妊娠中の適正な体重増加は?

(Hytten FE, et al:The physiology of Human Pregnancy.2nd ed 1971, Blackwell Scientific Publication , Oxfordより改変),妊娠,体重管理,出典:(Hytten FE, et al:The physiology of Human Pregnancy.2nd ed 1971, Blackwell Scientific Publication , Oxfordより改変)

標準体型の人の場合、出産予定日ごろまでの体重増加は、10kg以内が理想です。

体重増加の内訳は、胎児が約3.1~3.2kg、胎盤と羊水が約1.5kg、母体の必須増加分(子宮、乳房、血液、組織液)が約3.5kgで合わせて8kg程度。

そのほかに、母体に蓄積される、出産とその後の育児(特におっぱい)に備えた脂肪分などの栄養分が約2~4kgです。それ以上の体重増加は皮下脂肪になります。

適正な体重増加の目標は妊娠前の体格によっても異なるので、肥満度を判定する体格指数BMI(body mass index)により、自分の体型を調べてみるといいでしょう。

BMI=体重(kg)÷身長(m)2

お腹の赤ちゃんの体重は妊娠6ヶ月末でやっと600g程度。ママの体重も妊娠初期から中期半ばぐらいまではほとんど変わりません。

ただし、妊娠7ヶ月に入ると、急カーブで赤ちゃんの体重が増え、それに伴ってママの体重も増加していきます。急激に太らないように、1週間の体重増加は500g以内を目安にしましょう。

時期別カロリーを摂り過ぎない食生活のコツ

コツ1 甘い物は控えめに

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妊娠28週以降、突然襲ってくる「甘い物食べたい病」。

急激に体重が増え始めた胎児に優先的にブドウ糖が送られるようになり、糖分不足になった母体は、手軽にブドウ糖を補えるチョコレートやアイスクリームが食べたくなるためです。

この時期を上手に乗り切るコツは、甘い物を我慢し過ぎず、少量を食べること。

買い置きはしないで、買う時も、たとえばアイスクリームなら1日1個小さいサイズを買うようにしましょう。

コツ2 「小分け食い」が効果的!

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栄養バランスのよい1日の食事を5~6回に分けて食べるのが「小分け食い」。

朝・昼・夕の1日3食分を6回に分けて食べることです。

すぐに食べ物に手が伸びてしまう妊婦の食べ過ぎ対策としては、とても効果的。

おやつではなく、少量の果物を上手にプラスしていくこともポイントです。

コツ3 低カロリーの食事を心がけて

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妊娠中の食事は、基本的にごはんにおかずをプラスする低カロリーの和食が基本。

栄養バランスもいいし、バターやサラダ油、マヨネーズを使う洋食より、断然カロリーが低くなります。

また、同じ食材でも油を使うとカロリーはぐんとアップするので、ゆでたり、蒸したり、焼いたりのノンオイル調理法を心がけましょう。

野菜や海藻類は、お腹がいっぱいになる割にカロリーが低いのでおすすめ。

スパゲッティやマカロニはごはんと同じ炭水化物(糖質)の仲間なので、付け合せに使われている時は、その分ごはんの量を控えましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

妊娠中の適正な体重増加と食生活のポイントを押さえて、きちんと体重管理をしていきましょう。

※本コンテンツの情報は専門医の監修の元、制作しておりますが、妊娠・出産・育児に関しては、個人差があります。心配な点や不明点は、必ずご自身のかかりつけの医師や専門家にご相談ください。

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