目次
育休中でも“手取りがほぼ10割”に? 新制度「出生後休業支援給付金」とは
そもそも育児休業とは?
出典:www.mhlw.go.jp「育児休業」(以下「育休」といいます。)は子どもが生まれた後、子どもを育てるために仕事を一時的に休む制度のこと。原則として、1歳未満の子どもがいる労働者が取得できます。
また、父親が子どもの出生直後の時期により柔軟に取得できる「産後パパ育休」という制度もあります。
育休中は給与が支給されないのが一般的ですが、「育児休業給付」により、休業前の給与の67%(手取り8割)相当が支給されます。
2人で“14日以上”育休を取ると、最大28日分の上乗せ給付
出生後休業支援給付金を受け取るには以下の要件を満たす必要があります。
①原則として、育休を開始する前の2年間に雇用保険に12ヶ月以上入っていること。
②1支給対象期間内の就業日数が原則10日以下であること。
③育休中に、休業前の給与の80%以上が支払われていないこと。
この①~③の条件を満たしている場合で、子どもが生まれた直後(パパは出生後8週間内、ママは産後休業後8週間内)に、夫婦それぞれが14日以上の育休を取得したときに、従来の育児休業給付(67%)に加えて、出生後休業支援給付金の13%が上乗せされるという制度になっています。
また、自身がシングルマザーの場合や相方が自営業の場合などは、自身のみ14日以上の育児休業を取得すれば、出生後休業支援給付金の支給の要件を満たします。
手取り10割相当になる仕組みとは?
出典:www.mhlw.go.jp前述の通り、育児休業給付(67%)に出生後休業支援給付(13%)が加算されると80%になります。でもなぜ、手取りの10割相当に?と疑問に思う方もいるかもしれません。
出典:www.mhlw.go.jp育休取得前は、給与から所得税や社会保険料などを控除された額が手取りとして支払われます。ですが、育休期間中は、社会保険料や雇用保険料は免除されますし、給付金は課税対象外です。その結果、手取りが育休前のほぼ10割になるように設計されているんです。
育休中は何かと支出が多くなるのでうれしい制度ですね。
ただし、10割にならない場合もあるので注意が必要です。例えば、育休前の給与が上限額(2025年8月適用額:483,300円)を超える場合は、この上限額に給付率(80%)を掛けた額が支給額になります。
ママとパパでは要件の違いも
この制度で気を付けたいのは、ママとパパでは育休の取得時期が異なるということ。
パパは子どもが生まれた後8週間以内、ママは産休終了後8週間以内に、育休をする必要があります。
時短勤務を選択しやすく!「育児時短就業給付金」で収入ダウンを緩和
「育児時短就業給付金」制度の背景・目的は?
出典:www.mhlw.go.jp時短勤務を行うと、勤務時間が短くなる分、給与が減るのが一般的です。こうした時短勤務による収入の減少をやわらげるため、「育児時短就業給付金」ができました。
この制度は、時短勤務中の給与の原則10%が給付される制度です。時短勤務で減る収入を補助することで、時短勤務を利用しやすくする狙いがあります。
支給対象になるのは、次の①と②の条件を両方満たした場合になります。
①2歳になる前の子どもを育てるために、所定労働時間を短くしていること
②育児休業が終わってから14日以内に時短勤務を始めた人、
または、時短勤務を始める前の2年間に雇用保険の被保険者期間が12ヶ月以上ある人
どんな場合に使えるの?通常勤務じゃなくても大丈夫?
この育児時短就業給付金は、「フルタイム復帰に不安がある」「保育園の送り迎えや家事ができる時間帯で働きたい」「共働きを続けたいが収入減は抑えたい」といった思いのあるママパパに適した制度です。
フレックスタイム制やシフト制といったさまざまな形の労働スタイルにも対応しており、あらかじめ決まっている労働時間を短縮すれば、対象になります。
支給額のモデルケースは?二人同時に利用でメリットも!
では、育児時短就業給付金を利用する際のモデルケースを見てみましょう。
この図は通常1日8時間勤務で給与が30万円の人が、1日2時間の時短勤務をした場合と、1時間の時短勤務をした場合のモデルになります。

この制度を利用する際は、1人で1日2時間短縮した場合、給与と給付金と合わせた収入が時短前の82.5%(17.5%減少)になりますが、1日1時間短縮した場合、時短前の96.25%(3.75%減少)になります。
つまり、時短勤務する時間が短いほど収入の減少を抑えられることが分かります。しかも給付金は課税の対象にはなりませんので、収入からの控除が減ります。
例えば、夫婦で1時間ずつ分担した場合、2倍の7.5%の減少になりますが、それでも1人で2時間短縮した場合の17.5%の減少と比べて、割合でみると収入の減少は少なくなります。例えば、夫婦でそれぞれ時短勤務をして保育園の送り迎えを分担することが考えられます。
ただし、時短勤務前の給与と給付金の合計が支給限度額(2025年8月適用額:471,393円)を超えると、給付金の額が調整されますので、注意が必要です。
給付金を活用すれば、夫婦で協力して育児と仕事の両立を目指すことができそうです。育児の分担について、パートナーとよく話し合って決めたいですね。
まとめ
いかがでしたか?「出生後休業支援給付金」や「育児時短就業給付金」といった制度を利用すれば、収入のことはあまり気にせずに、育休や時短勤務ができそうです。
いずれの制度も勤務先経由で申請しないと利用できませんので、取得の申し出と一緒に手続きについて相談しましょう。
・表示価格は、改正前の消費税率で掲載されている場合があります。ご了承ください。









