小1の壁とは?
小1プロブレム、小1ギャップ…小学校ってトラブルだらけ?

保育園、幼稚園から小学校に上がると環境の変化に戸惑うことも多いようです。
有名なのが「小1の壁」。
「保育所と比べると放課後児童クラブの開所時間が短いため、子どもが小学校に入学すると、これまで勤めてきた仕事を辞めざるを得ない状況となる」というのが政府の解説です。
しかし、小学校に入ってから直面するトラブルはこれだけではありません。
入学後の落ち着かない状況がずっと続く「小1プロブレム」や、保育園、幼稚園との環境の変化に対応できない「小1ギャップ」など様々な言葉で語られます。
小学校のことを知らないと「小学校ってトラブルだらけなのでは?」と思われがちです。では、小学校とはどんなところなのでしょうか?
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まずは理解したい保育園・幼稚園と小学校との違い
小学校は教育機関

あそびを通した教育が目的の幼稚園、子どもを保育するのが目的だった保育園に比べ、小学校では文部科学省管轄の元、教育を目的としています。
活動の中心が、遊びから学習へ変わります。
入学当初は幼稚園や保育園の先生と小学校の先生の違いで親も子も戸惑う事が多いと思います。
送り迎えが必要だった幼稚園、保育園の先生にはほぼ毎日顔を合わせますが、小学校の先生には、家庭訪問、参観、懇談会などでしか会わずほとんど顔を合わせない事が普通です。
生活全般においても、幼稚園や保育園の時ほどきめ細やかには見てもらえない事が多いです。
基本的に自分のことは自分でやる、学校でできなかったことは保護者がフォローするという体制にかわります。
学校が終わる時間が早い
公立小学校1年生の入学当初は、学校生活に慣れる事が優先され、2~3時間の短縮授業が続き、午前中に帰って来ます。
2時間授業では10:30過ぎ、3時間授業では11:30過ぎです。
給食も、保育園ではすぐに始まるのに対して、入学式後2週間近く始まりません。
授業後学童保育に行く場合は、連日お弁当持参になります。春休みから学童保育に預ける家庭では3週間近くもお弁当が続きます。
給食が始まってもまだまだ4時間授業が多く、13:30頃帰ってきます。6時間授業が始まるのは夏休み明けてからという学校も少なくありません。
学童の開所時間が短い
共働きの家庭は、放課後、学童保育に預ける事が多いですよね。
学童保育は、学校の敷地内や学校の近くにあることが多く、放課後の居場所としてありがたい存在です。
定員があり低学年は優遇されて入れる事が多いですが、容易に入れるとも限りません。
学童保育は閉所時刻が17:00~18:30の所が多く、延長申請などを出来る所でも19:00までだったりします。
保育園時代に比べて預けられる時間が減ったというママパパも多くいます。
お迎えが必須だったり、学童のあとお家で一人で留守番させるのがまだ早いと感じる場合は、時短勤務、親戚やファミリーサポートにお迎えを頼むなど考えなくてはなりません。
正社員で働いていると、退勤して帰宅時間を入れるとギリギリになります。急な残業の時の場合に備えて頼める人を作っておくことも必要です。
保護者が出る場面が多い

