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【正月飾りはいつからいつまで?(1)】お正月飾りってそもそもどういうもの?
お正月飾りは歳神さまを迎えるためのもの

この季節になるとスーパーや百貨店で目に付くのが角松やしめ飾り、しめ縄などのお正月のお飾りです。
お正月飾りは新年に天から降りてくる歳神様を迎えるためのもの。
玄関や門の左右に立てる角松は、歳神さまへ「我が家は神様を迎える準備ができていますよ」とお知らせする目印となります。
そして玄関に飾るのがしめ縄としめ飾りです。
しめ飾りはしめ縄に飾りがついたもので、神様を迎える清浄な場所を示すために飾り、玄関に飾ることによって結界を作り災いを防ぐと言われています。
鏡餅は神様へのお供え物です。
飾る場所は床の間が一般的ですが、マンションなどで床の間がない場合は、家中からよく見える場所や、家族が集まる場所などに飾るとよいそうです。
飾り方は、三方台に奉書紙を敷き、紙垂やウラジロなどを添えて、そのうえに鏡餅を置いて橙などで飾りつけます。ミカンじゃないんですね。橙なんです。
【正月飾りはいつからいつまで?(1)】飾る期間に決まりがあるってご存知?
意外と知らない「事始め」の日付

最近ではすっかり「クリスマスが終わったらお正月飾り」のイメージが定着していますが、本来お正月飾りはもっと早くから始めるもの。
関西では12月13日から、関東では12月8日から「正月事始め」といって準備をしはじめるのが慣例のようです。
江戸時代では、12月8日は、秋の収穫を終え片付けなどをする「事収め」とされており、「事収め」を済ませ新年を迎える準備をするという意味で8日から正月の準備を始めたのだそうです。
また12月13日は「鬼宿日」といって当時使われていた宣明暦で鬼の日とされ、この鬼の日が婚礼以外では大変縁起がよいことから「正月事始め」になったという説や、江戸城の煤払いが13日だったことからそれが広まったという説など諸説あります。
とは言ってもこの日から始めればよいので何も8日から飾らなくてもバチは当たりません。
現代ではクリスマスの飾りつけがありますから、クリスマスが終わったら一気にお正月飾りを準備する家庭が多いようですね。
一夜飾りは縁起が悪い?いつまでに飾らないといけないの?
飾り始めは12月初旬からできるようですが、いつまでものんびりしていてはいけません。
お正月飾りは12月28日までに終わらせなければ縁起が悪いとされているのです。
29日に門松を立てると、数字の9から苦につながる「苦立て」といわれて忌み嫌われています。
また31日に飾ってしまうと、「31日の夜だけ飾る」つまり「一夜飾り」になってしまうので、それも縁起が悪いとされています。
なぜ一夜飾りが悪いのかというと、お葬式の飾りが一夜だけだからなのだそうです。
ちなみに大晦日の夜はすでに新年になるので数にいれず、30日に飾っても一夜飾りになるという説もあります。
ですからこれら全てを避けるためには28日までには飾り付けないといけません。
クリスマスが終わるのが25日の夜ですから、実は現代では3日以内に飾り付けないといけないのです。
【正月飾りはいつからいつまで?(1)】飾ったままではいられないお正月飾りの処分方法
飾った後はどんと焼きでお炊き上げ

神様が宿っていたのですから、お飾りをゴミ箱へポイと捨てるわけにもいきません。
お正月飾りはどんと焼きで処分するのがよいとされています。
どんと焼きはお正月にお迎えした歳神様を天にお返しする行事で、地域や神社で行われています。
1月15日前後に行われ、このために15日まで飾っている家庭もあるのかもしれません。
正月の松飾り、注連縄(しめなわ)・書き初めなどを家々から持ち寄り、1ヶ所にまとめて燃やします。
書き初めをどんと焼きで燃やすと、書道の腕があがるそうです。
またどんと焼きの日に行かれない場合でも、お正月飾りを預かってくれる神社もありますので初詣の時に確認してみてください。
自宅で処分する場合は
どんと焼きに行かれない場合は、自宅で処分します。
紙を広げて、お飾りを置きます。
お飾りに感謝の気持ちをこめて左、右、左と3回お清めの塩をふります。(諸説あり)
最後にそのまま紙でくるみ終了です。
後は各地域の分別方法に従ってゴミに出してください。
まとめ
長くなりましたが、お正月飾りの疑問は解消できたでしょうか。
生花店では可愛くアレンジメントされた飾りなどを買うこともできますし、スーパーやコンビニなどでも手軽にお飾りを購入することができます。
歳神さまをお迎えしたくさんの意味がこめられたお正月飾り。
せっかくですから正しく飾って素敵な新年を迎えましょう。
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