子どものアトピー性皮膚炎とは

アトピー性皮膚炎人口の増加

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アトピー性皮膚炎を発症する子どもの割合は、近年増加傾向にあります。アトピー性皮膚炎は乳幼児が発症しやすい病気で、成長と共に症状が治まっていく傾向にありますが、最近では大人になってもアトピー性皮膚炎に悩まされている人も多いようです。

いつからなる?

生後半年までの乳時期に発症する子どもが多く、日本国内では人口の約10%がアトピー性皮膚炎になっており、決して珍しい病気ではありません。

子どものアトピー性皮膚炎の症状

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肘の内側やわきの下など、手の関節の内側に、カサカサした皮膚炎や湿疹が多くみられます。

強いかゆみのある湿疹が、多くの場合、左右対称に現れます。

目の周りにかゆみがあると、目を触ってしまい、目の合併症をおこしやすくなります。目の合併症には、角結膜炎、眼瞼皮膚炎、網膜剥離などがあります。これらは10代~30代に多く現れます。

耳たぶ

耳の付け根がただれて、切れたようになることがあります。これは、乳児や1歳児によく見られる症状です。2歳頃からは、耳たぶが乾燥してカサカサとし、鳥肌のような湿疹ができることがあります。

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体験談:症状は汗をかきやすい部分

yuki0514さんからの体験談:
生後4ヶ月の時に皮膚の乾燥が酷くなりました。私の娘は汗に反応してしまうタイプのアトピーのようです。夏場は首や脇の下、膝の裏など汗のかきやすいところや下着が擦れるビキニラインがかゆみが強く、赤くただれてしまいます。

子どものアトピー性皮膚炎の原因

アレルギーとの関連

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アトピー体質だと、アトピー性皮膚炎になりやすいと言われています。アトピー体質とは、ハウスダストや食物など、何らかのアレルギー物質に体が過剰に反応し、アレルギーを起こしやすい人のことを指します。

アトピー性皮膚炎の他に、アトピー体質の人は、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎などの病気にもなりやすいと考えられています。

遺伝

アトピー性皮膚炎の原因は、遺伝要素が関わっているとも考えられています。親の片方がアトピー体質の場合には約30%、両親ともにアトピー体質の場合には約50%の確率でアトピー体質が遺伝する可能性があるといわれています。

しかしアトピー体質であっても、アトピーを必ず発症するわけではありません。

ストレス

精神的なストレスでもアトピー性皮膚炎の症状が悪化するといわれています。子どもの年齢が高くなるにつれて、家庭環境や進級・進学による環境の変化、友人関係などによってストレスを感じることが増え、症状が悪化するケースがあるようです。

ダニ

ハウスダストと呼ばれている、ちり・埃には多くのダニがふくまれています。ダニは、アトピー性皮膚炎の原因物質として多くの割合を占めています。

食生活

特定の食物を食べることによって、アレルギー反応を引き起こし、アトピー性皮膚炎を発症することがあります。アレルギーを引き起こす食物は人によって違いますが、牛乳、卵、ナッツ、チョコレートなどに反応する人が多いようです。

体験談:原因の特定は難しい

eureka_77さんからの体験談:
生後9ヶ月で初めて診断された時は、眉間や足首などが僅かに赤くなる程度でしたが、年齢が上がるにつれて悪化し、現在ではステロイド薬や飲み薬などが手放せなくなってきました。

食品アレルギー、アレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎なども併発しているため、様々な原因が考えられ、その特定は難しいと思われます。

子どものアトピー性皮膚炎の治療法

受診の目安

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アトピー性皮膚炎のような症状があり、なかなか治らない、または治ってもすぐにまた症状が出てしまう、何かのアレルギーを持っている、両親のどちらかがアトピー体質である、などの場合にはアトピー性皮膚炎の可能性があるので、早めに皮膚科を受診するようにしてください。

薬の種類

湿疹などの症状がある部分には、ステロイド、免疫抑制薬などの塗り薬を塗ります。かゆみが強い場合には、抗ヒスタミン薬などの内服薬が処方されることがあります。

ステロイド

ステロイドは、アトピー性皮膚炎の治療薬として効果を発揮してくれます。しかし中にはステロイドは副作用などが怖いので使用したくないと考えている方もいるようです。

ステロイドを長期間使用すると、免疫力が低下して細菌に感染しやすくなったり、皮膚が委縮したりなどの副作用が出る場合もあります。しかし必ず副作用が出てくるとは限りません。

