怒られているのか、自分を教えるために叱られているのか、子どもは敏感に違いを感じます。
最初はうまくできなくても、パパ、ママが上手に叱ることができるように努力をする姿は、子どもに伝わるのです。
年齢別 ほめ方&しかり方を解説!
3歳(年少)のころ

徐々に自立し始めるものの、まだまだパパやママに甘えたい時期です。
いろんなことを自分でやりたがりますが、うまくできないこともあるでしょう。
ほめる時に意識したいのは、あるがままを受け入れる原点に立ち返り、「できたこと」よりも「やろうとしたこと」を意識してほめるということです。
当然できたことは認めてあげるべきですが、できたことに焦点をあてすぎると、できない自分を認めてもらえない辛さを感じることになります。
叱る時に意識したいことは、間違った行動の修正を目的にすることです。
まずは「〇〇をしてはダメ」と伝え、その後に、修正すべき行動を促します。
言葉で十分に伝わらない時は、よくない行動を優しく止める、あるいは場所を移動するなど、物理的に修正するのが良いでしょう。
4~5歳(年中・年長のころ)
どんどんと個性や社会性が育ち、自分と友達との違いもわかり始める時期です。
ほめる時、叱る時に意識をしたいのは、友達と比べないこと。
成長のスピードや性格は、みんなそれぞれ違います。他のお子さんと比べると不安になるかもしれませんが、お子さんのあるがままを認めましょう。
そしてどうしても比べる必要がある時は、子どもの過去と比べるのが良いでしょう。
頑張る力をパパとママに認めてきてもらった子どもは、必ず成長しています。
また、この時期の子どもたちは、徐々に考える力も育ってきています。
うまくできない時は「なぜできなかったのか」、よくない行動をした時には「どうすれば良かったのか」と、一緒に考えてみるのも良いでしょう。
フォローも大事
叱りすぎてしまったら…

叱りすぎてしまった時、怒ってしまった時は、どうすれば良いでしょうか?
せっかく理想の人間になることを目指し、子どものロールモデルになろうと思っていたのに、自己嫌悪に陥ってしまいます。
でも大丈夫です。
大切なことは、まず叱りすぎてしまった、また怒ってしまった自分を認めることです。そして素直に子どもに対して謝ることです。
言葉で伝えられなければ、気持ちを込めて抱きしめてあげるだけでも十分です。
私たちは、誰も完璧ではありませんので、どうしても失敗してしまうことがあります。でもそれでいいんです。
過ちを認め、素直に謝るパパやママの姿を見て育つ子どもは、将来自分が過ちを犯した時、どのような行動を取るでしょうか?
もう説明するまでもないですね。
まとめ
「子育て」は「親育て」とも言えます。色々と失敗もします。でも子どもの成長と合わせて、パパもママも育っていきます。
今はまだ先が見えないかもしれません。
でも、みんなで一緒に育つ課程は、家族の貴重な財産になることは間違いないでしょう。
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