DHA摂取はお腹の赤ちゃんにも影響

腹をさする妊婦とその母,発達,DHA,妊婦出典:www.skincare-univ.com

血中の悪玉コレステロールを減らす作用があるほか、記憶力向上や視力回復にも効果が期待できるDHAですが、赤ちゃんには一体どのような効果があるのでしょう?

母体を通して赤ちゃんにDHAが移行

母親が摂取したDHAは、胎盤を通して赤ちゃんに届きます。赤ちゃんの脳は、母親の胎内にいるときから成長し、妊娠20週頃から脳に含まれるDHAの量が増えていきます。このDHAは、体内で作り出すことができない成分なので、赤ちゃんがお腹にいる間に母親が積極的に摂取することが大切です。

赤ちゃんにDHAが多いとどんなメリットが?

DHAは、赤ちゃんの脳の発達にとって重要な栄養素となります。脳はたくさんの神経細胞でできており、DHAは神経細胞の中に存在しています。

この神経細胞の中にDHAが多く含まれると、神経細胞同士のやりとりが活発になり、脳内の情報が伝わりやすくなるため、頭の回転が速くなるといわれています。

早産のリスクを減少させるという研究結果も

アメリカの大学で行われた研究で、妊婦を2つのグループに分け、片方にはDHAを1日3回、もう一方にはコーン油と大豆油が主成分の偽薬を服用してもらったところ、DHAを服用したグループでは、DHAを服用していないグループと比べ、早産となる確率は大きく変わらなかったものの、極端な未熟児が生まれる確率(34週未満で産まれる確率)が低かったことがわかりました。

これにより、DHAの摂取は、完全に早産を防ぐことはできないものの、極度の早産のリスク緩和には繋がると考えられています。

DHAはこうして摂取しよう

DHAの摂取方法の中でも、特に妊婦が注意したい点を解説します。

サバやイワシといった青魚を積極的に!

DHAは主に魚の脂に多く含まれていて、イワシやサバなどのいわゆる青魚や、脂ののったマグロ、鮭やウナギ、あるいは魚の目の裏のゼラチン部分などに特に多く含まれています。

厚生労働省は「日本人の食事摂取基準(2010年版)」において、妊婦のDHA推奨摂取量は1.9gとしています。妊婦以外の成人におけるDHAの摂取量の目安は、1日に1g~1.5gなので、妊婦はより多くのDHAの摂取が必要ということになります。

1日に1g~1.5g摂取するための具体的な分量としては、焼き魚のサンマだと半尾程度、小ぶりのイワシだと2尾程度、お刺身で食べる脂ののったマグロなら4~5切れ程度です。

カジキ、キンメダイ、クロマグロのような水銀を多く含む魚は、過剰な摂取は控えた方がよいでしょう。

DHAは魚の脂に多く含まれているため、焼き魚にしたり、揚げたりすると、脂とともにDHAが外に出てしまい、含有量が変わってしまうことがあります。

そのため、脂ごと食べられるお刺身などが効率的ですが、妊娠中はできるだけ生食は避けた方が安全なので、煮るなどして煮汁ごと食べられる調理法がよいでしょう。

「さば水煮」「さば味噌煮」といった缶詰の缶汁にもDHAは多く含まれているので、活用して上手に摂取をしましょう。

DHAをより効果的に摂取するには

DHAは酸化しやすい成分なので、体内での酸化を防ぐため、抗酸化作用のあるβカロテンの豊富な緑黄色野菜や、セサミンの豊富なゴマなどと一緒に摂取するとよいでしょう。

また、つわりで食欲が低下していたり、青魚特有のクセが苦手という方は、サプリメントなどを活用するといった方法もあります。

健康や美容面だけでなく、産まれてくる赤ちゃんにもよい影響を与えてくれるDHA。栄養バランスを考えながら、毎日の食卓に取り入れていきましょう。

※掲載内容や連絡先等は、現在と異なる場合があります。