全国学力テスト成績上位の常連 秋田県・福井県・石川県
3年連続全国トップは秋田県!

全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)は、文部科学省が2007年より実施している全国的な学力調査です。
対象は小学6年生・中学3年生で、内容は国語・算数(数学)、理科の3教科の学力テストに加え、学習環境や生活習慣などのアンケートも同時に実施されます。
学力テストの結果は、各教科・各設問ごとに正答数の平均を算出。都道府県別に平均正答数が多い順に並べてみてわかるのは「成績上位常連県」の存在です。
過去3年間の全国トップ3は以下の通り(※小学6年生のデータ)。
<平成25年度>
1位 秋田県
2位 福井県
3位 石川県
<平成26年度>
1位 秋田県
2位 福井県
3位 石川県
<平成27年度>
1位 秋田県
2位 石川県
3位 福井県
毎年、秋田・福井・石川の3県がトップ3を独占しています。
今回は、過去3年間連続トップの秋田県に注目。秋田の教育について調べてみました。
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全国に先駆け少人数学級を実現!
秋田県の多彩な教育改革の中から、代表的なものをみていきましょう。
◆少人数学習推進事業
全国に先駆けて実施された「少人数学習推進事業」は、秋田県の教育の要といえるものです。
平成13年から累計56億円もの予算をかけて実現しました。
1クラスの人数を従来の40人程度から30人程度へとの少なくする「少人数学級」と、20人程度の学習集団による「少人数授業」の2本柱で、子どもの個性を生かしたきめ細かな指導ができる学習環境を整えてきました。
◆県独自の学習状況調査
平成14年からは、小学校4年生から中学校2年生までの全員を対象に、県が独自に学習状況調査を実施しています。
全国学力・学習状況調査では、国語、算数(数学)、理科の3教科ですが、秋田県では社会、英語のテストも実施。学習課題の把握や指導の改善に役立てています。
◆算数(数学)学力向上推進事業
学年が上がるにつれ苦手な子が多くなりがちな算数・数学について、県の専門チームが各校を訪問して手厚い指導を行っています。
また、Webを利用した学力向上支援ページを開設。全県の生徒に同じ単元別評価問題にチャレンジさせることで、問題ごと・単元ごとの学習課題の詳細な分析が可能になり、生徒一人一人に合わせた個別指導に役立てています。
子どもの学力を伸ばすヒントは「学校と家庭の連携」にアリ!
規則正しい生活と家庭学習が学力を伸ばす!?

子どもの学力向上は、学校だけの努力で実現できるものではありません。
とくに低学年の子ほど、家庭での生活習慣や学習環境が学力に大きく影響するといわれています。
秋田の子どもたちの生活習慣や家庭学習の状況はどうなのでしょうか?
2015年度の全国学力・学習状況調査「学習・生活環境アンケート」の結果から、秋田県の子どもが全国平均より上回っている項目をピックアップしてみました。
・毎日、同じくらいの時刻に寝ている。
・毎日、同じくらいの時刻に起きている。
・朝食を毎日食べている
・平日30分以上家庭学習をしている(中学生は1時間以上)
・家で自分で計画を立てて勉強している。
・家で学校の授業の復習をしている。
・ものごとを最後までやり遂げて、うれしかったことがある。
・自分には、よいところがあると思う。
・将来の夢や目標をもっている。
なかでも「朝食を毎日食べる」「毎日、同じくらいの時刻に起きる」「ものごとを最後までやり遂げて、うれしかった経験がある」の3項目については、2007年の調査開始以来、連続して90%以上の子どもが肯定的な回答をしています。
規則正しい生活が子どもの心身を健やかに育み、自主的な家庭学習への取り組みと達成感が、子どもたちの自信や夢につながっていると考えられるのではないでしょうか。
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まとめ
全国学力テスト第1位を独走する秋田県の教育。
秋田での取り組みは、全国の自治体・教育関係者の間でも注目され、「少人数学級」「少人数授業」を導入する自治体も増えてきました。
学校教育の地域差はすぐに変わらなくても、規則正しい生活を心がけたり、1日10分でも家で机に向かう習慣をつけていくことは、今日からでもチャレンジできる…かも!?
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