保育園、幼稚園でも父母会や役員があったところも多いですが、小学校ではPTAと呼ばれる活動があります。
最近ではだいぶ簡略化されてきたところも多いですが、まだまだ昔ながらの活動をしているところも多いようで保護者の参加が必須のイベントも。
PTA活動は、共働きの家庭の増加に伴い、平日に行っていた活動を土曜日にしたりと時代と共に工夫されています。
また、小学校は地域と密接につながっているところも多く、そのための活動に保護者が参加する場面が、保育園、幼稚園時代に比べて圧倒的に多くみられます。
学校行事もPTA、保護者主体で行われるものもあります。大変ですが知り合いも増える良い機会かもしれません。
お手紙・連絡問題
お手紙・連絡帳問題は多くの保護者の悩みの種でもあります。
緊急時用に一斉メールを登録する学校も増えていますが、普段の連絡は基本お手紙になります。
お子さんが帰宅後お手紙を出さないと連絡事項など一切伝わってきません。
ランドセルの底から発掘されたお手紙を見たらすでに終了した保護者会のお知らせだったなんて言う話も。
連絡関連で一番困る事は、欠席時の連絡帳をどうするかという事です。
保育園では、欠席時には園に電話やメールで連絡をしますが、小学校での欠席の連絡は、連絡帳を兄弟やお友達に預ける事になります。
基本的に、緊急時以外の電話はさせないと決まっている学校が多く、近所に連絡帳を預けられるお友達を見つけておいた方が良いです。
筆者は入学当初近くにお友達がいなくて学校まで持って行った経験があります。
実際にママがこまった小学校のこんなこと





小1の壁を乗り越えるために準備できること
年中で準備できること
①物の管理を、子どもに少しずつ任せる
自分で保育園の用意をする。例えば、自分の小さな空間(引き出しの中、鞄の中など)を整理整頓してみましょう。
小学校で、手紙をなくした、宿題の教科書を忘れてきたと、物の管理が出来ないと、困る事が出てきます。
少しずつ子どもに責任を持たせてみましょう
②お箸、鉛筆の持ち方の練習をする
小学校では、基本的にお箸です。上手にお箸が使えないと年長で焦っている保護者を見かけます。卒園までに普通のお箸も持てる様に練習しておきましょう。トレーニング箸でしっかり身につけるのもいいですね。
鉛筆もある程度練習しておかないと、連絡帳や板書を書き写す時に、時間がかかって大変に感じる事が多くなってしまいます。学校ではあっという間にひらがな、カタカナの練習が終わります。まずは線をなぞるドリルなどで練習するのもいいですね。
年長で準備できること
①自分の意見と質問が言える様になる
小学校では先生がトラブルや体調の異変に気付いてくれることはほとんどありません。自分で発信出来なければ、そのままということも多々あります。保育園時代には連絡帳で伝えていたちょっとしたことも学校では連絡帳は必要がなければ出さないものです。
また何かを忘れた、何かしてしまったなど困ったときにどうしたらいいか先生に指示をあおげるよう質問できるようにしておくといいでしょう。
②給食を早く食べられる様になる
学校にもよりますが、給食時間に20分のタイマーが画面に出ていて、タイマーが鳴ったら給食を片付けるという学校もありました。献立の中にはいままで食べたことのないものもよく出てきます。食べたことないものでも進んで食べる、食べられないものは給仕の段階で断るなど1年生にはちょっと負担の大きいこともあります。
③時計を読める様になっておく
朝の用意などは、時計を決めて自分で動くなど、自立にも役立ちます。チャイムが鳴らず自主的に行動するのをモットーとする学校もあります。休み時間を過ぎて教室に戻らないなんてことのないよう時間を意識した行動ができるようになりましょう。
④和式トイレを使える様になる
学校のトイレは、洋式が増えてきていますが、まだまだ和式トイレのところも。公共施設などには和式トイレがありますのでわざわざ練習したという親御さんも。
⑤近所に同じ小学校に行く知り合いを増やしておく
欠席時の連絡帳の事もありますが、登校班などがない場合は近くのお友達といっしょに行けると安心ですね。
まとめ
小学校では、幼稚園、保育園とは違い、自分でする事が中心になって来ますが、先生との程よい距離感の元、子どもの著しい成長を感じる事が出来ます。
一年生に向けて、親も子も様々な不安が出て来ますが、我が子の可能性を信じてまずは今出来ることに目を向けて日々過ごしてみましょう。
実際に小学校に通っていると、親が子どもの変化に気付きフォローしながら、一番近くで見守るという姿勢が大切になっていくと感じました。
※小学校の体制は社会情勢、地域や学校によって異なります
・表示価格は、改正前の消費税率で掲載されている場合があります。ご了承ください。