上手に使用することで、高い治療効果を得ることができるので、主治医とよく相談したうえで、ステロイド外用薬をうまく治療に取り入れていけるといいですね。

保湿クリーム

皮膚が乾燥するとアトピー性皮膚炎も悪化しやすくなるので、保湿クリームを塗って皮膚の乾燥を防ぎます。

体験談:症状に合わせた塗り薬

1046560さんからの体験談:
病院へは定期的に通い、塗り薬を欠かさないようにしています。保湿を心がけ、乾燥している部分、痒みの酷い部位、顔へと適材適所に種類の違う薬をしっかり使い、酷くしないようにしています。

日常生活では、汗をかくと痒みが増すので夏はこまめにシャワーを浴びます。石鹸で洗うのは1日1回で、無添加の固形石鹸をネットでよく泡立て、手のひらで身体を洗います。シャンプー、コンディショナーも低刺激のものを選んでいます。

下着はゴムの締め付けで色素沈着を防ぐため、パンツは女の子ですがボクサータイプを選び、素材は綿のみです。布団は洗える物にし、シーツ類はこまめに洗濯し、布団はダイソンの布団クリーナーをかけます。

アトピーは自分がそうであるように、一生付き合っていかなくてはならないと思うので、常に気にして対処しています。

他の病気にかかったら

アトピー性皮膚炎があると、他の皮膚病にかかっても症状が見つけにくく、発見が遅れてしまうことがあります。普段の様子をしっかりと観察し、いつもと違う症状がないか注意しましょう。

また他の病気で受診する際には、アトピー体質であること、またアトピー性皮膚炎の治療を行っている場合には治療薬も申し出るようにしてください。

虫刺され

アトピー性皮膚炎の子どもが虫に刺されると、皮膚が過剰に反応しアトピー症状が悪化してしまうことがあります。

虫よけカーテンなどの虫よけグッズを使用して、室内に虫が入ってこないようにしたり、外出時には虫よけシールを衣類に貼ったり、虫よけバンドを使用するなどして、できるだけ虫に刺されないように注意しましょう。

水疱瘡

水疱瘡は、水痘帯状疱疹ウイルスに感染することで発症する病気で、子どもがかかりやすい感染症です。症状には、発熱、赤い小さな発疹、水疱があるのですが、アトピー性皮膚炎の子どもの場合、皮膚症状が重症化しやすいと言われています。

また発疹がアトピー性皮膚炎の症状に似ているため、水疱瘡の発見が遅れてしまうこともあるようです。水疱瘡の予防接種を受けておくと、水疱瘡に感染しても症状を軽く済ませることができるとされています。

おすすめの自宅でできる工夫・ケア

乾燥を防ぐ

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乾燥すると肌のバリア機能が低下してしまうので、乾燥を防ぐことが大切です。加湿器を使用し、室内の空気が乾燥しないようにしましょう。

保湿ケア

乾燥を防ぐために、保湿剤を塗るのも効果的です。入浴後などに、肌を刺激しないように優しく塗ってあげましょう。

漢方薬

アトピー体質を改善する方法として、漢方療法が注目されています。漢方薬にはあまり即効性がありませんが、副作用が出にくいことからも、子どもの治療法として取り入れる方も多くいます。

漢方薬は、体質や症状によって使われる種類が変わってきます。自己判断で使用せず、医師や専門家にきちんと相談してください。

眠れないくらいかゆい

睡眠時、体が温まるとかゆみが増すので、室温を少し下げ涼しいくらいにしましょう。加湿器を使用して室内の湿度を保ちます。寝室や寝具を清潔に保ち、ダニやハウスダストなどを減らしましょう。

パジャマや寝具は、お肌を刺激しない綿やオーガニックコットンなどがおすすめです。掻いてしまうとかゆみが増してしまうので、掻き壊してしまうことがあります。爪は常に短く整えてあげるようにしましょう。

アトピー性皮膚炎と付き合って園生活、学校生活を送る工夫

アトピー性皮膚炎は慢性疾患の一つで、調子がいい時と調子が悪い時を繰り返しやすい病気です。なので、長期間付き合っていかなければなりません。

そこで問題になるのが、保育園・幼稚園・小学校などの集団生活です。入園・入学時に、必ずアトピー性皮膚炎があること、食べてはいけない食物を申告するようにしてください。制服やプールの消毒液など、アトピーを悪化させるものがある場合には、園や学校側に相談してください。

小学生になると子どもだけで遊びに行くことも増え、親の目が届かないようになります。子ども本人にも、食べてはいけない物、してはいけない事をしっかりと説明し、理解してもらうことが大切です。

まとめ

子どものアトピー性皮膚炎について解説させていただきました。アトピー性皮膚炎と付き合っていくのは、子どももママも大変だと思います。うまく付き合っていけるよう、周りの理解も得られるといいですね。

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