子どもの友達が家にやってきた!遊んでいる部屋に顔を出して、「こんにちは!」と声をかけたのに、「…。」無言でガン見された。
「おやつだよ~」とお菓子をだしたら、いただきます!も、ありがとうも!ない。なんだかすっごく気分が悪い、これってしつけが出来ていない子ってこと?相手のママに言うべきなの?と、イライラ。
うんうん、気持ちはよーくわかります。でも、ちょっと待ってください!しつけの問題ではないかもしれません。子育て支援NPOに関わる筆者が、2回に分けてタイプ別の原因と対応についてお話しましょう。

ご挨拶やお礼がちゃんと言えない子への対処法|後編

「うっかり」?それとも「言えない」?「言わない」それぞれ違う子どもの事情

「ヨソのおうちに行ったら、こんにちは。」は、教えて貰えれば2歳の子どもでもできることです。ですから、園児や小学校中学年くらいなった子どもたちなら、十分、ご挨拶くらいはできるはず、と思うのが一般的な尺度というものなのかもしれません。
年齢が大きい分非常に行儀悪く感じますし、「出来て当然」と思っているだけに、「しつけの悪い子どもなのかも。」と判断されやすい傾向は間違いなく「ある」と言えるでしょう。
では、「挨拶ができない」「お礼が言えない」=100%しつけの問題か?というと、そうとは言い切れないのではないでしょうか?
大人の場合でも、何かに気を取られていて、うっかり挨拶しそびれたり、お礼を言い忘れてしまうことは珍しくありません。嫌いな相手には「わざと」挨拶をせず無視する、なんてこともあります。
また、特別な作法が必要な場面(たとえばお通夜や、お茶席、お寺や神社のお参り、教会での礼拝など)では、大人だって、教えて貰えなければ何をすればいいかよく分からず、困ってしまうということがあります。
外国に行ったり、外国の人と対面した時も同じで、相手の母語や文化を知らなかったら、適切な挨拶をすることが難しくなります。
つまり、「挨拶や謝辞」は
「気づかない時はできない」し、「イヤだと思えばやらない」し、「どうやったらいいか分からないとできない」ものなのです。
この点は、極端な言い方をすれば、大人も子どもも同じ。大人よりも社会性の未熟な子どもたちにとって、「挨拶」「謝辞」はハードルが高いですから、中には問題のない「挨拶ができない子」もいます。
遊びに夢中な子ども達に「うっかり言い忘れる」は頻度が高いですし、過度に恥ずかしがり屋、初めての場所では硬くなってしまう子や、おとなしい子では、はにかんで上手くできないこともあるかもしれません。
これは「しつけが…」と目くじらを立てる大問題ではなく、声かけをしてあげれば徐々にできるようになってくる子がほとんどです。
心配なのは、挨拶ができるはずなのに言わない子や、状況によって言えたり言えなかったりする子。これらに当てはまる子は、ちょっと違った問題を抱えているかもしれません。

分かっているのに挨拶しない子

tphoto by ruaha
大人から声をかけたのに、極端におびえたり、小ばかにしたような態度をとったり、じっと睨みつけるような目つきをして黙っている、などの反応が返ってくる場合があります。
あるいは、不思議そうな顔をして首をかしげたり、にやにやするだけで黙ったまま、という場合もあります。
子どもと遊んでいる時は、ごくごくフツーなのに、挨拶だけはどういうわけか、できない、というより「やらない」。
こういうお子さんは「挨拶について、間違った常識を持ってしまった」とか「挨拶が必要なことを知らない」可能性があります。
このタイプは、「しつけの問題」も含んでいる一方で、お子さんを取り巻く環境にも大きく左右されることがあります。
私が以前住んだことがある、高齢化がとても進んだ田舎の村では、「子どもは挨拶なんかしなくていい」というお年寄が揃っていました。
「近所の子はウチの孫と変わらない、挨拶はいいから、早く上がって遊んでいけ。」という訳です。学齢期になると、学校で教えるから自然にできるようになるだろう、それまでは堅苦しくするのは、子どもらしなくなる、という考えの方もいました。
正直「ちょっと困ったな…」と思いましたが、学齢期を過ぎた今、子どもたちは問題なく挨拶できるようになっています。学校の指導が熱心だったこともあるのでしょう。こういう地域の慣習や、お年寄が身近にいると、小さいうちは自然と挨拶が出てこないかもしれませんね。
あるいは、その子どもさんのご両親や、おじいちゃんおばあちゃんが、何かしら独特の考えを持っていて、その結果として子ども自身が「挨拶なんて、くだらない」とか、「挨拶してはいけない」「挨拶はコワイ」といった誤解をしている可能性もあります。
親に社会常識がないのかもしれませんし、子どもさんに必要以上に厳しくて、なにか嫌な経験をして大人に対する警戒心が強いのかもしれません。あるいは、家庭内が荒れていて、子ども自身の気持ちも荒れてしまい、挨拶どころではないという可能性もあります。
いずれにしても、こういうお子さんの場合は、挨拶をすること自体に「困難」はないので、教えてあげればできるようになります。
中には、ちょっと根気が必要な場合もありますが、『ウチは、遊びに来たら「こんにちは」はお約束にしているからね。来たら、こんにちはは言ってね。』と、優しく言って聞かせれば、次第にできるようになっていくでしょう。
教えてもなかなか成果が上がらない時は、「親のいうことしか聞かない」というタイプかも知れません。先方のママとの関係が良いのであれば、「ウチは、きた時と帰る時は挨拶ってルールにしているので、お子さんに伝えてもらえるかな?」とお願いして、一発で解決した、という例もあります。
大人の方も、子どもの成長に協力するような気持ちで、多少、気分的な譲歩はしてあげるほうが良い成果につながります。
非常に稀なことですが、中には家庭環境などに特殊な事情がある(虐待やネグレクト)が疑われるケースに遭遇することがあるかもしれません。本当に稀なことだと思いますが、そういうケースには特に注意しなくてはならない点があるので、別にまとめます。

まとめ


いかがでしたか?挨拶ができない、お礼が言えないお友だちには、大人がまず、お手本を見せてあげることが一番です。「しつけが足りない?」と決めつけるよりも、「教えてあげよう」という気持ちで接してあげましょう。
恥ずかしがり屋さんや、カン違い君なら、次第にできるようになるものです。
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