子どもにとってのストレスとは?
ストレスの原因は?

ストレスは常に私たちの身近にあってあまり歓迎される存在ではありませんよね。「大人にとってのストレス」はいくつか例が浮かぶでしょう。
では「子どもにとってのストレス」とは何でしょう。どんなことでも結構です。今思いつくものを一度考えてみてください。
・友だちとの関係
・保育園での生活
・兄弟姉妹の関係
などは、簡単に思いついたかもしれませんね。けれどもその他のこともたくさんあることを知って欲しいと思います。
・トイレトレーニング
・習い事
・ママの妊娠・出産
・パパとママのけんか
・話を聞いてもらえる環境がない
・仲間はずれ(いじめ)
など他にもたくさんのことで子どもたちもストレスを抱えているのです。
そうした出来事にさらされた時に、子どもたちは大人のようには上手くその状況を切り抜けることができなかったりします。すると生活に影響が現れたり、活発になり過ぎたり、活動ができなくなってしまったりするのです。
ストレスの子どもへの影響
子どもにいろいろな症状が出ます

子どものストレスの影響は、心と身体に顕著に現れやすいように思います。
普段、保育士は子どもたちを出迎える時に視診(昨日なかった外傷がないか、顔色はどうか、機嫌はどうかなど)と触診(体温はどうか、スキンシップに対する反応はどうかなど)を行い子どものその日の様子を把握することに努めています。
3歳未満の小さい子であれば、ストレスがかかった影響としては以下のような症状が考えられます。
・かんしゃくを起こしやすくなる(怒りっぽい、乱暴になる)
・手や口が出やすくなる
・頻繁に機嫌が悪くなる
・活動が少なくなる
・自傷行為(頭をわざと床や壁にぶつけるなど)
・自慰行為(性器をしきりに触る)
3歳以上の大きい子であれば、ストレスがかかった影響としては以下のような症状が考えられます。
・かんしゃくを起こしやすくなる(怒りっぽい、乱暴になる)
・手を出したり、友だちの玩具をわざと壊そうとしたりする
・頻繁に機嫌が悪くなる
・活動が少なくなる
・トイレトレーニングが止まる、後退する
・今までしなかったおねしょをする
・自傷行為(頭をわざと床や壁にぶつけるなど)
・自慰行為(性器をしきりに触る)
こうした状態がよく見られる様になった時には、クラスの先生でしっかりと共通認識を持って関わりを深めるようにします。必要に応じて主任先生や園長先生の判断を聞いて、関わりを深めるようにすることもあります。
そして、その状態が続くようなら家庭での状況を聞き、その状態が保育園だけのものなのか家庭だけのものなのかを考えます。
お子さんのストレスに気づいた時の対処法は?
ストレスをなるべく取り除き、時にはたくさん甘えさせてあげましょう。

子どものストレスに対処するには、原因を取り除いてあげることが一番効果的です。そこで、まずはストレスの原因がどこからきているのかを考えるのが大切です。
トイレトレーニングにストレスを感じている時には、子どもも大人も焦ってしまっていてプレッシャーを感じているのかもしれません。
そんな時にはおむつの時間を多くしたり、失敗しても叱ったりしない、トイレトレーニンングに焦っている大人の姿を見せないようにすることで子どもの気持ちが軽くなるでしょう。
妊娠や出産による赤ちゃん返りであれば、ママとの関わりが少なくなってしまうことで不安に感じている部分が大きいのかもしれませんし、新しい命がどういうものなのか理解ができずに不安なのかもしれません。
そうした時にはママと一緒になれる時間を作って、抱っこはできなくても抱きしめてあげるなど、スキンシップをたくさんとってあげましょう。何よりも心が落ち着くと思います。
友達関係のトラブルが原因のストレスは園と連携して

保育園や幼稚園の友だち関係が理由であれば、先生達がいろいろな対策を取ることになります。関係が悪化してしまっている子達が近くにいたら注意をはらい、トラブルを事前に止めることが必要でしょう。
子ども同士のトラブルは相手の気持ちを理解する、力や言葉の加減を知るためにも必要なものですが、そのトラブルによって生活に影響が出ているのであれば、落ち着くまではトラブル自体を回避することが必要になります。ストレスによって収拾がつかなくなってしまっていることも、十分に考えられるからです。
このようにしてストレスの原因となる部分を家庭と保育園が連携して取り除くことで、ストレスが影響していた問題行動も少しずつ良くなっていきます。
原因が取り除かれてもすぐに落ち着くわけではないのは、やはりストレスは少しずつ積もっていくものだからなのかな、と思っています。
少しずつ積もったストレスは少しずつ払っていくしかありません。その為に子どもが安心できる環境をしっかりと維持していけるようにしましょうね。
まとめ
今回は子どものストレスについて詳しく紹介をしてみました。子どもたちは敏感です。だからこそ大人が「そんなことで?」ということに対してもストレスを抱いている事だってあります。
子どもの変化を見逃さないコツであり、絶対条件があります。それは「日頃から子どもの様子を把握していること」。日頃の子どもの様子が詳しく分かるからこそ、ちょっとした子どもの変化に気付くことができるのです。
少しの変化に気付くことが、ストレスの原因を探し原因を取り除いて、子どもが安心できる状況を作ることにつながるのだと思います。
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